F+S Flash
(Vol.76)

 
============================= CONTENTS =============================
【F+Sメンバー紹介/第66弾】
  谷 純一郎/SRA西日本  <広島>
  小澤 秀之/SERO    <大阪>
【コラム/『県民性におけるBSC的考察 <No.27>』】 <寄稿>
  〜〜 千葉県の巻 〜〜         高橋 義郎/日本フィリップス
【コラム/『流浪の民 <第1回>「勝ち組の時代」』】   <寄稿>
  今回から6回連続で掲載です       谷 純一郎/SRA西日本
【コラム/『今年はBE(ビジネスエンジニア)元年』】   <寄稿>
  SEにコンサル脳をたたき込め           戸並 隆
【セミナー/「第17回BSCセミナー」】 4月18日開催 ITL主催
  事例「BSCと中期計画と経営品質向上活動の融合」協和発酵工業
【セミナー/「JUAS最新セミナ情報」】
  最新セミナー企画(4月) IT投資効果評価・事例セミナーほか
【F+S Forum/開催予定】
 名古屋:【第20回】 4月12日(水)@名駅エスカイアクラブ
 大 阪:【第35回】 4月13日(木)@梅田エスカイアクラブ
 東 京:【第106回】4月19日(水)@六本木センチュリーコート
======================================================================

■=== 【F+Sメンバー紹介/第66弾】

1)谷 純一郎/SRA西日本  <広島>

ひょんな事からコラムを連載頂けることになりました。
文才のある方は羨ましいです。
私は1頁書くのに3日間はかかります。(頭、悪る〜!)

 <ご本人からの一言>

みなさん、こんにちは。SRA西日本の谷といいます。
広島生まれの広島育ち、広島在住の40代です。
F+S広島には、昨年6月より参加させて頂いております。

簡単に自己紹介を致します。
1960年代初頭に生まれ、高度経済成長と共に成長?し、
1980年代初頭、工科系大学で電子工学を学びました。
1984年に地元家電メーカーの卸売会社に就職し、
エンジニアではなく、営業マンを経験。
その後、27才でソフトウェアの業界に転進しました。

得意のPC系から始めたシステム開発では、早くからワークステーションに
関わり、UNIXとCの世界に魅了された活き活きとしたエンジニア時代を
過ごしました。システムとしては、制御系を多数経験。
自動車メーカーの衝突実験&エアバッグ関係のシステム、
電力会社の変電所の運転監視システムなど、制御系UNIXシステムの
エンジニアとしては、広島でもTOPクラスだったと、昔取った杵柄の
思い出があります。

現在は、ハードウェア+ソフトウェア+営業の経験と地場感覚を活かし、
広島を中心とした営業活動を担当しています。
SRA西日本・広島支社所属の社員も、地元出身者がそのほとんどを
占めており、地場に根付いた技術集団です。
そして、SRAカラーに、広島地場で培った技術と経験のカラーを
混ぜ合わせ、自動車と組込みをキーワードに、過去から現在、そして
これからも、お客様へ安心感ある技術成果を提供していきます。

また、一昨年前から、更なる進化を遂げるべく、全社でソフトウェア・
プロセス改革に取り組み、今年はその効果を多くのプロジェクトで
開花させようとしています。
私は営業担当として、お客様に価値あるプロジェクトの実現を提供
していきます。

現代では、どこにでもあるソフトウェアですが、
良いアイデアを持ち、実際に良いもの作れるSRA西日本を宣伝して
いくのが私の仕事だと、日々奮闘努力しています。

皆さん、これからも、よろしくお願い申し上げます。

2)小澤 秀之/SERO  <大阪>

色んな事に才能を持った方です。
しばらく遠ざかっていましたが、また少しづつ近づいてます。
きっと本人は娘のマネジメントで悠々自適を狙っているのでしょう(*^。^*)

 <ご本人からの一言> 

皆様、はじめまして・・・そうでない方も結構いらっしゃいますが・・・
小澤秀之(オザワ ヒデユキ 1958年8月4日生まれ A型 獅子座)
と申します。
人生の半分を東京で半分を神戸で過ごし、バイリンガルを目指しましたが、
どちらの言葉もまともにしゃべれなくなってしまった男です。
歳男になる今年に、このような場でご挨拶させていただくのも、
何かの縁・・・と、西嶋さんからの依頼を受けて改めて思った次第です。

