F+S Flash
(Vol.99)

 

============================= CONTENTS =============================
【F+Sメンバー紹介/第87弾】
  中村 政史/ビジネススタジオ     <福岡>
  北山 俊一/協和メデックス      <東京>
【コラム/『県民性におけるBSC的考察 <No.47>』】 <寄稿>
  〜〜「沖縄県」の巻〜〜        高橋 義郎/日本フィリップス
【コラム/『【脳マネ】第14回 脳って面白い 』】    <寄稿>
  プロジェクトを成功させる技術力とチーム力 前田 英行/日立公共SE
【コラム/『「SALAD TIMES」Episode.3 』】<連載開始>  <寄稿>
  「コミュニケーション能力」        谷 純一郎/SRA西日本
【F+S Forum/開催予定】 (最新日程はHPをご覧ください)
 大 阪:【第42回】  4月 9日(水)@梅田:エスカイアクラブ
 東 京:【第129回】 4月16日(水)@六本木・センチュリーコート
 名古屋:【第27回】  4月17日(金)@名駅:エスカイア+GOLF
 ※<特別企画>4月4日(金)〜5日(土)「南国宮崎:フェニックスCC」
 ※F+Sコンペ開催決定:【第30回】5月23日(金)@成田ハイツリー
======================================================================

■=== 【F+Sメンバー紹介/第87弾】

1)中村 政史/ビジネススタジオ   <福岡>

「テンシ〜ン!」大きな人生の転機、転身です。
プロデューサやコーディネータが天職だったのでしょうね(*^_^*)
田舎のログハウスでの生活も板に付いてきたようです。

 <ご本人からの紹介文> 

(株)ビジネススタジオの中村です。
F+Sにはじめて参加させて頂いたのは、サン・マイクロシステムズの
九州支社立ち上げで福岡へ転勤した時からで、かれこれ5年程経つかと思います。

F+Sに参加させて頂いた事で、福岡での知り合いも少ない中、
ゴルフなどを通じて様々な方々とお知り合いになれ、
非常に心強かった事を今でも懐かしく思います。

その当時、F+S福岡に参加されていた方々も、
多くは転勤されて別の場所でご活躍されている事と思います。

小生は、元々、東京生まれ東京育ちで、
東京以外で生活の拠点を置いたのは福岡がはじめてでしたが、
住んでみて、「こんなに素晴らしい場所はない!」と感激して
密かに永住を企んでいたところ、たまたま九州大学から教授の話があり、
迷わず飛び乗って以来、すっかり福岡に住み着いてしまいました。

大学教授に転職と同時に自分の会社を立ち上げ、昨年には株式会社にして、
何とか食うには困らない程度にボチボチやっております。

また、仕事の拠点は、福岡ですが、
生活の拠点は、温泉で有名な大分県の湯布院の山の頂上に住居を構え、
薪ストーブを焚きながら森に囲まれた山小屋生活をしております。

現在の主な仕事の内容ですが、
サンの九州支社を作った経験を生かして、
東京の企業が開発したサービスや製品を九州マーケットで展開する際の
拠点作りと、代理店や販売組織作りの支援や、
逆に、九州の企業が開発したサービスや製品を東京の企業に売り込む
お手伝いをしております。

福岡を拠点に活動をはじめ5年の歳月が経ちましたが、
お蔭様で、県庁・大学・地元財界・地元マスコミ・地元ベンチャー企業等々、
福岡に関しては地元出身の方々よりも沢山の人脈が出来たと
自負しておりますので、皆様の中で、福岡事情について詳しくお知りに
なりたい方は、是非、お気軽にご相談頂ければ幸いです。

また、仕事以外でも、東京の人が感激する九州ならではの観光スポットや
遊び場所など福岡で思いっきり遊びたい時は、是非、お声掛け下さい。
ご一緒に遊びましょう。

簡単なプロフィールは、下記の通りです。

生年月日:    1963年12月11日(44歳)
生まれ:     東京都立川市
出身校:     中央大学
趣 味:     オーディオ・ビジュアル、釣り、日曜大工、ゴルフ
現在の主な役職: (株)ビジネススタジオ 代表取締役
         九州大学 客員教授
         NTTドコモ九州 アドバイザリーボード
         福岡県公認 ベンチャービジネスコーディネーター
         電通九州 アドバイザー

