F+S Flash
(Vol.122)

 

============================= CONTENTS =============================
【F+Sメンバー紹介/第107弾】
  沖 佑磨  / ネクストビジョン   <広島>
  山口 順平 / デッセ        <大阪>
  高橋 邦芳 / アスプローバ     <東京>
【キャンペーン/『「勤怠課長lite」無償ライセンス供与』】
  「勤怠課長lite」を半年間無償で提供   アークインターナショナル
【コラム/『経営や歴史の著名人に見るBSC的考察 』】 <寄稿>
  「トヨタの今後の経営方針に見る」の巻      高橋 義郎/VWJ
【コラム/『顧客の囲い込み戦略』】          <寄稿>
  「爪で拾って箕でこぼす」の戦略? 佐藤 正明/ブレインズ・ワークス
【コラム/『企業組織の課題考察』(3/3)】     <寄稿>
  コンサルティングの視点からみた企業組織の課題    公江 義隆
【コラム/『おやじバンド「♭+♯(エフアンドエス)」奮戦記』】
  さ〜!!活動再開・・・5月にライブを決行だ!!乞うご期待
【F+S Forum/開催予定】 (最新日程はHPをご覧ください)
  東 京【第144回】4月14日(水)@恵比寿.デッラ コリーナ
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■=== 【F+Sメンバー紹介/第107弾】

※自己紹介バックナンバーは以下のURLでご覧ください。
 http://www.tru-solutions.jp/F+S_Home.htm#『F+S Flash』

1)沖 佑磨 / ネクストビジョン    <広島>

大変元気な若者です。(!若いというのは羨ましいですねえ!)
そのまま芸名になる名前の持ち主です。
何でも勇気を持って場数を踏めば上手くなる、の見本です。

 <ご本人からの一言> okiy@nextvision.co.jp

いつも大変お世話になっております。
株式会社ネクストビジョンの「沖 佑磨(おきゆうま)」と申します。
弊社代表の有馬ともども、「F+S広島」で西嶋さん、福井さんをはじめ、
メンバーの皆様には大変お世話になっております。

私自身、前回3月開催の「F+S広島」が2回目の参加でした。
その前回、たった2回目の参加にもかかわらず、何と福井さんより
「歌の披露」という超大役を仰せつかりまして、想定をはるかに超える
3曲のライブをさせて頂きました。しかも「中途半端なモノまね」の
おまけ付きで、参加された皆様にはさぞかしお酒を不味くしてしまった
のではないかと、いつも通り、祭りのあとで後悔してしまった私です。

現在、ネクストビジョンで働くそんな若僧の私ですが、齢28歳。
今年6月にはパパになる予定です。

今の私からは到底想像がつきませんが、実はかつてミュージシャンとして
全国を駆け回っていた過去があります。
全国放送の音楽番組にも出演させてもらったり、ワンマンLIVEでひとつの
ライブハウスをソールドアウトにするなど、もがき苦しみながらも地道に
音楽道を邁進する20代前半を送りました。上京し、精力的な活動を
しながらも食うや食わずの日々…葛藤のさなかに私が出会ったのが、
“IT”だったのです。

GMOインターネットという会社に、バイトとして入ったはずが、
気付いた時には正社員に。最終的にはマネージャー職までやらせて
もらいましたが、伴侶とこれまた悩みに悩んで、地元広島へのUターンを
決意。理由は、自分の将来や結婚のこと、お互いの家族のことや、
それと何より広島への愛着でした。

ネクストビジョンでは、ソリューション事業部に所属し、WEB、基幹系、
派遣、保守、物販…などありとあらゆるIT商材をお客様に提供させて
もらっています。過去の経験が、様々なお客様と対峙する際に大きな
武器となり、入社以来、おかげさまで順調に売上を伸ばしております。
(昨年も170%達成でした!)…ちなみに今の旬は「利益追求型、最強の
WEBコンテンツ管理システム」です!ご興味ある方は沖までご一報ください。

今後も、大先輩方にもまれながら、広島からITを推進してまいりたいと
思います。日本経済の夜明けは近い!と信じながら、さらに精進する所存
です。まだまだ不勉強で至らぬ点も多いとは思いますが、今後もご指導
ご鞭撻のほど、宜しくお願いいたします!

