F+S Flash
(Vol.146)

 

============================= CONTENTS =============================
【F+Sメンバー紹介/第123弾】
  山津 穣  / コスモビジョン        <名古屋>
  蒲田 卓恭 / 蒲田コンサルティングサービス <大阪>
  藤田 智子 / メデイカルアソシア      <大阪>
【コラム/『経営や歴史の著名人に見るBSC的考察 』】  <寄稿>
  「日産自動車社長兼CEOに見るBSC的考察」 高橋 義郎/TQML
【コラム/『太陽光発電・・・・』】
  疑問を感じ、自ら考える習慣を取り戻そう    公江 義隆
【コラム/『待つ努力してますか?』】
  成功体験が邪魔になるとオオゴトです       西嶋 陽一/TRU
【ライブ告知/『おやじバンド奮戦記』】   <12月17日(土)開催>
  「♭+#」も出演「IHATOVO クリスマス・ライブ2011」@都立大学
【F+S Forum/開催予定】 (最新日程はHPをご覧ください)
  東 京【第157回】12月7日(水)《忘年会&クリスマスパーティー》
   ★☆★ 今年の目玉は、ジャグラー「チュゲ」の魔法の水晶玉 ★☆★
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■=== 【F+Sメンバー紹介/第123弾】

※自己紹介バックナンバーは以下のURLでご覧ください。
 http://www.tru-solutions.jp/F+S_Home.htm#『F+S Flash』

1)山津 穣 / コスモビジョン     <名古屋>

なかなかの趣味をお持ちです。
先月のF+S名古屋でピアノを弾いてくれました。
あまり自分からは話さない方なのですが、話し出すと奥が深いです。

<ご本人からの一言>

(株)コスモビジョンの山津と申します。
2004年に一度載せていただいておりますが、
今回は近況報告をと言うことで再度書かせていただきました。

名古屋生まれ名古屋育ち、名古屋でソフトウェア開発の仕事を行っています。
1985年に名古屋市内のソフトハウスへ転職したのがソフトウェア開発に
携わるきっかけでした。
そのソフトハウスに3年務めた後、品質の良いソフトウェアを開発したいと
いう思いから1988年にコスモビジョンを設立致しました。
Windows、UNIX、Linux上でC++、Java、Perlを使用して通信系、
ネットワーク系のプログラムを中心としたシステム開発を行ってきました。

ここ数年はオークションシステム、医療システム、ネットワーク機器関連を
中心に開発しております。

オークションシステムでは中古車、建設機械のオークションをコンサート会場
の様な専用会場で行う会場オークション、その会場オークションにフレーム
リレー網、インターネット網等を経由して参加するリモートオークション、
さらにはそれらとは独立して行われるインターネットオークションの開発を
行っております。

医療システムは医薬品の情報を検索して提供するシステム、健康診断機器の
監視制御、セキュリティー管理などが中心です。
ネットワーク機器関連では無線ルーターの検査ファームウェア、
ネットワーク機器を検出しネットワーク図を自動描画するツールなどを
開発しました。最近では、iPhone、iPad、Android携帯を利用した
システムの開発を行っております。

F+S名古屋へは2003年の8月より参加させていただいております。
これからもよろしくお願い致します。

2)蒲田 卓恭 / 蒲田コンサルティングサービス(KCS) <大阪>

ITコーディネータとして顧客視点でのコンサルが好評です。
お話ししている限り「蒲田語」は気にならないのですが・・・
誰しも「自分語」を持っているので、時として誤解を生みますね。

<ご本人からの一言>

8年目、2回目の登場の蒲田です。
前回は通信会社に所属していた時代でしたが、
今は一人コンサルタントとして中堅企業の情報化やシステム構築
および経営管理のお手伝いをしています。

コンサルスタイルは、中期的に情報インフラや基幹業務システムを企画
かつ整備していく場合が多いですが、経営管理全般の代行的支援のケース
もあります。従って、特定の企業に「顧問」のような形で長く支援してい
る事が多いです。

現在継続中の企業も3〜5年続いています。通信会社の前に長年所属していた
製造会社での社内情報システムの企画、開発、運用や経営管理実務の経験を
生かしています。活動方法はクライアント企業の状況をヒアリングして、
世の中で運用されている手法や実例の紹介、管理方法のモデルやシステム
構想案を作成して実践支援を行う方式で、自宅で資料を作成し、
打合にいくというケースが多いです。
従って、自宅が仕事場の中心になります。