2)北山 俊一/協和メデックス   <東京>

同年ということで何故か気が合いました。
残念ながら今まで仕事上の接点は全くありませんが
ゴルフなら何処へでもBMWをかっ飛ばして行かれます。

 <ご本人からの紹介文> 

出身地:北海道函館市
現住所:千葉県野田市(本人は静岡県三島市へ単身赴任中)
年 齢:59歳
家 族:妻、母、子供・男2人ともに結婚、孫・男3人
趣 味:もちろんゴルフ、司馬遼太郎の本を読むこと、犬・猫好き、散歩
社 歴:S46協和発酵(株)入社 営業9年間、労働組合出向18年間、
    会社復帰6年間、現在の協和メデックス(株)出向3年間

F+Sのゴルフコンペにしか参加していない不真面目なおじさんです。
社歴をみられて、西嶋さんとの接点はあるの、とお思いになられませんか。
その答えは会社復帰後の6年間にあります。

その頃、経営品質賞が立ち上がったばかりで、当社もその考え方を取り込む
ことになりました。そのプロジェクトの一員として会社の仕事を始める
ことになりました。それを推し進めていく過程でBSC(バランス・スコア・
カード)を知り、西嶋さんとBSCフォーラムで出会ったという次第です。

プロジェクトの仕事が一段落つき(というより経営者を納得させることが
できなかった)、協和メデックスへ出向することになりました。
当社は臨床検査薬の製造・販売を行っています。
みなさんは健康診断で血をとられますね。
それを試薬などで検査し、いろいろな病気の診断がなされているわけです。

工場は静岡県長泉町の工業団地内にあります。
私は工場内の受注出荷センターで仕事をしています。
商品の発注、製品の受注・出荷が主な仕事です。

赴任してすぐに、センターのビジョンを示し、わかりやすいBSCを創り
ました。それは今でも続いています。
ミッションはサービス向上とコストダウンですが、
どんなサービスをすればよいのか、全く見えていませんでした。
真っ先にやったのがCS調査でした。
この結果を踏まえてサービス向上に努めているところです。

今の仕事は未知の世界でしたが、すぐに仕事のポイントを見つけることが
できました。これはBSCを理解していたから、すなわち西嶋さんとの
お付き合いがあったからこそと感謝しています(ほんと)。

私生活の話を少しします。
生活のパターンは、金曜日帰宅、月曜早朝工場へ。
夕食は、月・火曜日は持ち帰った食材で調理、週1回は美人姉妹が経営する
居酒屋へ、といった感じです。

自宅と工場を往復すると320kmです。
単純計算では、この3年間で46,000km走ったことになり、
ガソリン代と高速料金を合わせると概算120万円になります。

三島市は江戸時代の宿場町として栄えました。
そのなごりか飲食店が多いように感じます。私の好きな司馬さんも
立ち寄ったという、1856年創業の鰻の桜家は行列のできる店です。
隣町の清水町には、2年連続テレビチャンピオンになったケーキの
ナチュレナチュールがあります。これは絶品です。

三島市近隣のこと、労働組合時代のこぼれ話などご紹介したことが
まだまだありましたが紙面が尽きました。
みなさん三島でお会いしましょう。いつでもお付き合いします。

■=== 【コラム/『県民性におけるBSC的考察 <No.47>』】<寄稿>

国内では、いよいよ残すところ「東京」のみとなりました。
次回を、乞うご期待!!

   〜〜 「沖縄県」の巻 〜〜
                       高橋 義郎
              (株)フィリップスエレクトロニクスジャパン
                  yoshiro.takahashi@philips.com

大学在籍中に、東京の銀座にあった比較的大きな中華料理店でアルバイトを
していた時期がある。同世代の連中が多く働いていて仲良くなり、
一緒になっていろいろなことを見聞したが、
その中に沖縄出身の人がひとりいた。
小柄で少し太り気味の彼の名前は忘れてしまったが、温厚でひとなつっこく、
いつも朴訥な笑顔を周りに振りまいていた。
筆者にとっての沖縄は、彼から実際に受けた印象がすべてである。

「県民性の人間学」(新潮OH文庫・祖父江孝男著)によれば、
沖縄県に関するさまざまな統計記録やアンケートの結果は、
非常に個性的なものとなっており、いずれもがベストテンかワーストテンに
入るという。ほかのどんな県とも異なるはっきりした個性が見られる
というのである。

それが沖縄のおかれた地理的、歴史的特性をあらわしているようだ。
いずれにせよ、身内や同郷の者同士で固まろうとする閉鎖性がある
沖縄県人は、全国でいちばん強い県民意識を持っているということなのだろう。