かれこれ四半世紀ほど前にアシストを訪れて以来、IT業界に関わっております。
当時、まだワープロなる物も見た事がなかった時代、
OA(オフィスオートメーション 懐かしい響きですね!)を卒論のテーマに
選んだのは良かったのですが、文献は苦手な性分で実地で見聞きしたいと
教授に相談してアシストの西嶋さん(当時)を紹介されたのが始まりでした。

その後、気が付けばアシストの社員となっており、アシストの音楽部部長として、
年一回の全社旅行でのステージに励んでおりました。
西嶋バンマスのおかげで、ベンチャーズやグループサンウンズも
私のレパートリーとなったのも、今にしてみれば懐かしい想い出です。
その後データーベースのO社に移り、現在はSEROという零細企業を
営んでおります。

弊社はインターネットをメインに、コンテンツ企画・制作やデザインを
メインにしておりますが、ホームページ用の写真を自分で撮影するように
なった直後に、縁があって宝塚出身のシャンソン歌手、風かおるさん
(http://www5d.biglobe.ne.jp/~wind-co/)の目にとまり、撮影を依頼されたり
他の方々をご紹介いただいているうちに、私自身は撮影の比重が増えてきて
おります。それまで子供の運動会くらいしか写真撮影はしていなかった私が、
今ではナンチャッテ・カメラマンとしてギャラをもらって写真撮影している
のですから、自分でも不思議です。(http://www.seroz.com/)

昨年、医療系のシステム会社をやっている友人を紹介しようと、
数年ぶりに大阪のF+Sに復帰しました。
昨年は、東京のクリスマスパーティにも遠征し、西嶋さんのBandにかける情熱と
変わらぬ?(*^。^*)?レパートリーに感動しました!!

今年も、IT半分、カメラマン半分のカメレオン男状態が続きそうですが、
F+Sには積極的に参加しようと思っております。
ゴルフはやりませんが、飲む・弾く・写すに関しては少しはお役に立てると
思いますので、なにとぞよろしくお願いいたします。

p.s.娘がこんなことやってます。F+S組織票!?よろしくお願いいたします!
     http://www.neue-kobe.co.jp/ozawa_erina/

■=== 【コラム/『県民性におけるBSC的考察 <No.27>』】<寄稿>

   〜〜 千葉県の巻 〜〜
                        高橋 義郎
                   yoshiro.takahashi@philips.com
               (株)フィリップスエレクトロニクスジャパン

昨日、あるテレビ番組を見ていたら、日本で最も煎餅(せんべい)の消費量が
多いのは千葉県だそうである。銚子という昔からの醤油産地を抱えている
土地柄もあるのであろうが、小職が住む埼玉県の川口市の隣町には「草加煎餅」
という全国的なブランドがあるだけに、なにか残念な気持ちがした。

考えてみると、その草加の地からしばらく行くとすぐに千葉県であり、
やはり同県の醤油産地として有名な野田も草加と距離的には近く、
煎餅づくりには無くてはならないパートナーであったと推測できるから、
千葉県という存在は、私たち埼玉県人にとって、
今も昔も身近な存在であることは間違いなさそうである。

江戸時代には千葉もまた小藩と天領とに細かく分かれていた。
こうした歴史的背景のために、県民性と言われるような特色が出来なかった
という点は埼玉の場合とよく似ているらしい。

歴史にあらわれたここの住民の特色は保守、穏健、質実で義を重んじ、
生活態度は放漫のようで細かく、一般的に言って勤勉ではあっても、
ずばぬけた努力家は必ずしも多くはなく、事大的で合理主義をこのまない。
そして、気宇壮大で計画性に富んだ人物は多かったという。
特に注目すべきは江戸時代後期の特色で、この時代には全国で百姓一揆が
頻発していたのに、房総では百姓一揆が甚だしく少なくて、
殆ど皆無と言ってよかった。

なおここで注目しておくべきなのは、千葉の漁村が持つさまざまな特色である。
第一は九十九里浜だが、ここは地曳網量においては日本でも最も代表的なところ
として知られ、親方たる網主を中心とする主従関係には封建的な色合いが
強かったようだ。これと並んでよく知られるのが海女の存在である。
女性が経済的実権を握っていて、発言権も極めて強いという事実をあげることが
出来るのであって、この点は群馬の女性と共通しており、
このあたりでも「安房名物、カカア天下に西の風」などと言われている。