自宅での作業は気楽ですが、長年、会社生活をしていたので、
周囲からは仕事は自宅以外でするもの、自宅での「仕事」は補助的なもの
とみなされたりするので、「仕事をしているぞ」との意思表示のため、
「お仕事中」と「オフ時間」を服装で換えてみたりしています。
(もっとも、本人の「お仕事」気分のメリハリをつけることが一番の理由
ですが。)現在も「自宅お仕事スタイル」を模索中です。

「自宅お仕事」と歳をとったせいか(言い訳!)、「蒲田語」で話す事を
「強要」したり、「蒲田語」で話してしまい、相手の理解を得るのに時間が
かかる場合が増えてきたと反省しています。

打ち合わせや提案するときは、「自分語」で話すのではなく、
「相手語」で話して初めて通じるものと思います。
さらに、「共通語」が生まれてくれば楽しくなります。
私にとって、一所懸命「孫語」をしゃべりながら孫と遊んでいるのが、
「他山の石」です。

「各人語」を話すには、「街に出ること」も必要です。
色々な分野でご活躍されている老若男女の方々のお話は刺激になり、
「各人語」を豊富にします。

今後ともF+S大阪の皆様との出会いを楽しみにしております。

3)藤田 智子 / メデイカルアソシア        <大阪>

太極拳で世界大会、合唱でコンサート、乗馬でモンゴル?
なかなか・・・おぬしやるの〜!
趣味でも忙しそうです。お身体大事にしてください。

<ご本人からの一言>

F+Sの皆様、すっかりご無沙汰しています。
西嶋様からいつも丁寧なお誘いを頂いているのですが、
なかなか参加できないので、HPを拝見するたび、楽しそうだなあと
指をくわえて見ています。

F+Sに初めて参加させて頂いたのはいつでしたでしょうか?
もう記憶に彼方に飛んでいますが、「会うたびに社名変わるなぁ〜」と
コメントいただいた記憶がありますので、相当な前・・・ですね。
そして参加をサボり続け、いまや幽霊メンバー?です。
改めてよろしくお願いします。

実は、私自身が転職を重ねているのではなく、
会社が合併を重ねておりまして、名刺がコロコロと変わったのです。

現在の社名は今年2011年2月からです。
「(株)メデイカルアソシア」と申しまして、医療、治験向けの人材業を
中心とする会社です。
もっとも仕事の内容は、合併前とあまり変わらず、アウトソ−シング、
その中でもコールセンターでの業務受託を中心に営業しています。

仕事の話はさておき、最近は、仕事と違う世界のことをしないと
スカスカになる!という危惧を感じています。
自宅にたどり着くとバタンと寝るだけ、
週末ぐったりの生活から抜け出すのは難しいのですが、
その中でも少しづつ違う世界を見つけています。

・ひとつめが『太極拳』
ゆるゆるの雰囲気が楽しくて、高い年齢層に交じって週一のメンタル
ストレッチをしています。
昨年は、初級者なのに大胆にも上海の世界大会まで参加してしまいました。

・ふたつめが『乗馬』
乗馬は、太極拳の先生に触発されて始めました。
(体の使い方が共通しているそうです)
いつかモンゴルの大地で馬を駆ってみたい!という夢があります。
といっても、まだ馬事公苑内をポコポコしているだけなので、遠い話ですが。

・みっつめが『合唱』
9月にコンサートを開きました。学生時代から細々と続いている趣味です。
いっかな上達しないですが、ま、これも有酸素運動だと思ってやってます。

と書いてくると、「結構遊んでるじゃん」とご指摘いただきそうですが、
ほんと日々マジメに仕事してます。(#^.^#)

F+Sの皆様、!強烈にお誘い頂いて!、
私を仕事生活からひっぺがしてくださいませ。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。