2)山口 順平 / デッセ      <大阪>

ミノルタを辞められてから話をするようになりました。
見つけました!:「オーガニックイタリアン Desse 銀座 」
http://www.enjoytokyo.jp/OD003Detail.html?SPOT_ID=g_b884001
有機野菜とイタリアワインにこだわりの小さなレストラン、だそうです。
つうは「有機野菜でイタリアン MAIDO 銀座」も押さえるようです(*^_^*)
http://r.gnavi.co.jp/b884002/

 <ご本人からの一言> jay-yama@zeus.eonet.ne.jp

昭和22年(1947年)生まれ、有限会社デッセの山口順平と申します。
F+S大阪には、忘れられた頃にボーっとお化けのように現れております。

生まれは家族疎開先の和歌山県、3才で大阪市へ転居、中1の時に親父と
二人で半ば夜逃げのように奈良県へ転居。現金商売こそが借金返済の要と、
手に入れた風呂屋の番台に座ること7年。感受性豊かなこの時の現場観察
体験が、その後の我が人生に決定的な影響を及ぼしたと実感いたして
おります。

昭和44年に当時のミノルタカメラに入社(その後ミノルタに改称、
さらにコニカと統合)、以来34年間にわたりIT部門の業務に
従事いたしました。

その間のアメリカ駐在から帰国後、社内でのコンピューター使用言語が
変わっていたため、使いやすかったアシストが販売のEasytrieveにのめり
込んだのがF+Sとのお付き合いにつながりました。

ITバブルの時期、停年まで5年を残し退職してベンチャー企業
(ポータル株式会社)に転職後、その会社が吸収されたのを機に
自分の会社=有限会社デッセを創設いたしました。
その際バタバタして真剣に社名を考える余裕がありませんでした。

大阪弁がやけに強い山口の口癖、”そうでっせ”をもじって与えられた
社内コンペでの馬の名前『デッセ・ヤマグチ』から拝借して
この社名をつけました。

『こんな名前はどこにもあらへんやろ』と思っていましたら、なんと
ちょこちょこあるんですね。たとえば銀座に『RISTORANTE&
BAR Desse』という店があります。Desseはイタリア語らしく
『与えた』とかいう意味のようで、『中々ええ意味になってるやん』と
安心した次第です。
是非このレストランを一度訪れてみたいと思っております。

さて、デッセは『ITよろず請負業』というコンセプトのもと、
ユーザー企業様、ベンダー企業様の多様なニーズを受け止めつつ、
ご要望を満たすために各種サービスに務めております。
特にフトウェア会社様やコンサルティング会社様の営業支援に力を注いで
おり、最近では人材/転職先の紹介業務などにも手を拡げております。

活動範囲として関西のみならず、関東にも足を運んでいます。
いつかはF+S東京にも現れることもあろうかと思いますので、
その折はよろしくお願い申し上げます。

F+Sでは若い方方のみならず同年代の方方のエネルギッシュなお話を
伺い、結構充電させていただいております。
今後ともよろしくお付き合いのほどお願い申し上げます。

3)高橋 邦芳 / アスプローバ    <東京>

この行動力の源泉は何なんでしょうかね???
きっと、凡人には理解できない複雑系思考回路が備わっているのかも?
ザンネンながら、私のような単純化論者には想像も出来ません。

 <ご本人からの一言> takahashi@asprova.com

アスプローバ株式会社の高橋です。
浜松市出身。1977年大学受験に失敗し予備校にはいるために上京。
1981年、大学3年のとき初めて海外に行った。シアトルに自転車を持って
行きシアトル空港で自転車を組み立て、そのままニューヨークまで一人で
走った。5400km・29日間の一人旅だった。ロッキー山脈を一気に上ったとき
はほんとに苦しかった! その頃のそんな鍛え方により、どんな仕事でも
へこたれない力を得たと思う。

大学(修士)卒業当時、就職事情は今よりも格段に良く、ある一流企業の
研究所に入ることを先生から推薦された。研究所所長からも先生に是非と。
しかし、一流企業の研究所の研究者の中では突出できないと思い、
コンピュータ・プログラマの世界にはいることを決めた。

