F+S Flash
(Vol.102)

 

============================= CONTENTS =============================
【F+Sメンバー紹介/第90弾】
  斎藤 博之/システムウェーブ      <東京>
  実兼 和浩/日本HP          <福岡>
  鈴木 雅貴/M'sコンサルティング    <東京>
【コラム/『経営や歴史の著名人に見るBSC的考察 』】 <寄稿>
  <No.2> 〜〜「恩田木工」の巻〜〜     高橋 義郎/VWJ
【コラム/『【脳マネ】第18回 脳って面白い 』】    <寄稿>
  【どうな脳】私の脳の「意識と無意識」の役割 前田 英行/日立公共SE
【F+S Forum/開催予定】 (最新日程はHPをご覧ください)
  福 岡:【第31回】  7月 4日(金)@エスカイア+ゴルフ
  東 京:【第131回】 7月 9日(水)@赤坂・エルカミーノ
  北海道:<特別企画>  7月17日(木)〜19日(土)@札幌+稚内
======================================================================

■=== 【F+Sメンバー紹介/第90弾】

1)斎藤 博之/システムウェーブ   <東京>

昨年7月の初参加以来、熱心に参加頂いています。
もう50歳ですか・・・ 心技体のバランスが崩れ出す時期ですね。
「ちょっと生き方を変えようか」・・・良い時期です。

 <ご本人からの紹介文>

初めまして、(株)システムウェーブ代表取締役の齋藤です。
F+Sは福岡でカスタネットの楢崎さんに紹介頂きました。
異業種交流会なるものは以前から興味があり、機会がある度に参加しています。

<会社編>
弊社は台東区上野(御徒町と秋葉原の中間点)に本社を置く、システム開発
会社です。社員は90名おります。 http://www.systemwave.co.jp/

システム開発以外の特色としては、福祉事業者向けのシステム(財務、給与
などの基幹業務系と介護保険請求)と自治体向け保険・福祉窓口業務システム
を開発・販売しております。
他事業所としては大阪に営業所を、福岡に第2の開発拠点(営業所兼)を
持っております。2年前に実際の福祉施設を経営する子会社、CIJウェーブ
を設立しました。 http://www.cijwave.co.jp/
現在は大分県に3施設、高知県に1施設経営しております。
(9月に更に1施設オープン予定)

5年前に横浜に本社を置く、東証1部上場CIJに資本参加していただき、
子会社となりました。CIJグループとしての年商は200億、17社です。

弊社パッケージのユーザの大半は社会福祉法人か民間サービス事業者なので、
パソコン初心者が多く、売った後のアフターケアも重要です。
そのため、専門の営業部とサポート部を持っています。
女性ばかりのコールセンターには毎日、数十件のヘルプコールが
掛かってきます(クレーム?もか)。

そうそう、地方の福祉施設って、交通の便のいいところにあまりないんですよ。
おじいちゃん、おばあちゃんの体にはいいのでしょうが、営業マンの体と
コストにはあまりいい環境ではありませんね。仕事に関しては以上です。

<個人編>
個人的なことでは、宮城県仙台市出身、1957年8月生まれの50歳。

最後のハードルを越え、最近はちょっと生き方を変えようかと思っています。
(抵抗勢力あり)自宅は横浜です。家族構成は、御代様と世継ぎ二人
(奉公中)、姫が一人です。

「タバコ」は2年前に止めました。お酒は毎日。

<趣味編>
・ゴルフ: 真剣にたしなみ始めたのがここ4、5年でしょうか。
しばらく120台で低迷、底辺層構成員でしたが、昨年2月にレッスンプロの
「練習しなきゃうまくなんねぇよ」の一言に逆ギレ?し、週2、3の練習を
1年間積み重ねた結果、最近やっと90台に乗ってきました。
ただし急落することも。。。やさしい先生に感謝(@@)。
Lessons Learned 「ドランコン取れても、ホールは遠い(TT) 」