この県の県民性を考える際に極めて注目されるのは、全国県民意識調査で
「次にあげることは、どうしても許せないことだと思いますか」として、
「他人にウソをつくこと」「夫婦の間以外の性的関係」「では、かけごとに
ついてはどうでしょうか」と3つのことについて尋ねているのだが
1996年における「はい」の答えはこの3つのいずれについても
千葉が全国で最低なのであり、極めて寛大な考え方が特徴らしいとわかる。

また「家庭生活では一人一人が好きなことをして過ごすよりも、
家族の団らんを大切にしたいと思いますか」の問に対する肯定の答えは
これまた全国最低で、個人を尊重する傾向の強いことがわかる。
なお「あなたは自分の県が好きですか」の問に対して
「はい」の答えは78年、96年とも埼玉に続く、最下位から2番目であった。

最近、千葉県から「目指すべき千葉県の姿」が出ていて、
結構上記の県民性を鑑みると頷ける傾向があるので、
今回はその情報をもとにBSCを作成してみた。識者の意見を待ちたい。

−−−−−−−−−
<財務の視点>
 ・経済的にも文化的にも高い水準の維持発展
<顧客の視点>
 ・県民主導の新しい県政への脱却
 ・県民が豊かを実感できる生活向上
<プロセスの視点>
 ・国主導から自立県政への逆転の社会システムへの転換
 ・多様性を活かす県土づくり
 ・ハードとソフトを融合したダイナミックな政策への転換
 ・資源を活かして個性の発揮できるシステムへの転換
<学習と成長の視点>
 ・変革と創造への自立意識改革
 ・千葉主権の確立意識向上
 ・県民ネットワーク強化
−−−−−−−−−

   (参考・引用:「県民性の人間学」新潮OH文庫、祖父江孝男著)

<高橋さんのHP: http://www007.upp.so-net.ne.jp/y-takahashi-27/ >

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■=== 【コラム/『流浪の民 <第1回>』】 <寄稿>

 「流浪の民 第1回(起) 勝ち組の時代」
                      谷 純一郎 /SRA西日本
                         tani@sraw.co.jp
昨年、あなたは勝ち組でしたか?
今年、あなたは勝ち組ですか?

景況復活の追い風に乗り、マスメディア、ネットメディアを通じて
日々「勝ち組」と呼ばれる者たちが現れる。

「勝ち」ということは、誰かに勝ったのである。
ひとりで抜きに出た場合は、成功者と呼ばれるべきである。
そう考えるのが自然であろう。
では、誰に勝ったのか? 実は、それは明確でない場合がほとんどだ。
はっきりと自分が「負け」たと感じている人は少ないのである。

多くの人は、景気上昇による潤いを十分に感じているわけではない。
バブル期復活など身近には無く、むしろ、厳しい状況が続いたまま
なのである。未だに100円商売が身近を取り巻いているのだ。

では、どこに潤いがあるのか?
それは、「勝ち組」が拾い集めて持っていったのである。
勝ち組は、公共料金の如く、毎月のように潤いを吸い上げていって
いるのである。そして多くの人たちには、それを税金的吸い上げとは
感じないだけの価値を提供しているのだ。
本質的には、「勝ち組」ではなく、「価値組」と呼ばれるべきであろう。

しかし、その価値の有効期限は無限ではないのが実状だ。
5年以上、価値を与え続けて、スタンダードとなる者は僅かであり、
1年持って精一杯の者。半年程度で他の追従を許してしまう者。
今日勝っても、明日勝てるかどうか分からない者が多数を占める。
株価は上がっても、いつでも下がりえる構図なのである。

では、『勝ち組(価値組)』は偶像なのか?
そうではない。実際、勝ち続けている者たちがいるではないか!
そうなのだ。価値続けている者たちは存在しているのだ。

勝ち(価値)続ける者には、何があるのか?