1984年、当時有名ベンチャーのコスモエイティという会社に「3年たったら
独立しますけど、雇ってください」と言って入社した。
就職内定した後、学生結婚して新婚旅行でハワイに行った。
その帰りの飛行機のどの新聞の一面にも私の入る予定の会社、
コスモエイティが倒産危機と書かれていた。会社はとんでもない状況だ。

新妻には「俺はこの会社に入社するぞ!」と言って入社した。
でもなんか、これで「俺の人生面白くなってきたな」と感じた。
1987年、宣言通り会社を辞め、大学時代の親友と共同で会社を設立した。

ソフト開発なら得意だったので結構儲かった。
人工知能関係の自前製品も開発・販売した。しかし、自前製品ではあまり
儲らず、かつ、人工知能ブームも去り、いよいよ自前製品の売上は壊滅的な
状態になった。独立してやっているからには、自前製品で儲けたい。

そこで、人工知能の応用分野に関する市場調査を行い、結果、
生産スケジューリングという分野が、有望であるという結論になった。

工場では、数百台の機械、数百人の人員、工具や金型がある。
そこに、マーケットから数千種類の製品のオーダが入ってくる。
工場では機械や人員、工具、金型などを如何に使うと効率がよいか
事前に計画したい。しかも、オーダの変更は激しい。
従来は人間が詳細なスケジュールを作成していた。
しかし、多品種・多工程・大量・小ロット・短納期要求になるに従い、
人間では処理できない。生産スケジューリングのコンピュータ化の
ニーズは高まっていた。当時、汎用的な生産スケジューラは開発不可能
というのが常識だった。

1994年、友人と経営していた会社を離れ、新会社を設立し
生産スケジューラを開発・販売した。これが今のAsprovaである。
Asprovaはその後、ベストセラー商品になった。
現在では全世界1400以上の工場でAsprovaが使われている。

現在はAsprova SCMという製品の設計に没頭している。
私の16年ぶりの作品かな。これは、生産スケジューラよりもさらに難しい。
もちろん、一人でつくれるわけもなく、3人の優秀な若手プログラマと
開発を進めている。日本の製造業の要望を盛り込み、日本の製造業の
役に立つ、そして、最終的には世界の製造業の役に立つSCMソフト
ウェアを完成したいと考えている。2010年6月発売予定です。

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  こんな時だからこそ明確な戦略の立案とスピード経営が最重要です
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■=== 【キャンペーン/『「勤怠課長lite」』無償ライセンス供与】

こんにちは(*^_^*)、アークインターナショナルの三輪です。

本年4月1日に施行される労働基準法改正に対応したソフトを発売
しましたので、これを機会に「勤怠課長lite」をF+S会員の方
へ半年間無償で提供させて頂きますので、ご利用下さい。

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「勤怠課長lite」はこれまでの勤怠管理ソフトでは実現できない多様
 な就業規則に合わせてセミオーダーで作れるユニークな製品です。

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  労基所のチェックにも安心して備えられます。
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お申し込みは本年4月30日までに、下記のURLからお願い致します。
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キャンペーンの詳しいご案内は下記にてPDFダウンロードいただけます。
   http://www.arc-i.com/temp/klite_mushou_fs.pdf

無償期間終了後に継続される場合は、ソフト代金は無償提供致します。
年間ライセンス料のみをご負担下さい。(社員1人あたり月300円以下です)
導入時の就業規則に合わせたパラメータ設定には担当者の派遣を致します。

御社内で、あるいはお知り合いの会社様へご紹介頂けますと大変嬉しいです。
また、御質問等も遠慮無くお問い合わせ下さい。

                三輪 隆至/アークインターナショナル
                  taka@arc-i.com

■=== 【コラム/『経営や歴史の著名人に見るBSC的考察』】 <寄稿>

 〜〜「トヨタの今後の経営方針に見るBSC的考察」の巻〜〜

                        高橋 義郎/VWJ
                     yosiro-t@cb4.so-net.ne.jp

トヨタの品質問題に関する最近の報道の中で、同社の社長が今後の方針を
表明している記事が出ていた。
トヨタは名実ともに世界の自動車ビジネスの中で重要な位置を占めている
企業であることは間違いなく、同時に日本の産業界を代表する会社でもある。