まず沖縄は南国のイメージが強いにもかかわらず、その県民性は非常に
おとなしくて引っ込み思案という点が特徴。
もうひとつの極めて大きな特徴は、やさしさである。

このやさしさは、しばしば素朴、純朴、あるいは人情味などとも形容される。
NHKの調査では、「男にとって一番大切なものは何か」という問いに
対して、「やさしさ」と答えた県民の比率が全国平均を大きく上回っていた。
また、「はじめての人に会うのは気が重いほうですか」という問いには、
「ハイ」の答えは全国2位だったとか。
「やさしくて、おとなしくて、引っ込み思案」という沖縄県人の特色が
よくあらわれている。

沖縄には「テエゲエ主義」ということばがあるそうだ。
「そのくらいでいいよ」、「あんまり根をつめてやるほどのことでもないよ」
といった、一種のいたわりのニュアンスが込められているのだが、
一方では、ルーズさや、いい加減さと受け止められるところもあるようだ。

県民性を描いたある本によれば、沖縄県人とつき合う場合には、
南国だから情熱的とか、血気が盛んとか、正反対の先入観にとらわれない
ことが重要だという。沖縄県人は、たしかに明るくて人なつこい面もあるが、
内気で恥ずかしがり屋で、やさしい性分を持っている。
誠実で素朴な性格は、ルーズに見えるところもあるが、
決してなげやりではない。
厳しさに欠け、曖昧に見えるのも、寛容さの裏返しのことが多いという。

そのような観点から考えてみると、
沖縄県民性のBSCは次のようなものになるのではないか。
識者の意見を待ちたい。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
<財務の視点>
 ・理想の不老長寿の国という価値の実現
<顧客の視点>
 ・ストレスのない心の平安を生み出す社会の実現
 ・人々が安心して暮らせる助け合い社会の実現
 ・親切で楽天的な社会の実現
<プロセスの視点>
 ・何事もほどほどのテゲエ主義の継続
 ・標準語のコミュニケーション・コンプレックスの低減
 ・沖縄タイムというゆったりした時間の管理
 ・シンジ料理などの薬膳料理やモアイ(相互扶助)による風土形成
<学習と成長の視点>
 ・温暖な気候と美しく豊かな自然環境の保持
 ・シャイで人見知りする性格の好循環
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(参考・引用:「県民性の人間学」新潮OH文庫・祖父江孝男著、他)

 バックナンバーは下記URLから
 読み忘れた方や興味のある方はHPでご覧ください。
 ==> http://www.tru-solutions.jp/F+S_Home.htm

<高橋さんのHP: http://www007.upp.so-net.ne.jp/y-takahashi-27/ >

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■=== 【コラム/『【脳マネ】第14回 脳って面白い 』】<寄稿>

       監修・文責 前田英行/日立公共システムエンジニアリング
                    maeda@gp.hITachi.co.jp

〜脳科学から学ぶプロジェクトマネジメント/プロのマネージャー〜
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《 第14回:プロジェクトを成功させる技術力と「チーム力」(1) 》
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  === チームビルディング、コミュニケーションマネジメント ===

プロジェクトの成功に、もっとも大切なものは何だと思いますか?

1981年にアメリカでCOCOMOという統計モデルを使って、
ソフトウエアの生産性に影響を与える要因の分析が行われました。
メンバーの技術力、開発環境、開発技法、などを抑えて、
最も影響の大きな要因は「チーム力」でした。

その後、日本で行われた追従実験では、「チーム力」の影響が、
生産性に3倍から6倍の差をつける事が明らかになりました。

私の経験でも、チームの技術力はもちろん必要です。
しかし、それにもまして、・チームのまとまり ・良いコミュニケーション
・自主的な助け合い ・メンバーの意欲 ・自分で成長していくことが
出来る「チーム力」が、プロジェクト成功の大きな要因であることは
間違いないと思います。

--- --- ---

プロジェクトの成功にとてもとても「チーム力」が大切なのは「あたり前」
ですね。しかし、技術力の教育が体系立ててあんなに豊富にあり、
私も実際に数多くの技術力教育で勉強してきました。
が、しかし「チーム力」について体系立てて教育を受け勉強した記憶が
ありません。部下に教育を受けさせたこともありませんでした。

実は、私は「チーム力」について、理論や研究があり、それに従った現場での
実践が、ITプロジェクトで行われている事を、最近までまったく知りません
でした。8月に行われたPMシンポジウム2007で偶然に、松尾谷徹氏が
リーダーのPS(パートナー満足)研究会の発表を聞く事ができ、
「これだ!」と思いました。