・野球: 少年野球のコーチを15年つづけ、最後の3年は監督で〆ました。
本誌連載の「野球プロジェクト論」?は共感を覚えました。
おととしで監督を止め、いまは距離をおいています。なぜかって?
エゴかな。親のエゴ、コーチのエゴ、連盟のエゴ。子供は純粋無垢、低学年
ほどかわいいもんですよ。孫みた〜い・・・まだいないけど。試合の組み立て
より、大人の調整に疲れた。「野球は現場(子供)でやってんだぁ〜」
Lessons Learned 「プロジェクト管理、最後にやるのは「人間関係改善」」

・競馬: 女房のお友達に競馬好きがいて、そこからの情報がきっかけ。
JRAVANで家からチョイス。狙いは大穴なので収支はトントン。
家計、小遣いの足しにはなりませんが、ストレス解消にはなってます。
鼻の穴おっぴろげて必死に走る姿に、最近ジョッキーに憧れています。
(メタボでは無理か)安田記念も夢で見た数字に入れたんだけど・・・
当たんないから止めよっかな。
Lessons Learned 「万馬券、夢で見るのが関の山」

・番外: このコメントを執筆中に腰痛になり、6日休んでしまいました。
個人史上最悪最強の激痛!の夜が3日3晩!!!
手術覚悟で4日目大病院に行くも、MRIとんなきゃわからんと言われ、
更に3日後を予約。
Lessons Learned 「あんたなんかに俺の痛みは分からない!」

いったいいつまで激痛にたえきゃなんねぇんだと消沈。
このときは松葉杖で何とか移動できる状態でしたし、座薬が切れると
立ってもいられず。
ペインクリニックを同日 に予約してたので、ダメもとで行くと、
なんとものの数分で「こりゃぁギックリ腰だね」の一言。
専門家っていいねぇ・・・注射7本打って、なんとその夜は立って歩ける
までとなりました。チャンチャン!
Lessons Learned 「痛くなったらすぐペイン!」

2)実兼 和浩/日本HP   <福岡>

M&A〜社名変更が多くなって、銀行などは訳分からないですね。
私はいまだに三和銀行と書かれた通帳です。
メンバーにゴルフをするのがいないとは(酒ばかり?)寂しい!
積極的にF+Sに参加ください・・・ 全国でゴルフできます。

 <ご本人からの紹介文>

日本ヒューレット・パッカード(株)(略して、日本HP)の実兼です。
F+Sには、弊社の本社の者より紹介を受け、2年前ぐらいより
参加させて頂いております。
昭和35年6月23日生まれの48歳、福岡市在住です。
気楽と言うべきか、悲しいことに言うべきか、独身生活を送っております。

出身は、広島県庄原市という広島県の山間部の田舎町で高校生まで過ごし、
大学生活は京都で4年間を過ごし、1983年に日本ディジタル・イクイ
ップメント(株)(日本DEC)に入社しました。

当時本社のあった池袋のサンシャイン60で約5ヶ月の研修後、
名古屋営業所配属になり、途中、豊田営業所で数年間勤務しましたが、
22年間を名古屋で勤務し、製造業、輸送業を長年担当した後、、
1年間パートナー様を担当し、3年半前に福岡営業所に転勤になり、
現在に至っております。

名古屋時代には、何度が大きな転機がありました。

Compaq ComputerによるDigital Equipment Corp.(DEC)の合併により、
日本においても、日本DECがコンパック・コンピュータ(株)に合併となり、
そのCompaq ComputerもHewlett-Packardと合併となり、日本もコンパック・
コンピュータ(株)が日本ヒューレット・パッカード(株)と合併になり、
・・・転職もしてないのに、2度も会社名が変わりました。

合併というのは、異なる文化を持った会社が1つの会社になる訳ですから、
転職する転機にもなるタイミングですが、異なる戸惑いを感じつつも、
やはり会社も自社の製品も好きであった為、このまま働き続けたいと思い、
現在に至っております。

現在、福岡営業所では、所長兼SIパートナー様を担当する営業として
勤務しております。

趣味は、ゴルフぐらいなのですが、福岡営業所のメンバーは、私以外は
ゴルフをしませんので、趣味と言っても、F+Sのゴルフやパートナー様や
エンドユーザ様のゴルフコンペに参加させて頂く以外は、週末にゴルフの
打ちっぱなしに行く程度です。
他に体を動かす運動をしてませんので、私の唯一の運動となっております。
打ちっぱなしに行くと、1時間から1時間半やって帰ってくるのですが、
これだけの運動でも、普段運動してないので、汗びっしょりになってしまい、
私には適度な運動とストレス解消になってます。