答えは組織の中に有る。
「勝ちそう」なクラスの人材が何人いるか? なのだ。
「勝ちそう」とは、「価値を出せそう」と考えれば良い。
野球の打線のように、4番が打たなくても、8番や9番がタイムリーなら
1点なのである。4番のホームランと同じ成果だ。

あなたのまわりにも何人かいるはずである。「価値を出せそう」な者たち。
そういう人たちは、どうすれば活躍できるのか、迷っているはずなのである。
一辺倒であった高度経済成長時代に比べ、現代は斑模様を呈している。
正に、そういう民は価値が見出せないまま、流浪しているのである。
わたしたちは、流浪を続ける人々と席を同じくしている。

わたしたちのまわりに価値は、たくさんあるのである。
勝ちに行く者は、価値を出そうとし、
そして、動かざる者は、敗者となる、

時代である。     (つづく)         谷  純一郎
                     (株)SRA西日本 広島支社
                    <上記の自己紹介を参照下さい>

■=== 【コラム/『今年はBE(ビジネスエンジニア)元年』】 <寄稿>

                            戸並 隆
                        tonami.takashi@nifty.com

要求定義工程をやっていて問題の大きな部分はユーザ側の担当者です。
真面目で一生懸命の人が多いのですが、パワーや政治力がある人は少ない。
現場を切り回したり中核にいる忙しく重要な人が出てくることは少ない。

昨年日経コンピュターに「ITカウンセラー」と言うコラムを寄稿したこと
があります。「SI'erはユーザ側IT担当のカウンセラーの気持で
支援せよ」と。経営者からは、自分のガバナンスの無さを棚に上げ、
理想論のようなビジョンを実行せよと言われたり、強い現場からは、
変化したら困るとねじ込まれたり・・・。
ユ−ザ側担当は、ストレスが多いのです。
逆にSI'erがトナチャンだったらストレス倍増かも?
 
ITは企業の中で重要視されていません。

昔OAブームで専門チームが教育指導インストールや管理をしました。
多分八面六臂の大活躍、社員から頼りにされたと思います。
しかし、実体は利便良く重宝に使われたということで、
特に尊敬があったわけではありません。
 
ITを知っているからあいつにやらせようと、プロジェクトの担当に
任命されます。そのぐらいの気持です。SI'erは言われたことしか
やろうとしませんし。IT化での目的ゴールの実現なんて、自分の責任では
ありません。「言って下さい作ります」と正しくシレっと作ろうとします。
それが正しいかどうかは別にして。
 
PMBOK等プロジェクトマネジメントや実装技術は、正しく作る
ための手法です。ここらは間違っていません。特にSI'erにとって
は全く正しいのです。しかしそれらは、間違っているものを正しく
作ってしまうことを避ける技術ではありません。

●餅は餅屋に
 
ITのことはITの専門家にまかせておけば良い。電気のことは電気屋に
ガスのことはガス屋に、壁塗りは左官屋にまかせておけば良い。
そんな意味で「ITは聖域」なんでしょう。

現場は、業務システムが停止したら困ってしまいます。水や空気です。
情報システム無しの業務運用は考えられません。
大事だけどコアではないと言うことです。

ITでの差別化は摸倣容易性のため持続的競争優位の源泉とはなり得ない
と言う理論です。しかし、ガスも電気を使わずマキやろうそくでは
競争以前の問題で、そのような意味でのITのインフラ化です。
 
IT構築技術が未発達で難航した昔は、ITが競争優位の源泉になりやす
かった。アメリカンエアラインのCRS(顧客座席予約システム)の
セイバーはまさにそんな事例です。
 
最近(以前?から)「効率化省力化目的のITから、戦略や競争優位の
源泉としてのITへ」と良く言われます。私も頻繁に使います。美しい
響きがあります。「戦略」と言う言葉が大好き日本人だから確かに
プロパガンダ効果はありますが、本当でしょうか?
 
効率化省力化目的のITによりQCDを高め、生産性を向上しコスト競争力
をつける。ここらはITの重要な役割です。で、ここらを十分やってきたの
ですか?乾いた手ぬぐいは、精神論だけでは絞れません。
適切なITがあるから合理的に絞れます。

ITは単なる道具であり、その上でどのような業務を遂行し、
経営デシジョンをどうするのか?その道具も何にターゲットをあてて作った
のか?切れ味は良いのか?カンナが必要なのにノミでやらせていないか?
宮大工の道具が電動工具より優れているのか?
 
●論点を整理(この三つをどう決着つけるか?)
 