┏━━━━━━━━━━━ COFFEE BREAK ━━━━━━━━━━━━━┓
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  ■<メルマガチェック> 生産管理から学ぶ「問題感知の鍵」■
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 『もぐら叩き』
 昔、ゲームコーナーに「もぐら叩き」という遊びがあり、よく遊んだ。
 現場で私たちの眼に問題点として映るものは、多くの場合「現象(結果)」
 であって、本当の問題点とは言い難い。しかし会社の中で行われている
 改善活動を見ていると、この現象つぶしが多い。現象つぶしは「もぐら
 叩き」そのものであり、抜本対策にはならない。
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 『とにかくやってみよう』
 「何かの改善をやる」という時に、決って会議をやる会社が少なくない。
 そこでは例外なく、目的をそっちのけにした手段方法論議が花を咲かせる。
 論議をどれだけ重ねても結果は出ない。やってみて原価が下がったか
 どうかで判断すれば良いことであり、会議では接近はしても結果は出ない。
 「石橋を叩いたら渡れない(西堀栄三郎)」
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
   ※和田朋一郎「1分間実践生産」より http://www.isk.ne.jp/
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■=== 【コラム/『経営や歴史の著名人に見るBSC的考察』】 <寄稿>

 〜〜「日産自動車社長兼CEOに見るBSC的考察」の巻〜〜

                高橋 義郎 yosiro-t@cb4.so-net.ne.jp
                 高橋マネジメント研究所(TQML)所長

日産自動車を指揮して12年。同社のトップとして5回目の新中期経営計画
「日産パワー88」を6月に発表した。新興国拡大やブランド強化などが
骨子となっている中計だが、今までの中計とは違い、ハンディキャップなしで
始められるのが最大の違いという点を自ら指摘している。
これまでの財政難、技術や成長の持続性への不安、金融危機などを背負って
いたものではなく、リーマンショックや東日本大震災の2回の危機を
乗り越えてきた自信が見られるのであろう。

現在は財政状況は健全で商品ラインアップも力強い。
技術もあり、ゼロエミッションで攻勢をかけようとしている。
技術センターやデザインセンターも各国に新設し、今や日産の製品は、
車両別や国別で見ても好調だ。

メキシコではシェアトップとなり、中国やロシアでは日系ブランドの中で
市場シェアが1位となった。2016年までに世界シェア8%、営業利益率8%
という野心的な目標を掲げている。
ちなみに、2010年度はそれぞれが6%前後だった。
マネジメントは現実に適応するべしとの考えから、コミットメント(必達目標)
経営から努力目標の色合いに変えているようだ。

それらの目標を達成するには、新興国での市場拡大が重要なポイント。
中国、ロシア、インド、ブラジル、インドネシアなど東南アジア地域、
中東諸国での拡大だ。そして販売力は言うまでもない。
特に新興国では、そのブランドを支え、セールスパワーを支えるような販売網を
拡大していかなければならない。ブランド力の多様化も重要だ。
なぜならば、ブランド重視は成長の持続につながるからだ。

価格力はブランドがあるからであり、ブランド戦略がなければ、
ただ単に日用品となるだけだという。
むろん、ブランド力はお客様の定着率や忠誠心につながる。
強いブランドを第1の選択肢にするからである。

ある調査では、日産のブランド価値は世界で88位になったという。
このランキングはさらに上げていきたいところだ。

同業他社とのアライアンスを積極的に実施していることも特徴がある。
アライアンスは成長の助けになるはずで、単に実施することでは意味がなく、
アライアンスをうまく生かすすべを知っているということなのだろう。
それは、スズキとフォルクスワーゲンの例を見ても頷けることだ。
アライアンスの契約書にサインをすることは簡単でも、結果を出すことは
別のことなのだ。複数のアライアンスを機能させる力は競争優位性と成長を
持続させる強力な支援になるという。
そして、台数自体が目標となるのではなく、本当の目標はシナジー効果を
生み出すことに尽きる極めて実際的な考え方と位置付けている。

日本では100万台の生産を残すと明言するゴーン社長。
円高のリスクは分かり切っているのに、何も手を打たない日本の為替政策は
完全に信頼を失っている逆風があることは事実だが、
日産は日本の会社であると定義づけ、アイデンティティーを守り、
日本企業として日本的な生産の活動を日本で維持するという前提が
必要だという。日産が世界で成功しているのに、日本では縮小することは
考えられないということだろう。

いずれにしても、日産改革を振り返れと、ひとつの重要な取り組みが
見えてくる。それは、日産はダイバーシティー(多様性)の取り組みが
他社よりも10年早かったということではないか。
成長を海外に求めざるを得なくなった多くの企業が今、ダーバーシティーに
取り組んでいる。10年間の格闘が先行者メリットになろうとしている。