F+Sには、皆勤となっておりませんが、
極力、参加させて頂きたいと思っておりますので、
今後ともよろしくお願い申し上げます。

3)鈴木 雅貴/M'sコンサルティング   <東京>

中小企業にはニーズはあるが金を支払う風土がないケースが多いですね。
社長(オーナー)がその気にならないと何も始まらない。
ということに、愚痴(不満)をこぼす社長が、原因は自分だと気付いてない。

 <ご本人からの紹介文>

皆様、いつもお世話になっています。
M'sエムズコンサルティングの鈴木と申します。

現在、私はITコンサルタントという立場で中小企業情報システム化の
支援を行っています。中小企業の多くは、未だ適正な投資や効率的活用が
行われていません。企業の社内に入り『方針の決定〜システム検討や
導入/検証に至るまで』と、様々な活動を行っています。

中小企業の情報システム化は大変でありますが、
業務全体を見る事が出来るため、私的には非常に楽しい土壌であります。

さて過去を振り返りますと、
この業界に入ったのは今から凡そ四半世紀前になります。
(嫌や〜、時の流れの速さに改めてビックリ!!)

NECの販売店で外食産業を中心にシステム販売を行っていました。
(実は、レストランのオーダシステムを国内で始めて作った会社です。)
外食って至る所に在るんですが、スキー場や高速道のSA・最新Officeビル・
ゴルフ場・空港など、多種多様な業種・業務に関わる事が出来た事は
非常にハッピーでした。

15年間勤めたこの会社に別れを告げたのは、バブルが崩壊した数年後です。
そう、時代はPCやインターネットの時代に差し掛かっていました。
特にインターネットに興味を抱いた私は、会社を設立してインターネット
関連事業を手掛け始めました。

当時、食品系の仕事に嫌気が刺し、避けていたのですが数年後振り返ると
やはり食品系の仕事が多くなっていた事に我ながらビックリしました。
(体に染み付いた物って中々取れない物ですね)
この頃インターネットの普及としてADSL回線の商用化が猛スピードで
進んでいました。この商用化を誰より待ち侘びていたのですが、
大きな通人事業者の圧力に負けADSL回線の普及は大幅に遅れていき、
私の事業基盤も大きく揺らいでしまいました(当時、リアルタイム動画配信
システムを早めに手掛けていたので、痛手が大きかったです)。 

その後、ソフト会社での経営&営業支援を経て現在にいたります。

私の方針は、『企業方針を明確にして、方針に即した業務の組立を行う』
事です。まだ、一匹狼で行っていますので請負う企業数は限られてしまい
ますが、お困りの中小企業がございましたら、一声掛けてください。

皆様、今後ともよろしくお願いします。

■=== 【コラム/『経営や歴史の著名人に見るBSC的考察』】 <寄稿>

   〜〜 「恩田木工」の巻 〜〜
                        高橋 義郎/VWJ
                    yosiro-t@cb4.so-net.ne.jp

今回は「恩田木工(おんだ・もく)」をとりあげたい。
彼は、信州松代藩の藩政と財政を再建したことで有名である。

松代は、上田から約10里。千曲川に沿って北上し、善光寺平をのぞむ
城下町である。松代の領内は、更科(さらしな)、埴科(はにしな)、
水内(みのち)、高井の4郡2百余村だが、山崩れや川欠(やまかけ)に
荒廃して、表向きは10万石でも実収は8万石そこそこ。
保基谷(ほきや)・高遠(たかとう)の山脈が両腕に抱え込んでいるかの
ようなところだ。
 
恩田木工(もく)民親(たみちか)が家老をしていた当時の松代藩の当主は、
真田伊豆の守信安(のぶやす)で、藩祖信幸(のぶゆき)がこの地を領して
以来、5代目の藩主にあたり、その治政はこの年で13年ほどになる。

この間、ことに2年ほど前から、百姓、町人たちへも無理な年貢、租税を
強制し、藩士たちの給与も、どしどし減給の処理かとられ、
苛酷な政令によってしぼり取られた金や米が、奇怪な濫費や収賄、
贈賄の根元になってきている。
そのうえに、次から次へと幕府から命ぜられた課役によって、
信幸の遺産も使いつくされてしまったという。