この、記事の内容も主な出典は、下記となります。
ソフトウエア・テストPRESS Vol.5
特集「最強」(テスト)チームの作り方 松尾谷徹著
第1章 チームの研究と理論、第2章 チームビルディングの実践

--- --- ---

チームに関する研究は、経営学の組織行動論の分野で詳しく行われています。
企業や組織において職務遂行を中心に研究されています。
その中で、チームの形成や発展について時系列的な遷移をモデル化しています。(B.W.Tuckman)

タックマンモデルでは、チームビルディングをチームの状態、
1)形成期、2)騒乱期、3)規範期、4)実行期、5)散会期の5段階の
遷移でとらえています。
この状態によってチームビルディングの対策がまったく異なります。

1)S1:チーム形成期(メンバが仕事上集まり、知り合っていく段階)

プロジェクトチームには、いろいろな人が有期限で集まってきます。
このプロジェクトに対する思いも、やる気も会社もバラバラです。
チームの一員である意識や目的達成の意識はまだ薄い状態です。
チーム内での役割分担やリーダシップについては、お互い牽制しあっています。
感情的なぶつかりは少なく、愛想笑いをして「他人行儀」な感じです。

この時期、あるメンバにとって、チームとその他のメンバの多くは初対面です。
知らない人といること、特に「上下関係」「発注関係」「世代間ギャップ」の
ある人とはお互いに、心理的に強いストレスを感じますね。
この時期に、人間の脳は無意識のうちにフル回転して、周りの人の情報を集め、
少ない断片的な情報から、リーダや周りのメンバやチームの全体を想像します。
これを「対人認知」といいます。

この「対人認知」の結果から、リーダやそれぞれのメンバに対する態度を
決めていきます。この時期にお互いに良い印象を与えることがあると
「肯定的な態度」が出来上がります。
反対に悪い印象だと「否定的な態度」になってしまいます。

この「初対面」の時期の印象、出来上がった「態度」は強く強く残ります。
この時期の、リーダやベテランメンバの行動がチームビルディングに大きな
影響を与えます。

プロジェクトにはいると、新規参加のメンバに慣れないチームの中で役割と
責任が与えられます。用語が通じないときもあれば、仕事上未経験なことに
遭遇することもあります。普通は、仕事の役割と責任はストレスとなり、
感情は否定的な方向に動きます。

ここで、親切な行動やサポートがあるとストレスが緩和され、
否定的な方向に向かうのを弱めます。
「あー、このリーダー、メンバーとならうまくやれる!」
と思えるあの感情です。

「放置状態」や、「最初からできるのが当然、なぜできないだ」という
ような態度で仕事のプレッシャをかけると、「この人とは一緒に働きたくない、
本音はいえない」という否定的な感情が生まれます。
この感情は長ーく続きます。プロジェクト期間中変わる事は、少ないのでは
ないでしょうか?

2)S2:チーム騒乱期(ちょっと 物騒な時期ですね。!?)

チームの一員としての認識が深まり、目的意識が高まっていくと、
意外ですが騒乱期に移ります。
理由はチームの事情がわかってくると、各自の役割り分担や責任、
リーダーシップなどで利害関係が生じ、強烈な対立が芽生えます。
これが「騒乱」です。

チームの一員となることは、何らかの制約を受ける事を伴います。
それによって、自分の自由、時間そしてエネルギーが少なくなってしまい
ます。これに対する抵抗が「対立」として現れるといわれています。

この時期、チームのパフォーマンスは下がっていきます。
プロジェクトの目的を共有できなかったり、対立に感情がはいってくると
泥沼です。この状況が強いと、チームから離れるメンバが出たり、
チーム自体が騒乱期のまま崩壊するケースも沢山あるそうです。

そうならないためには、メンバとの良いコミュニケーションが必要です。
仕事の達成目的やプロセスの合理性から論理的に「対立」に対応することが
必要です。このときに、チーム内に良い人間関係がないと上手くいきません。

つまり、人間の利害関係問題は、人間の脳の外側の皮質で処理する、
「理性」や「知性」を使って対応を考えることが必要です。
そしてお互いが真に納得するためには、脳の内側の皮質で処理するこころの
土台である、「感情」のレベルでよい人間関係が基本になるということ、
になります。

実はこれができることが、社会的な生き物である人間の問題解決能力、
人と人の間と書く「人間力」、そして脳が外側の皮質を進化の過程で作った
理由の一つなのではないかと、私は感じます。