その会社の危機に関して、日本のメディアはアメリカと一緒になって
非難や攻撃をしているのではなく、もっと援護射撃をすべきなのでは
なかったか、なぜそんなに冷たい仕打ちを加えているのか、と
個人的には思わざるをえない。

日本経済がトヨタから受けている恩恵は少なくないはずだが。
昨年から品質問題が市場で発生し、顧客から苦情が出ていたが、
社長はその問題を知らず、問題解決への対応が遅れて市場から非難された
ことは残念がことであったが、その背景について、同社の社長は、
品質問題発生の理由は生産台数を増やし事業規模を急激に拡大したため、
品質の良い製品を生産する人材育成が遅れたと反省。
以下の今後の経営方針と目標を発表した。

まず、「安心して乗れるクルマづくりに全力をあげる」ことを目指し、
顧客の視点で経営改革に取り組むこと。
そして、クルマを1台1台追跡調査し、品質に問題がないか把握し、
その結果を改善や次の開発に生かすという決意だ。

また、品質向上の取り組みを強化し、技術の先進性や法令遵守だけでなく、
顧客や社会にとってどうかを考えていきたいという。
加えて、ハイブリッド車を軸に環境対応も先行する意向も示した。

なかなか良い言葉だなと感じたのは、「道がクルマをつくる」ので、
地域ごとの状況に合ったクルマの開発をし、アメリカ、欧州、アジア、など
地域ごとの特性を重視した経営体制に変える、という
「道がクルマをつくる」ということである。

そして、各地域の品質担当者が品質改善プログラムを作って品質問題撲滅へ
の活動を行い、顧客の声をスピーディーに地域の経営者や本社に届ける
ことにしたいというのだ。

品質問題が再発しないように、販売店や仕入れ先との連携も強化し、
品質問題が発生したときには一緒に解決策の検討を行う仕組みも作る。
また、社員には品質管理の手法や意識を徹底させ、顧客第一主義の意識や
危機意識・問題意識も強く持ってもらえるようにすることが重要だ。

いずれにしても、人材育成プログラムには時間とお金をかけていくつもり
だとのことである。

そして、最後の締めくくりとして、豊田社長は、「1000万台のクルマを
販売するのが目標ではなく、1000万人の顧客が求めるクルマを
高い品質でタイムリーに提供するのが健全な経営だと考えるべきだ」
と述べている。この言葉は筆者を唸らせた。

いずれにしても、これらの新経営方針を見るにつけ、この方針の作成に
関わった人たちは、経営品質やバランススコアカードについての知識が
あるのではないかと思わせるようなシナリオ構成ではないか。
その証として、豊田社長のメッセージをBSCの4つの視点にまとめて
みると、次のようになると考えられるのだが、どうだろうか。
読者の意見を待ちたい。

−−−−−−−−−−−−
<財務の視点>
 ・財務目標の達成(利益、売上げ、原価、経費)
 ・生産数量目標の達成
<顧客・社会の視点>
 ・安心して乗れるクルマづくりの実現
 ・顧客や社会の視点に立った顧客への対応
 ・地域の特性を重視した経営の実施
 ・顧客の声をスピーディーに把握し対応
<プロセスの視点>
 ・クルマ1台1台の追跡調査実施
 ・追跡調査結果の改善・開発への有効活用
 ・品質向上取り組みの強化
 ・ハイブリッド車を軸にした環境対応
 ・品質向上プログラムの実施による品質問題撲滅
 ・販売店や仕入れ先との連携による品質問題解決
<学習と成長の視点>
 ・社員への品質管理手法学習や意識の徹底
 ・顧客第一主義の意識や危機意識・問題意識の浸透
 ・人材育成プログラムの実施日常の仕事の人脈づくり
−−−−−−−−−−−−
 (参考:日本経済新聞 2010年3月18日)

筆者紹介: 高橋 義郎/ヴェオリアウオータージャパン 経営戦略室長
  <個人HP: http://www007.upp.so-net.ne.jp/y-takahashi-27/ >

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 社)日本情報システム・ユーザー協会(JUAS) http://www.juas.or.jp/
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■=== 【コラム/『顧客の囲い込み戦略』】<寄稿>