そのような日産自動車のゴーン社長の経営の方向を、
バランススコアカードの「4つの視点」に記述してみると、
以下のようになるのではないだろうか。読者の意見を待ちたい。

 −−−−−−−−−−−−
<財務の視点>
・新中期経営計画の達成
<顧客の視点>
・世界でのブランド力ランキングの更なる向上
・ブランド力の多様化と定着率・忠誠心の持続向上
・新興国でのブランド強化と拡大の実現
<プロセスの視点>
・ゼロエミッションでの攻勢
・力強い商品ラインアップと技術の向上
・販売力と販売網の強化
・アライアンスの積極的な実施とシナジー効果の創出
・円高対策の取り組み
<学習と成長の視点>
・技術センターやデザインセンターのグローバル的充実
・現実と将来戦略を見据えた実際的なマネジメントの実施
・多様化(ダイバーシティ)の意識と実践での推進
 −−−−−−−−−−−−
(備考:日経ビジネス2011年8月15日号から一部引用)

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  ステークホルダーとの関係を意識したバランスのとれた自分流の
   仕事スタイルを発見し、仕事のパフォーマンスアップを目指します   
  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  ★☆★《 中堅社員向け「ワーキングスタイル革新研修」》開催 ★☆★
       2012年3月21日(水)10:00〜18:00 <413273>
http://www.juas.or.jp/seminar-event/open_seminar/detail.asp?SEMICODE=413273
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    360度評価に基づく「気付き」により「言動の変化」を促進
  課題発見とその解決への自己課題の検討と自己変革へのコミットメント
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■=== 【コラム/『太陽光発電・・・・」』】

                公江 義隆 y-koe@air.linkclub.or.jp
               JUAS/ISC、もとITコーディネータ、
                もと武田薬品工業(株)情報システム部長

       「太陽光発電・・・・」
   〜〜 疑問を感じ、自ら考える習慣を取り戻そう 〜〜

昨今、我々日本人は安易に結論だけを求め、自ら考えることをしなくなった
ように思います。
これが無いと何も知ることが出来ない・何も出来ないと無意識に思い込んでか、
インターネット、パソコン依存になり、片時もはなれなくても済む
スマートフォンを握り締める毎日になってしまったようです。

動物の使わない機能は退化します。
考える機能を使う日々を取り戻すことが必要ではないでしょうか。

今の世の中、少し考えればおかしいことに気づく筈のおかしな話が横行して
います。もう少し考えることにしてゆけば、世に中も仕事の結果も
もう少しはよくなると思います。

今回は例として、「太陽光発電」をテーマにしてみましたが、
これを他の色々の問題を自ら考えてみるきっかけにしていただきたい、
というのが趣旨です。

今、日本では地球温暖化対策の救世主のような扱いで太陽光発電が話題に
なります。さらに、ここに“グリーンxxx”とか、“スマートxxx”など
米国発の新語が加わって、ICT関係者は色めき立ちました。
カタカナ、アルファベットの意味のよく分からぬ言葉に魅せられる人が
未だに多いようです。しかし、この国民生活の将来に多大の影響がある問題が、
何となくなし崩し的に進められているように感じます。
あまり後ろ向きの発想はしたくはないのですが、
少し考えてみると解せない話が多過ぎます。

『太陽光発電は』

現在の太陽光発電のコスト・パフォーマンスは、従来の発電方式に比べて
極端に悪いのが事実です。現在の太陽光発電パネルは、(歴史がないから
本当のところは誰にも分からないが)期待寿命(?)20年といわれています。
そのままでは発電パネルの寿命がきたころにようやく投資を回収できる
ということになります。国からの設備設置の補助金(税金や国債による
国民の負担)と余剰電力を一般の買電価格の2倍で電力会社が買い取る制度を
使って、ようやく10〜14年前後の投資回収期間になります。

リーズナブルなコスト・パフォーマンスにするためには、
発電効率が“大幅”に上がる新しい技術の開発と、生産コストの“抜本的”な
低減が、発電パネルのメーカーに求められるのですが、
この見通しやここへの施策の実態はよく見えません。
しかし、現況を推察すればかなり厳しい課題であるはずです。

新しい製品は技術進歩と、量産効果や製造方法の改善によってコストは低下
してゆき、その傾向について習熟曲線という指数カーブに従うという通説が
あります。日本の家庭用太陽光発電装置のキロワット当たりの価格は、
1990年代初頭の400万円弱から約10年かけて60〜70万円まで下がりましたが、
その後は微減〜ほぼ横ばいで推移しています。

この商品が市場にだされてから20年経ち、既にコスト的に成熟期に
入っているという見方をする人もいます。5年後には半額になるといった
楽観的見通しレポートも一方にはありましたが、これには具体的な裏づけは
示されてはいませんでした。
発電効率を数倍に出来るほどの新しい技術の開発や、コストを半減できる
量産効果や工程改善の余地は、日本の企業に果たしてどの程度の可能性が
残されているのでしょうか?