チームのS2:騒乱期を抜け出すこと、そしてプロジェクトを成功に
近づくかせるためには、S1:形成期で「良い人間関係」を作ることが
きわめて大切なのです。

3)S3:規範期(目的を実現するための行動規範を作る段階)

対立を生んだ問題が上手く決着し、その成功体験をメンバが納得して受け入れ、
チームの文化として受容できるようになると、規範期に移行します。

チーム内の人間関係や仕事の進め方である規範を構築する事で、チームを
目的に向かって機能させることができる様になる時期です。メンバー同士の
関係が密になり、仲間意識が強くなり活発なコミュニケーションが
出来るようになります。

直接、成果物を作る行為ではない、チームのリーダシップやメンバーシップを
構築することも、大切な仕事で、多くのエネルギーと時間が必要だという
認識が必要です。

4)S4:実行期(チームのパフォーマンスが最高の段階)

チームの規範が完成した状態です。チームのエネルギーのほとんどが、
目的遂行のために使われる時期です。短期間のプロジェクトの場合、
この実行期に達することは稀だそうです。
同じメンバで、繰り返し同様の仕事をする場合は、技術力も学習効果で向上し、
経験済みで精神的にもゆとりがあり、チーム力(人間関係やチームの規範)も
完成の域に達するので、生産性は3倍にも6倍にもなります。

5)S5:散会期(チームの終わりの段階) 

まさに、プロジェクトの終わりにチームが散会する段階です。
S4:実行期のあとに「散会」できれば、大変ハッピーなプロジェクトですね。
現実は、上手くいったプロジェクトでS3:規範期からの散会になるそうです。

                            〜つづく〜

/* コメントを頂けると嬉しいです。書く意欲が継続します。
  (C) Maeda Hideyuki 2008
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
<筆者プロフィール> 前田 英行(まえだ ひでゆき)
福島県生まれ。家族は妻、子供3人、猫一匹と亀一匹。牛久市在住。
SE、プロジェクトマネジャとして大小数多くのITシステム構築に従事。
プロジェクトマネジメント学会評議委員、PMP、ITC、システム監査
技術者。趣味は芸術と脳科学、発展途上中のゴルフとスポーツ観戦。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

■=== 【コラム/『「SALAD TIMES」Episode.3 』】<寄稿>

                       谷 純一郎/SRA西日本
                         tani@sraw.co.jp
 < Episode.3 > コミュニケーション能力

学生「教授!、ビジネスの世界で『コミュニケーション能力が必要』、
   という状況があると思うのですが、『コミュニケーション能力』
   って、”物怖じせずに喋れる。”と考えれば良いのですか?」

教授「コミュニケーションですか、君はコミュニケーション自体は
   どんな意味だと思うかな?」

学生「『話す』というか、『会話』というイメージだと思いますが、
   人と人、そして話をしている状態で、コミュニケーション成立!
   っていう感じかな。」

教授「当たらずと言えど遠からず。ですね。」

学生「私のイメージは違ってますか?」

教授「まるで違っている訳ではないが、ビジネスという場面においては、
   不十分だし、的を得てはいないね。
   会話する能力自体は、幼少の頃からみんな持っているからね。」

学生「では、雰囲気良く話すとか、仲良くなるってことですかねぇ。」

教授「いやいや、『会話』から一度リセットした方がいいね。
   コミュニケーションとは『伝達』と考えた方が良いんだ。
   「伝える」という行為がコミュニケーションであり、それは
   会話からもしれない。メールかもしれない。年賀状もそうかな。
   もっと広義で捉えれば、一方方向なメディアでも、広告でも、
   コミュニケーションしようとしていると言えるんだよ。」

学生「『コミュニケーションする?』・・・会話する、ということ?」

教授「『会話』ではなくて、『伝達』だよ。
   何かを伝えようとする行為が、コミュニケーションなんだ。」

学生「コミュニケーション能力って、『伝達』能力なんですね!?」

教授「ビジネス上での簡単な例を言えば、「売りたい商品情報」を
   伝えることなんだ。そして、それがどれくらい伝達できたか?を
   アイドマの法則で推し測ることもできるんだ。」

学生「また何かの法則ですね。」

教授「AIDMA(アイドマ)の法則というものを調べてみるといい。
   これは、20世紀前半にローランド・ホール(米国)氏が提唱した
   広告宣伝において消費者の行動を仮説化したものだよ。」