この惨憺たる藩の再建に取り組んだのが、信安の子の幸弘だ。
宝暦4年の10月朔日(さくじつ)、信安の子の豊松が将軍家重に
初めて目見得をゆるされ、伊豆の守に任ぜられ、幸弘と名乗ることになり、
これで名実ともに藩主となって藩治にたずさわることになった。

幸弘は聡明な評判の高い人物だったようで、すでに16歳になっている。
そのような折、幸弘が親類の諸侯を集めて会議をし、重臣たちを集めた席で
恩田木工を勝手掛に申しつけるのである。
彼らから、国許の政道を心任せに取り計らえと命ぜられたのに対し、
木工はこれを辞退するが、「そちは不忠か」とまで言われ、
やむなく受けるのであるが、
その後、家族や親類、用人を義絶する思いまで持ち、孤軍奮闘の結果、
藩の財政再建に成功を果たす。

彼の施策については、「真田騒動―恩田木工」(池波正太郎著、新潮文庫)
に詳しいが、行った施策をBSCの4つの視点にまとめてみると、
次のようになるのではないか。識者の意見を待ちたい。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
<財務の視点>
・藩の財務経営の立て直し
<顧客の視点>
・藩政改革への藩役人や領民の評価向上。
・目安箱の設置による評価や意見の確認。
・恩田一族の質素倹約ぶりに対する藩内での評価向上。
・幕府からの財政再建と藩政への評価向上。
<業務プロセスの視点>
・恩田一族の徹底した倹約生活の実行。
・年貢の月割の納法など納税意欲を高めモチベーション向上施策の実施。
・役人に対する賄賂の禁止と給与全額支給の実施。
・藩役人の勤労意欲とモラル向上させる指導と仕組みの実施。
・財政支援の仕組み構築。
<学習と成長の視点>
・藩の重臣、町方や村々の代表に施政方針や財政課題を直接説明し方向の共有。
・重臣、家族、親類、用人、などのステークホルダーとの協力関係構築。
・財務支援スタッフの充実。
・武芸や学問指導による家中藩士の生活指導と奨励。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

見事に真田藩の財政的や民生的をも立ち直らせた木工は、
執政として他人のために私心を捨てる仕事に生甲斐と面白さを感じるように
成長していったのである。

 (参考:「真田騒動―恩田木工」池波正太郎、新潮文庫)
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%A9%E7%94%B0%E6%B0%91%E8%A6%AA

                           <つづく>

 バックナンバー「県民性におけるBSC的考察」は下記URLから
 読み忘れた方や興味のある方はHPでご覧ください。
 ==> http://www.tru-solutions.jp/F+S_Home.htm

筆者紹介: 高橋 義郎
      元・フィリップスエレクトロニクスジャパン 経営品質部長
現・ヴェオリアウオータージャパン 経営戦略室長
<高橋さんのHP: http://www007.upp.so-net.ne.jp/y-takahashi-27/ >

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■=== 【コラム/『【脳マネ】第18回 脳って面白い 』】<寄稿>

       監修・文責 前田英行/日立公共システムエンジニアリング
                    maeda@gp.hITachi.co.jp

〜脳科学から学ぶプロジェクトマネジメント/プロのマネージャー〜
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  《 第18回:【どうな脳】私の脳の「意識と無意識」の役割 》
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  === チームビルディング、コミュニケーションマネジメント ===

私の脳は、食べ物のおいしさ、会話の楽しさ、スポーツの興奮を感じます。
私の脳は幸せ/不幸、充実感/むなしさ、愛しさ/憎しみ等を感じる臓器です。
その特徴・仕組み・使い方を学ぶことで、自分の心を自己診断して、
人生を幸せにする工夫ができればと考えています。