                 佐藤 正明/ブレインズ・ワークス
                  masaaki.sato@brains-works.com

イギリスのウイスキー専門誌「Whisky Magazine」が、
2年前から開催している「World Whisky Award」において、
サントリーの「響21年」がブレンデッドウイスキー部門で、
ニッカの「竹鶴21年」がピュアモルト部門で、
それぞれ世界最高峰のウイスキーに選出されたそうです。
思えば、竹鶴政孝氏がニッカ創業前に、寿屋(現サントリー)の
山崎蒸留所で作ったのが、日本最初の本格ウイスキーですから、
両社の同時受賞というのも、何か感慨深いものがあります。

さて、話は変わりますが・・・

先週自宅の引越しをしたのですが、水道の蛇口が変わったので
これまで使っていた浄水器(トレビーノ)が、付けられなくなりました。
そこで、ウェブ上のサポートページを見たところ、サービスセンターに
連絡すれば、部品を無償で送ってもらえることが分かりました。

普通、どのような製品であっても、保守部品はたいてい有償です。
ちょっとした小部品でも、「エッ」と思うような金額を要求されることが
多いものです。
しかし東レは、サポートセンターを置き、そこに専属スタッフを配置し、
フリーダイヤルで顧客からの電話代を負担し、さらには送料無料で
部品を発送しています。

製品の性格上、一般コンシュマーを相手にしているわけですから、
問合せ件数は、結構な数になるのではないかと思います。
それでも、あえてそのようなサポート体制を用意するには、
理由があります。

もうお分かりだと思います。
浄水器のキモはフィルターであり、それは消耗品です。
そして、結構値の張る(利益のある)品物です。
原価の安いプラスチック製の取付部品なんか、タダで提供したって
3〜4カ月に1度、2,000〜4,000円のフィルターを買い続けてもらう
方がはるかに割に合う、という計算が働いているのです。

少なくとも、それまで使っていた製品が、コストゼロでそのまま使い
続けることができるのであれば、顧客がライバル製品に目移りする
ことは、まずありません。
そこで色気を出して、サポートセンターの費用の一部を、ユーザに
負担させよう、などと考えない割り切りは、コロンブスの卵的に
見事な戦略だと思います。

言われてみれば当たり前の話ですが、つい目先の損得勘定に目が向いて
しまい、この「割り切り」がなかなかできないものです。

私にもこんな経験があります。
まだPCが普及する前の古い話なのですが、私は某社のワープロ
専用機を使っていました。
ところがある日、付属のソフトウェアを記録したフロッピーディスク
(当時はCD-ROMなんかありません)が、認識できなくなったので、
サポートセンターへ出向いて入手したところ、何とフロッピー1枚に
2,000円も請求されました。

しかも、その2枚目のフロッピーも、その後1〜2年でダメになって
しまい、とても不愉快になりました。
そして、もったいないとは思いながらも、10万円近くも払って買った
そのワープロを、「こんなもん、いらねーやっ!」と言いながら、
ゴミとして捨ててしまいました。

私はそれ以降、その会社の製品は、まったく購入していません。
というより、何かの購入時に、候補から外すようになりました。
デジカメも時計も電子辞書も、その会社の製品はハナから検討の
対象外としています。
たった2,000円が、顧客を逃がしてしまった、ということです。
人間心理とは、そういうものだと思います。

その一方、私の部屋のトレビーノ君は、無償で送られてきた小さな
部品を付け替えることで、また活躍を始めました。
きっと私はこの次も、浄水器は東レのトレビーノを選ぶと思います。
(別に、私は東レの回し者ではありません。念のため)

「爪で拾って箕でこぼす」
という古いことわざは、爪先で拾い集めたものを、箕(穀物を殻や
ゴミとふるい分けるちり取り状の農具)で、ごっそりこぼしてしまう
ことを指しますが、目先の一粒にこだわるのか、箕でこぼさない
ことに注意を払うのか、と聞かれれば、答えは一目瞭然です。

私は今回、目の前の小さな部品の利益を捨てることで、
巧みに顧客の囲い込みを行っている事例を知ることができました。

でも、東レという会社は、元々滋賀工場で操業を開始し、今でも
多くの役員が駐在する一大拠点です。
滋賀というと、ケチであこぎな「近江商人」のイメージがあるので、
そのイメージのギャップが、少しだけ笑えてしまいます。