1)ITは聖域だから、ITの専門家に任せば良い
2)IT Doesn't Matter
3)効率化省力化目的のITから、戦略や競争優位の源泉としてのITへ
 
1)と2)は似ています。ITはインフラだからやらなければ競争以前の問題。
しかし、摸倣困難な持続的競争力までITに期待するのは間違っている。
3)はその反対です。ただし、3)は効率化や生産性向上のITと競争優位の
源泉としてのITがどのとうに分離されるかの不明です。このITサービス
業界はサプライヤーの宣伝広報活動で、顧客市場は強く影響されて
きました。この3)も効率化のITは行きわたり、新たなニーズ発掘キャン
ペーンと見なした方が良い?日本版SOX法にベンダーは飛びついて
います。Y2K(2000年問題)と同じです。顧客市場が未熟だからです。
 
2)は論理的には間違いがありませんが、経済理論でも「その時々で富を
極大化しようと考える経済合理性のある人間」を前提にしています。
しかし、最近の心理経済学や行動経済学は必ずしも人間は合理的な判断を
しないという視点で経済学を見ています。鈴木敏文さんは、心理経済学
信奉者です。マクロで正しいことと戦局の戦い方とは似て非なることです。
 
ITは摸倣困難性は低く競争の持続性もないかもしれません、だから
ITをベースにした競争優位は長く続きません。だったら市場の捩れによる
昔ながらの参入障壁を求めますか?規制緩和やボーダレスやネットにより
情報格差はなくなり、完全競争に向かう流れを抗することは難しい。
 
問題や課題の発見は収束思考で、追いつめて行けば原因が見つかります。
しかし、その原因を解決すべきソリューションは発散思考です。
色々な解があります。要件とそのソリューションは同じ場で揉まれます。
「Howは考えるな!」は間違いです。Howだけ考えるなということです。

●例えば中古車販売は一物一価
 
その仕入は新車販売の下取です。ですから、中古車の営業は査定書を見たい
と言います。担当役員もそれは良いと言います。経営も現場も擦り合わせ
バッチリ!でシステム要件です。
しかし、これからがソリューションです。
 
査定書の公開は簡単です。でも中古車営業が欲しいのは、個別の車両です。
中古車営業はユーザベースを持っています。個々のお客から要望受け取って
いますから、ピンポイントでこれだと思ったら、その写真付き新車査定の
データに上乗せ仕入れ額をオンすることができます。
当該下取車の新車セールスにとっては価格競争力(値引幅)がオンした
ということです。その下取車を持つ顧客に意味のある営業攻勢をかけれます。
 
新車に買い換えたいと思った時、どうします?
まず自分の車がいくらで売れるかな?と考えます。
市場価格は分かっています。しかし、自分の車が欲しい個人を見つけ出せ
たら市場平均価格より高く売れます。
プライス決定メカニズムは需給ですから。そんなことをオンラインシステム
が仲介し新車と中古車の営業が絡んで行ないます。ITをベースにした
新しいビジネスプロセスです。その先にはWebによるオークションです。
 
最初は査定書の公開が要件でした。
SEにコンサル脳がアドオンしたBE(ビジネスエンジニア)だったから、
HowとWhyにより要件Whatがブラッシュアップされました。
 
●例えば在庫管理の基本は?
 
即納率と在庫コストのトレードオフ関係をどうするが、在庫管理の基本です。
でもやるとわかるのですが、長期不良在庫の問題が必ず浮かび上がってきます。
ユーザは問題があるというだけで、実現可能なアイデアまでは言えません。
御用聞きSEなら「言った通りに作ります」とシレです。
 
不良在庫にならないように在庫発注するのは難しいです。季節用品や
モデルチェンジ前の車の部品もあります。共通部品があるとしても、
その車だけの部品もあります。ここらは人間では管理不能です。
メーカの部品表マスターから情報が連携されれば可能です。
どこの自動車メーカも部品表DBはアンタッチャブルです。しかし、
トヨタは2007年問題のリスクをリスクを超える恐怖と感じ、完全改定です。
 
その部品表を源とする情報がTNS(トヨタネットワークシステム)を
経由して全国約300社のデーラに連携されています。驚く無かれ、TNSは
今から20年以上の汎用機の時代に部品サプライヤーから販売店にわたる
全国ネットワーク網が完成しています。
 