学んだ上で、自分の頭でいろいろ考えて、やり方に自分なりの工夫をして、
実行してみて、成功/失敗の自分なりの「体感」を得ることが、目的を
実現する道だと思います。

そんな思いで「【どうな脳】どうなってるのう?私の脳!」という
シリーズを書いています。
そして、みんさんから、ご意見や批判を受けたくて送らせて頂きます。

                         by 前田英行
  ****************************************************

     【どうな脳】どうなってるのう?私の脳!
    〜(幸せな人生、家庭、仕事のために)〜

    <<< 私の脳の「意識と無意識」の役割 >>> 

脳科学の勉強をして一番驚いたのは、「自分の脳」のさまざまなプロセスの
中で、本人が意識的に把握・コントロールできる事はごく一部でしかなく、
自分の脳を思うがままに操ることは不可能だということです。

エー!?、「他人」が自分の思い通りにコントロールできない事、それ以前
に何をやってるのかさえ良く分からない事は、大きな声ではいえませんが、
会社の部下や、奥さん子供でつくづく思い知らされています。

同じ様に、「自分の脳」まで思い通りにならないの?「それじゃ、誰が私の
言うことを聞いてくれるんだよ!」と叫んでしまいました。冷静に考えると
私が意識できない「自分の脳」は何をやってるんだろう?不思議です。

--- --- ---

私たちの脳は、一度にたくさんのことを処理することができないと普通に生
きていけないようです。今、この文章を書いている時も、こんなに沢山の
情報処理を同時並行でやっています。

1.この文章の内容を考えています。

2.頭と目を動かして、パソコンの画面とキーボードを交互に見ています。
3.文字を考えながら、キーボードを指で打っています。
4.キーボードの触感、音、画面に出てくる文字を確認しています。

5.時々、お菓子に手を伸ばしています。
6.歯でお菓子をかみ、舌で混ぜ、のどで飲み込んでいます。
7.飲み物にも手を伸ばし、傾け、口で飲んでいます。

8.音楽を流しながら書いているので、耳で音を聞いています。
9.サザンの音楽だと認識して、海を想像しています。
10.この文章を書き終わったら、夏に海に行く計画を考えようと思いました。

11.リビングの向こうにいる家族の存在をなんとなく感じています。
12.料理の音が聞こえ、魚を油で揚げるにおいがします。
13.私を脅かそうと、そっと私の後ろにまわった子供の殺気も感じます。

14.電話が鳴ると自然に手を伸ばす事もできます。
15.気づかず貧乏ゆすりもしています。
16.気がついてみれば、呼吸もしてますね。

17.この文章、読んでくれる人に分かりやすいかな?と考えています。

これらは、同時にやっていることが沢山あります。意識してやっている事と、
無意識でやっている事ががあります。どちらかというと無意識が多いような
気がします。

食べる、呼吸するなど普段は無意識でやっていますが、意識してやることも
できます。意識が文章を考えるのに夢中になると、音楽が聞こえない事も
あります。・・・不思議ですね。

--- --- ---

科学的に見ると、脳は人間の体で一番硬い頭骸骨の中に守られた、1.3Kg
ほどの、白くてピンクの、豆腐のような柔らかさの、心臓や肺と同じ
「臓器」です。
生きていくために、心臓は体中に血液を送り、肺は体に酸素を取り込む
役割を分担しています。脳は、生きていくために、
以下のような「情報処理」を担当しています。

1.光や音や匂い等で、刻々と変わる環境情報(敵、餌、天気等)を認識します。
2.この環境に適応するためには、どうすればいいかを決めます。
3.その結果で、自分の体に向かってこう動けと指令を出します。

脳が情報処理をする素子は、「ニューロン」とよばれます。その情報伝達
速度は、神経伝達物質の放出・受け取りという化学的信号処理があるため、
非常に遅いんです。秒速10m程度といわれていて、単純に考えると電子の
速さで情報が伝わるコンピュータの30、000、000分の1しかありません。

この「遅い素子」でできた脳で、同時に発生する自然界の多くの環境情報を
処理して、適切にタイムリーに反応して生きていく必要があります。
そのため脳は「超並列処理システム」が必要となり、進化の過程で
これを実現しました。

しかし、この超並列処理されているプロセス全部を、もし同時に「意識」で
きたら、「私の意識」は情報であふれかえり、大忙しで働いても処理しきれず、
大混乱することが想像できませんか?とにかく、今よりめちゃくちゃ疲れそう
で、大事な事が出来ないような気がします。