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  代表取締役 佐藤 正明 E-mail:masaaki.sato@brains-works.com
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■=== 【コラム/『企業組織の課題考察』(3/3)】<寄稿> 公江 義隆

組織の問題は、”能力”問題ではなく”風土”問題なので
一朝一夕に変化できない、とシッカリ意識して取りかからねばならない。

部下(社員)は、トップが思っているほど馬鹿でも不感でもない。
変化のキッカケをトップである”あなた”が作ってないだけです。
そして、”あなた”が自身の「言動」に責任を持てば前進できるのです。

  〜〜『コンサルティングの視点からみた企業組織の課題』〜〜

               公江 義隆 y-koe@air.linkclub.or.jp
             (JUAS/ISC、もとITコーディネータ、
               もと武田薬品工業(株)情報システム部長)
 −−目次−−
 1・やっているのに旨く行かない会社
 2・何となく動きがなくなる会社
 3・組織と人事が停滞してレベルダウンする組織
 4・忙しくて成果がでない会社
 5・世代継承でつまずく会社
*6・理念がなく漂流する組織
*7・目的意識が弱く手段が自己目的化する組織
*8・“社内”専門家が方向を間違わせる組織
*9・危機意識が無い組織
*<終わりに>

 ※本稿−1.2.4.は、ITC近畿会コラム掲載原稿
  「リーダーの気力」の内容を基に修正・加筆したものである。
 −−−−−−

6・理念がなく漂流する組織

経営の理念や哲学が無く(あっても社長室の壁を飾るだけの存在)、
方向が定まらない組織である。

“君子とは思えないトップが度々豹変する。

誰かに何か言われると言うことがブレる。社内外で何か新しいことが起こる
と、方々で整合性のない指示が出てくる。社員は「またか」と表面だけ
適当に合わせている。面従腹背とまでは言わないが、何時また変わるか
分からないことで苦労するのは損だから真剣にはならない。

誰も本気にやらないから成功しない。旨く行かないから上はまた考える。
自分は「これほど苦労して知恵を絞っているのに(中には次々アイデアを
出して得意になっているような人もいる?)」と思っていても、
下は「下手な考えは程ほどにして欲しい」と思っている。

混乱や停滞の中でやる気?のある人は、これ幸いと自分勝手なことを
始める。”

豹変の理由を経営環境の変化にしてみても、その変化を見透し、見極める
のが経営者の器量だ。しばしば豹変せざるを得なくなるは、やはりリーダー
として問題なのだ。

会社にとって物事の判断の最後の拠り所は企業の存在目的をあらわしたもの、
つまり経営理念であり、行動の拠り所は経営哲学である。
これらがはっきりしていなかったり、本物でなかったりすると、
意思決定や行動は場当たり的になりがちだ。覚悟が出来ていないから、
目先の利益に惑わされて、流行や他人の話に振り回されたりして、
やることに一貫性が感じられなくなる。アクセルとブレーキを同時に踏んで
いてもそれに気が付かないといったことが起こる。

7・目的意識が弱く手段が自己目的化する組織

常に意識し、意識させていないと、どの組織にも常におこる問題である。

“数年前、こんなことがよくあった。

流行のISOの品質認証を取ることになった(決めた時点では目的もあった
のであろうが)。作業を進める中で認証の“取得”が目的になっていった。
元々余力のある職場ではない。苦労の末のISOは最初から形骸化している。
数多くの書類作りに時間をとられて、品質向上に割くべき時間が減り、
却って品質は低下する。査定の時期が来ればその準備に手間をとられて
日常業務に支障がでる。

また、ある会社では、相当の費用をかけ苦労してISMS認証を取得した。
仕事は窮屈になったが、その効果については誰も実感が持てないでいる。“

“ある時期、手伝いをやっていた国の進める事業にも色々驚くことがあった。
提出を求められる報告書は「xxページ”以上“」となっていた。
何事も細大漏らさず書けということだろうか。会社にいたときには
「何のために何をどうする(企画書)」と、「その結果、つまり目的の
達成度はどうであった(結果報告)」について要点を絞り、1−2ページに
纏めることに大変エネルギーを要したものだった。
方法は任されるから事象を詳細に言及することはなかった。