学生「仮説ですか?」

教授「仮説と言っても、100年近く残っているのだから、もはや仮説では
   なく、実証済みと思ってかまわないね。アイドマ(AIDMA)とは、
   Attention(注意)、Interest(関心)、Desire(欲求)、
   Memory(記憶)、Action(行動)の5つの段階を経て、商品が
   売れていく。ということを言っているんだ。
   どこまで伝わったのか?を考える上で、有効な仮説なんだ。」

学生「A(注意)・I(関心)・D(欲求)・M(記憶)・A(行動)ですかぁ。」

教授「そう、まず注意を引き、関心を持ってもらう。その時点で何らかの
   欲求感(のようなもの)を相手に抱かせられれば、それは記憶となり、
   いつか行動に移すことになる。ということなんだ。
   『会話』程度のコミュニケーションは、差し詰め、A(注意)と
   I(関心)くらいで、M(記憶)には至らないことが多い。
   M(記憶)されるには、相手にD(欲求)感を持たせられなければ
   ならないんだ。」

学生「なるほど、コミュニケーション能力というのは、相手の心を
   動かすことが出来なければ、高い能力とは言えないんですね。」

教授「君たちの年代になると、I(関心)とD(欲求)とM(記憶)は、
   『S』という新しい段階に集約されてしまっているように
   思えるよ。」

学生「その『S』とは何ですか?」

教授「Search(検索)だよ!
   インターネットと携帯電話の普及で、インフラ的に整備された環境下に
   ある人たちは、毎日検索ばかりしているよね。その影響で、ビジネスは
   より高速化したんだ。
   但し、速すぎて暴走したり、あっという間の流行で終わったりする
   こともある。これはコミュニケーション(伝達)が崩れてしまった例
   かもしれないね。」

学生「しっかりしたコミュニケーション(伝達)を学んでからビジネスせよ!
   ですね。」

 < Episode.3 End >

// 谷 純一郎 ひろしま通(認定No.001-00897号)
/ 株式会社SRA西日本 広島支社

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■=== 【F+S Forum/開催日程】

◆開催予定:  <最新日程はHPをごらんください>
 宮 崎:《特別企画》  4月 4日(金)〜5日@宮崎フェニックス
 大 阪:【第42回】  4月 9日(水)@梅田:エスカイアクラブ
 東 京:【第129回】 4月16日(水)@六本木・センチュリーコート
 名古屋:【第27回】  4月17日(金)@名駅:エスカイア+GOLF
 東 京:【第130回】 5月14日(水)@六本木・センチュリーコート
 ゴルフ:【第30回】  5月23日(金)@成田ハイツリー

※次回の広島、福岡は6月〜7月に開催予定です。

◆開催報告:

 東 京:【第128回】 3月19日(水)@六本木・センチュリーコート
   先月に引き続き今回も低調(;_;)32名の参加でした。
 広 島:【第10回】  3月21日(金)〜22日@ANAホテル+GOLF
   連休の間にも関わらず、相変わらずの26名の参加でした。
   初めてのハンデ戦のゴルフコンペは、辻さん(森永乳業)が優勝。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
  「人が創る」を合い言葉に、「F+S Forum」を通じてより良い社会へ
       http://www.TRU-Solutions.jp/F+S_Forum.htm
   参加者のご紹介や【F+S Flash】のバックナンバーは上記URLで
  各種有益な情報提供やイベント等の告知があればお知らせください
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

編集後記: 桜が開花したと思ったら、もう来週は新年度、新学期、私の誕生
月、新緑の季節、の到来です。ガソリンは25円下がっているのでしょうか?
何も決められない日本です。そんな会社も日本にたくさんあります。分かって
いるけど動けない変われない。それを社員のせいにしている経営者が多いです
が、それは大間違いですよね!トップの言動次第でどうにでも変われることを
気付いてないのでしょう。叫んでるだけのトップ、言えばみんな動くと思って
いるトップ、自ら動かないトップ、責任委譲だけで権限委譲をしないトップ、
部下の頭を理解せず抽象論だけで上手く進むと考えるトップ、組織変更したら
大丈夫と安心するトップ、現場を見ないトップ、まかせきりのトップ、・・・
夢(ビジョン)〜環境分析〜課題抽出〜戦略立案(成功要因)〜具体的行動指針
そして、明確な目標設定に役割分担とPDCAが必要。分かってるはずなのに
人間の行動理論をシッカリと理解しなければ目標への道は遙か遠い道のりです。

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