--- --- ---

「私の意識」の特徴・役割の一部は次のとおりです。

1.「私の意識」は同時にはひとつのことしか意識できない、シリアル処理シス
 テムだそうです。考えてみると思い当たりますね。
 不便なようですが、そのおかげで連続性、一貫性が保たれるそうです。

2.無意識で超並行処理しているプロセスの答えが違ったときは、意識にそれが
 うかびあがり、答えをひとつに決める役割があるそうです。

3.無意識で情報処理をしているプロセスが何かに困ったとき、異常を感じた時
 は、意識にそれがうかびあがってきて、何とかする役割があるそうです。


4.いつものこと、経験があることは無意識で処理できますが、初めてのことは
 「意識」しないとできません。学習・練習は何のためにやるのか「意識」し
 てやら ないと上達しない様な気が、私はします。

5.「未来の楽しさ」を想像し、あえて今苦しいことやつまらないことをやれる
 のは、意識の大きな役割だと思います。これは重要だと私は思います。

6.スポーツの試合などでは、「意識しすぎる」といい結果が出ません。
 無駄な力が入って体が思うように動かなくなります。不思議で皮肉ですね。
 (私の場合、ゴルフで力を抜くこと、「腕がなくなった」と思う事を意識し
 ています。これができないと結果はNGです。不思議ですね)

7.あっと言う間の出来事は、意識することはできないそうです。ゴルフで一番
 肝心なクラブがボールにあたる瞬間は、秒速40mの世界です。速すぎて私に
 は意識できません。
  クラブを振っているのは私の脳なのに、意識でコントロールできるのは、
 比較的ゆっくりした動きの「振り始め」と「振った後」だけです。

(私の読んでいるゴルフのレッスン本には、「スイングの解説でインパクトを
 あえて省いた。フィニッシュをしっかりとる事に集中してください。」と
 書いてありました。なるほどと納得しました。)
(その本では、「振った結果に関する自己診断」については分かりやすく
 丁寧に書いてあります。「ボールがスライスするときは、右脇が開いて
 いませんか?右ひじを支点にスイングしましょう。」役立ちます。)

--- --- ---

この私の脳の中の「意識」の特徴・役割を考えていた、大規模プロジェクト
の中の「リーダ」の役割、会社の「社長」の役割と、ものすごく似ていると
思いました。

1.いろいろな仕事を、時間的にも技術的にも一人ではやりきれないので、
 信頼して複数のメンバに平行して任せる。

2.メンバの意見が分かれたときには、とにかくリーダが責任をもって一つに
 決める。そのことで、場当たりな対応ではなく、プロジェクトの振るまい
 に一貫性が保てる。

3.メンバが困ったときは、報告してもらいリーダが何とかする。

4.初めてのこと、新しいことには「リーダ」が積極的に取り組まないと、
 メンバはうごきません。

5.未来のために、あえて今苦しいことつまらないことをやるためには、
 リーダの強い意識が必要。

6.リーダがメンバのやることに口を出しすぎると、かえって部下が萎縮して
 普通どおりの仕事ができず、結果が出ない。部下にのびのびとやらせる
 ことが良い結果を生む。

7.「リーダ」の自分にはできない仕事もある事を謙虚に意識する。
 その場合任せた部下の「仕事の始まり」「仕事の結果」をよーく意識します。

さらに、「意識」の役割からこんなことも学べました。

8.行動した結果の責任は、メンバ(無意識プロセス)にとらせることは
 できません。メンバ(無意識プロセス)がやったことでも、責任は
 リーダ(意識)にあります。学習・練習をさせることはリーダ(意識)
 の役割です。

9.行動した結果がうまくいかないときに、リーダ(意識)は自己診断をして
 改善の方法をいろいろ考えて、やってみる役割があります。

10.呼吸が苦しくなったときのように、メンバ(無意識プロセス)の緊急
 事態においては、リーダ(意識)自らが対応することも必要になります。

経験のある自律的なメンバ(無意識プロセス)が、大規模プロジェクト
(複雑な人間の体)の刻々と変わる環境に適応した運営(生きていくこと)
を支ています。
そしてメンバ(無意識プロセス)と一体となった強いリーダ(意識)が存在
して、プロジェクトの目的(人生の幸せ・充実)を実現することができます。