国の仕事では、「会議での席順や発言の順」や「箸の上げ下ろしのような
こと」を、一々細かく決めるのに、課題の目的や達成目標は、担当官に
聞いてもはっきりしないことがよくあった(彼らはそれにあまり疑問を
感じてはいなかったようだったが)。
目的が抽象的だからやること、やったことの内容の評価のしようがない
(責任が生じない)。「何回訪問した」「何時間会議をした」「何人集まった」
といったことが評価対象になってしまうようだ。
報告書は内容よりページ数が問題になるのかもしれない。

また実証実験の類では、サービスの供給側の立場で参加する企業側に対して
の配慮は大いにあっても、サービス利用者に対する関心は大変薄く、
主客が転倒しているように感じることがよくあった。
何を実証できたのかよくわからぬが、やることに意味があるかのように
感じられた。“

明治以来の政府の役割であった、国の進歩、経済の発展の要件=供給力の
整備・強化から、顧客志向時代への意識の切り替えが出来ないのだろうか。

目的意識が希薄であると、やることが自己目的化して着地点が見えなくなる。

8・“社内”専門家が方向を間違わせる組織

多くの組織には、組織の中だけで幅を効かしている専門家がいる。

嘗て新しい事業を始めるために社外から招かれた人、他部門から移籍して
きた人、過去にある特別のプロジェクトに携わった人など、その専門分野に
関わる問題がおこると、他にその分野について知る人がいないため、
何となくその人の出番になる。当人もここぞとばかりに、俄か作りの自説を
力説することになるが、実は、その専門分野で仕事をしていたのは
一昔前であって、その後の進歩や変化には関われていない場合や、
専門的にはその分野の中の更に狭い一分野が専門であったという場合
(素人には分からない)、更にはその分野の中では、実はあまり評価されて
いなかった人であった場合も無いわけではない。

・「あんたには悪かったが、実はなぁー、あの人はうちでは使えなかった
 から出したんや」と、数年後に言われたことがあった。
・等々・・・

多くの場合、一般の組織は専門家の能力を評価できる力を持っていない。
悪意はないが、専門能力を失った嘗ての専門家の意見を、正しいものと
受け止めてしまって、大きく方向を誤る場合がある。

9・危機意識が無い組織
  
詳しく述べることは差し控えるが、「つぶれない・つぶせない」
「くびにならない」と責任者や構成員が思い込んでいる組織である。

我が事とは思えず、見に迫る危険を感じないから、外部環境がかわっても
必要な対応をしない。それが当たり前になっているから、変化を感知する
感度が恐ろしく鈍くなっている。

大きくは、国の組織(三権とも)、大手銀行、嘗ての国営企業・・・、
企業の本社部門、大学など。
潰すか・潰れるか、上層部の“総入れ替え”くらいしか対策を思いつかない。

<終わりに>

人も人の集合である組織も、時間が経つと、「自分に都合のよいこと」が
「よいこと」、やがて、その「よいこと」が「正しいこと」のように思えて
くるようだ。人の脳には「自分の行動を正当化するように思考が働く」
性質が備わっているという。

また、長い間浸っている環境の中で培った価値観や考え方は、
当たり前のものとして、その存在そのものを意識していないのが普通である。
自分たちが今やっていることが当たり前のことで、そこに問題や選択岐が
あることには容易には気が付かないのが普通なのだ。

人は、胃が痛んで胃の存在を認識し、動悸を感じて心臓の位置を知るが、
異なった価値観、違った考え方がこの世にあることに気づくのは、
異なったもの、違ったものに向き合ったときと、よほど大きな衝撃を
受けたときに限られる。

人や組織が自らの問題点に、自ら気が付くということは、大変難しい問題
なのだ。しかし、我々には、今これが求められている。
                           ・・・<完>

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■=== 【コラム/『おやじバンド「♭+♯(エフアンドエス)」奮戦記』】

         さ〜!!活動再開です!!
      http://www.TRU-Solutions.jp/FandS.htm

★F+Sバンド「♭+#」が5月にライブを決行します!!