花王の丸田社長がエコーシステムを70年代後半、まだコンピュータの技術が
追いついていないときに、「消費者の声を商品開発に繋げろ!」との鶴の一声
で、汎用機端末、画像処理端末、入力端末、一人のオペレータに対して
3端末の超高価なシステムを導入しました。
ITが技術的に未完成であろうとも、経営戦略優先です。
花王とトヨタは同じでした。
 
●要件としてのWhatは、WhyとHowによりブラッシュアップ
 
ですから1)2)3)は正しくもあり間違ってもいます。
でも、ビジネスにとっての効果を考えると、正誤なんてどうでもよろしい。

ビジネス効果有無で言えば、1)は完全に不採用です。
要件を一方通行で言うのではないのです。
ユーザも要件は完璧には言えないが、思いや要望や目的をBE
(ビジネスエンジニア:コンサル脳がアドオンされたSE)と共有する
(What<==>Why)ことはできます。伝えるのではないのです。
 
要求定義と基本設計(ソリューション)とは行きつ戻りつです。
(What<==>How )です。要求定義では語られない暗黙要件を
考慮しないと設計はできません。
 
基本設計で要件を叩いた後の要件定義書(ver.0)は恥ずかしいくらい
お粗末で曖昧で的外れです。優秀なSEならこんな話しは一杯あります。
 
コンサル脳をSEにアドオンしBE(ビジネスエンジニア)になるだけで、
SEはもっとプライドを持てる楽しい職種になります。
そんなSEを育成するのがトナチャンの役割です。
今後の流れはPMBOKからSWEBOK、
プロジェクトマネジメントから要求定義(ソリューション設計)です。

今年はBE元年!です。
 
以上          ※本記事は戸並さんが不定期に配信されている
             【トナメ〜ル】(2006年3月9日配信)より
             了解のもと抜粋編集させて頂きました。

■=== 【セミナー/「第17回BSCセミナー」】  4月18日開催

 第┃17┃回┃B┃S┃C┃セ┃ミ┃ナ┃ー┃
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【開催日時】2006年4月18日(火)13:30-17:00(13:00受付開始)

【開催場所】銀座東芝ビル8F (数寄屋橋交差点 阪急百貨店ビル内)

【住  所】東京都中央区銀座5-2-1 銀座東芝ビル8F
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        http://itl-net.com/seminar/seminar_map1.html

【定  員】70名 (先着70名様にて締切とさせていただきます)

 ★受講料:無料              主催:アイ・ティ・エル株式会社

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 テーマ:BSCと目標管理

 Session.1 「BSCと中期計画と経営品質向上活動の融合」
       講師:協和発酵工業株式会社
          経営管理部 グループ戦略担当部長 中西俊秀

 Session.2 「BSCツール QPR ScoreCard 新バージョンのご紹介」
       講師:アイ・ティ・エル株式会社

 Session.3 「QPR Process Guideで実現する内部統制管理
              日本版SOX法対応ソリューションのご紹介」
       講師:アイ・ティ・エル株式会社

【申込方法】
 下記URLの第17回バランススコアカードセミナー申込に
 必要事項をご入力の上、参加登録を行ってください。
 ==> https://www.itl-net.com/seminar/seminar05.html

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   トラブル防止のための法律知識と契約のPDCの実務
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      稲垣隆一法律事務所 弁護士
  日時:2006/4/12(水) 10:00〜17:00
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  ★〜JUAS会員企業のノウハウ結集!〜
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  (http://www.juas.or.jp/seminar/open/s06001.html)
  日時:第2回 2006/4/19(水) 13:30〜16:30、16:30〜17:30
  会場:(社)日本情報システム・ユーザー協会 4階
  参加費:1名15,000円 JUAS会員12,000円
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  ★新規格(CC V3)に基づく情報セキュリティのための
      ST(セキュリティターゲット)作成講座
  (http://www.juas.or.jp/seminar/open/s06002.html)
  講師:田渕 治樹氏
  日時:2006/4/20(木)、21(金) 10:00〜17:00 2日間コース
  会場:(社)日本情報システム・ユーザー協会 4階
  参加費:1名78,750円 JUAS会員63,000円
―――――――――――――――――――――――――
  ★最強チームの編成と運営(信頼関係づくり)の
   ノウハウ、チーム・ビジョンの策定方法
  (http://www.juas.or.jp/seminar/open/s06007.html)
  講師:石橋 正利氏
  日時:2006/4/24(月) 10:00〜17:00 
  会場:(社)日本情報システム・ユーザー協会 4階
  参加費:1名36,750円 JUAS会員29,400円
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  ★内部統制整備のための作業とドキュメント作成
  (http://www.juas.or.jp/seminar/open/s06003.html)
  講師:尾田 友志氏
  日時:2006/4/28(金) 10:00〜17:00 
  会場:中央大学駿河台記念館  
  参加費:1名36,750円 JUAS会員29,400円
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 ※お問い合わせ等は下記へ。
  社団法人 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)
  担当:近田(chikada@juas.or.jp)、石川 (ishikawa@juas.or.jp)
  電話:03-3249-4102  http://www.juas.or.jp/