脳の仕組みとプロジェクトの仕組みはそっくりだと、私には思えます。
プロジェクトを組織、会社、社会と置き換えても成り立ちそうです。

大規模プロジェクトのリーダの出現よりも、進化論的にずーと以前から
私たちの「脳の意識/無意識プロセス」の仕組みは出現していたと考えられます。
この脳の仕組みによって、私たち人間は生き延びることに成功してきました。

このことから、「脳の意識/無意識プロセス」から学ぶことができる
「プロジェクトリーダ/メンバ」の役割モデルは、進化が証明した
最適な成功モデルのひとつだと、私は思います。

--- --- ---

 <あなたの職場・プロジェクトではどうですか?>

私の職場・プロジェクトでは、上記の10この役割は、実現出来ている事も、
実現出来ていない事もあります。それ以前に、プロジェクト関係者から正しい
と思われていない役割もあると思います。

 <さあ、今日から行動しよう!>

生き残るために、これらの役割を実行してみたいと思います。私の職場・
プロジェクトの環境や体制にはそれぞれ事情があります。自分の脳で考えて、
それにあわせた工夫をいろいろやります。
プロジェクト運営で困った時・迷った時には、この「脳の意識/無意識
プロセス」モデルをお手本に、改善の方法を学びたいと思います。

                             <つづく>
※コメントを頂けると嬉しいです。書く意欲が継続します。
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<筆者プロフィール>  前田 英行 (まえだ ひでゆき)
福島県生まれ。家族は妻、子供3人、猫一匹と亀一匹。牛久市在住。
SE、プロジェクトマネジャとして大小数多くのITシステム構築に従事。
プロジェクトマネジメント学会評議委員、PMP、ITC、システム監査
技術者。趣味は芸術と脳科学、発展途上中のゴルフとスポーツ観戦。
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■=== 【F+S Forum/開催日程】

◆開催予定:  <最新日程はHPをごらんください>

 東 京:【第131回】 7月 9日(水)@赤坂・エルカミーノ
    清水式子さん(大阪からのゲスト)に歌っていただきます
     http://www.TRU-Solutions.jp/Noriko_Shimizu.html

 福 岡:【第31回】  7月 4日(金)@エスカイア+ゴルフ
    7月5日(土) 「北山カントリークラブ」
     http://www.hokuzancc.jp/

<特別企画> 《初夏の北海道・最北端コースでゴルフ》
 7月17日(木)〜7月19日(土) 2泊3日、2ラウンド
 国内最北端コース「ノースバレーカントリークラブ」ほか
 宗谷岬・稚内近辺の観光はもちろん、札幌(中州)も・・・

◆開催報告:

 広 島:【第11回】6月20日(金)@アップルツリー
           6月21日(土)@の巣ゴルフクラブ
  F+S:18名、ゴルフ:16名、のご参加でした

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  「人が創る」を合い言葉に、「F+S Forum」を通じてより良い社会へ
       http://www.TRU-Solutions.jp/F+S_Forum.htm
   参加者のご紹介や【F+S Flash】のバックナンバーは上記URLで
  各種有益な情報提供やイベント等の告知があればお知らせください
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編集後記: F+S広島のゴルフコンペの優勝者は、なっなんと私です(*^_^*)
それも人生で2回目のハーフ39(バーディー無しの3ボギー)とどうなってる
んだ(みんなからそういわれました)というスコア!!心配していた後半も、
大叩きすることなく無難な47=グロス86。前回からのハンデ戦への変更で
大型ハンデもありネット61でブッチギリの優勝でしたが、優勝よりも39が
出たことの方が嬉しいです。6、7番ホールまで2オーバーというのは何度も
あったのですが、いつも終わってみれば40台半ば(;_;)という結果だったので
今回は格別です。仕事も人生も・・・ゴルフも、安定感が重要です・・・が、どれも
私にとっては「一喜一憂」「楽あれば苦あり」「大波小波」「何だ坂こんな坂」
・・・全く「安定感」とは無縁な私です。来年には60歳を迎えますので、何事も
「安定感」を座右の銘として日々を過ごしていこうかな・・・なんちゃって!!

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