 昨年10月のライブ予定は私の病気でキャンセルしてしまいましたが
 F+Sクリスマス(12/16)での演奏結果に気を良くして
 5月のライブへ向けて活動を開始しました。!乞うご期待!

 またキャンセルすることがないように、
 体調にも気を配りながら練習に励みま〜す!(*^_^*)!

 <今後のスケジュール>

 ・練習日は、だいたい月1回ペース
 ・合宿(4/24-25)@山中湖のサウンド・ビレッジ
 ・「都立大学ライブ」@会場未定(5/15・土・15時〜)
 ・「F+S東京」@赤坂エルカミーノ(5/19・水・19時〜)

★ところで、バンド名「♭+#」の由来は???

 ♭=フラット(Flat)、♯=シャープ(Sharp)、なので
 頭文字を取ると「F+S」になります。

 「F+S Forum」メンバーで構成される「おやじバンド」
 懐かしのフォーク&ロックやJ-POPSを中心に演奏します・・・

  西嶋 陽一 <よ〜ちゃん> (ギター)リーダー
  持田 敏之 <モッツィ>  (ギター)
  宮崎 章浩 <マーク>   (ベース)
  馬場 清輝 <バビィ>   (ドラム)
  林 綾子  <AYAKO> (キーボード)

★?参加しませんか?

 ライブ当日の飛び入り参加、バンドメンバーとしての参加、
 ライブへバンドとして参加、練習見学、・・・等々
 バンドや音楽を身体で楽しみたい方!大歓迎!

 F+Sメンバーには、バンド経験者、もとプロ、コンテスト入賞者、
 なども結構いるのに・・・みんな消極的すぎやしませんか!?
 もちろん、これから楽器を練習しよう!オレはクチ三味線で!も
 歓迎ですので、いつでもを御連絡をお待ち申し上げます。

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  【金メダリストバンド『ザ・ムーンサルト』公式ホームページ】
      http://www.tru-solutions.jp/TheMoonsalt.htm
         <イベント等への出演依頼受付中>
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■=== 【F+S Forum/開催日程】

◆開催予定:  <最新日程はHPでご確認ください>

 東 京【第144回】4月14日(水)@恵比寿.デッラ コリーナ

   ☆リストランテ デッラ コリーナ(ristorante della collina)
     TEL:03-3714-8855  東京都渋谷区恵比寿南2−9−4
     http://ristorante-della-collina.com/

 東 京【第145回】5月19日(水)@赤坂.エルカミーノ

 名古屋【第32回】6月開催予定
 大 阪【第50回】6月開催予定
 広 島【第17回】6月開催予定
 福 岡【第34回】未定
 ゴルフ【第34回】未定

◆開催報告:

 東 京【第143回】3月10日(水)@赤坂見附.エスカイヤクラブ
   ・33名の御参加で賑やかに終了しました。
 名古屋【第31回】2月25日(木)@名駅.エスカイヤクラブ
   ・8名の御参加でした。
 大 阪【第49回】2月26日(金)@梅田OSビル.エスカイヤクラブ
   ・10名の御参加でした。
 広 島【第16回】3月5日(金)〜6(土)@幟町.ASUQIA
   ・F+S20名、ゴルフ12名の御参加でした。

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  「人が創る」を合い言葉に、「F+S Forum」を通じてより良い社会へ
       http://www.TRU-Solutions.jp/F+S_Forum.htm
   参加者のご紹介や【F+S Flash】のバックナンバーは上記URLで
  各種有益な情報提供やイベント等の告知があればお知らせください
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編集後記: いよいよ・・・ あと数日で61歳に!!。昨年は還暦祝いを盛大に
やってもらったら、10月にあの大病となり61歳になれるか心配でしたが、
今のところ何とか61歳になれそうです(*^_^*) 東京では、サクラが満開に
なろうとしています。私の地元の花見会は今週末。今年はタイミング良く開催
です。あとは天気と気温が気になります。きっと今週末は何処に行っても花見
なんでしょうね。相変わらず気温は乱高下していますが、景気は静かに潜行の
まま上昇の気配無しです。下期には上昇か?という希望的観測ばかりが聞こえ
る今日この頃、現状維持が暫く続く前提で体制を固めておくのが宜しいかと。

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