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  キーワードは、ERP/SCM/CRM、システム再構築、BPR、
  プロジェクト管理、ITスペシャリスト、業務コンサルタント、等々
   TRUまで気軽にご相談ください ==> info@tru-solutions.jp
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■=== 【F+S Forum/開催日程】

◆開催予定:  <最新日程はHPをごらんください>

 名古屋:【第20回】 4月12日(水)@名駅エスカイアクラブ
 大 阪:【第35回】 4月13日(木)@梅田エスカイアクラブ
 東 京:【第106回】4月19日(水)@六本木センチュリーコート
 広 島:【第 5回】 5月12日(金)〜13日(土)GOLF
 東 京:【第107回】5月17日(水)@未定
 福 岡:【第23回】 6月 9日(金)〜10日(土)GOLF
 東 京:【第108回】6月21日(水)@未定
 札 幌:<特別企画> 7月14日(金)〜16日(日)
 東 京:【第109回】7月26日(水)@未定
 名古屋:【第21回】 7月後半日(?)@未定
 大 阪:【第36回】 7月後半日(?)@未定
 コンペ:【第26回】 9月前半日(金)@未定

★<特別企画> 初夏の北海道でリゾート&ゴルフ
        7月14日(金)〜16日(日)
  今回は念願の「ニドム」でコテージに宿泊しての2プレイで設定。
  もちろん札幌といえば「すすき野」必須という方のために
  2泊目は札幌に宿泊としておりますのでご安心ください。
          http://www.nidom.com/
  ※参加御希望の方は、仮登録でも結構ですので大至急御連絡ください。

◆開催報告:

 コンペ:【第25回】 3月10日(金)@木更津「カメリアヒルズCC」
        9組(36名)での開催でした。曇り時々雨
        今回は久しぶりに「減点ゼロ」がおられませんでした。
        「減点1」2名での決戦で初めての優勝を駒井さんが
        勝ち取られました。
          優勝: 駒井 孝康/サイベース
          2位: 三輪 隆至/アークインターナショナル
          3位: 金崎 裕己

 東 京:【第105回】3月22日(水)@六本木センチュリーコート
        決算月のせいか、ちょっと寂しい45名のご参加でした。

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  「人が創る」を合い言葉に、「F+S Forum」を通じてより良い社会へ
       http://www.TRU-Solutions.jp/F+S_Forum.htm
   参加者のご紹介や【F+S Flash】のバックナンバーは上記URLで
  各種有益な情報提供やイベント等の告知があればお知らせください
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編集後記: あっという間に05年度も終わり。一応景気は上向いているよう
なのですが実感できませんね。日本人は(政府も)相変わらずの「危機感」無し
です。道路公団と郵政省を形だけ民営化しただけで、もう消費税を上げる方向
へ話が転換されています。プラスとマイナスを思い切って実施する方向なら合
意ですが、どうせ反対の声が大きいから、今から徐々にアレルギーを取り除こ
うという戦略でしょうね。良く「時間の掛かる話だからジックリと議論を重ね
て・・・」と言われます。そうではないでしょう。「時間の掛かる話だからサ
ッサと決めて実行しないといけない」のです。忙しいのを言い訳に社員との対
話を避けている社長が「当社には人材が育たない」と言っているのと同じです。
トップの考え方や信念・行動規範を、長期間に渡り継続的に語り・示し続ける
ことをせずに人材が育つわけがありません。コレも「時間軸の魔術」です。短
期・中期・長期でのプライオリティー(重要度)付けを誤った良い例ではないで
しょうか?新しい年度、新入社員を迎える季節です。今からでも遅くない!!

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