『太陽光発電パネルの国際競争力』

嘗て世界でトップシェアを占めていた日本のメーカは、この数年シェアを
大きく落としました。国の補助がなくなると成り立たない産業のようです。
破竹の勢いであった環境王国ドイツのメーカは、価格が1/2〜1/3とも
言われる中国のメーカーに敗れ、シェアーを落として赤字に転落し再建中
といわれます。また、太陽光発電普及への国の制度に対し、
税金で中国メーカを助けているとの批判もあるようです。

その中国メーカと代理店契約を結んだ、安売りを目玉としている日本の
家電量販店は、日本製品なみの価格設定をしました。

裏で何らかの力が働いたのでしょうか。
そんな中で複数の日本メーカーは「生産拠点を海外に移す」と発表し、
「将来的には国内への逆輸入も視野に入れている」といいます。
素人目には液晶パネルに似た発電パネルの量産や工程改善の効果は
今後あまり期待出来ず、“MADE INJAPAN”の存立条件は、画期的発電効率
の得られる新技術の開発という大変難度の高い問題になるようです。

日本経済の軸となり、雇用を増やす産業に果たしてなれるのでしょうか?
画期的な新しい技術の発明は、それが品質や経済性の面などをクリアー
して、実用になる商品として軌道にのるには数年〜10数年の期間が
必要になるのが普通です。

『太陽光発電の普及のための国の制度』

太陽光発電の“全量”を一定期間電力会社が買い取る制度(固定価格
買取制度)は、ヨーロッパを始めとする諸外国でも採用されてはいます。
つまり「各家庭が夫々投資して小規模発電業者になれ。
その発電電力は一定期間市販より高い価格で購入を約束する」という
国の政策による制度です。是非は別として投資利益がはっきりする
分かりやすい話です。

しかし、日本の制度は高額の設備補助金と抱き合わせの上、
“余剰”電力を2倍で電力会社が買い取るという分かり難い制度に
なっています。買い取りに必要になった費用は、結果的に電力料金の
値上げに転化され、太陽光発電を導入していない消費者が負担する
という(一般消費者に懲罰的な)制度です。
最終的に電力料金は相当高額に収束させるという前提なのでしょうか。
それとも先の事は考えていないのでしょうか。・・・???

自然エネルギーの普及には効果があったと伝えられるドイツの電力買取
制度も、実は経済的に大問題を抱えているというレポートが最近発表
されていました。関心のある方はご一読下さい。
日本でも起こりうる問題です。

http://www.engy-sqr.com/watashinoiken/iken_htm/feed_in_tarif_ono100328.pdf

『お天道様任せで不安定な自然エネルギー』

太陽光発電の発電量はお天道様任せで変動が大きく、普及するほどに
電力の需給ギャップの変動調整は難しくなります。
風向き任せの風力発電は嵐の中でも夜中でも風は吹きますから、
多少はマシかもしれませんが、基本的には同じです。

供給量の約1割を占める水力発電の立地余地がほとんど残されていない
現在、変動をカバーするためには、日照量次第の太陽光発電や風次第の
風力発電の発電量の変動幅に相当する火力発電所を待機させておくことが
必要になります。

日照量に依存する太陽光発電は、一日の中での発電量変動も問題ですが、
更に季節変動も問題です。少し具体的なデータを追ってみます。

真夏の1日では、電力需要のピークとディップの比率は2:1程度ですから、
変動をカバーする為に、昼間の需要ピークの最低半分をカバーできる
火力発電所が必要になります。
更に電力需要のピークは8月、太陽光発電量のピークは日照量から5月
という事情、雨季や日照の低い冬季を加味すれば火力は更に必要になります。

このように太陽光を増やせば増やすほどに、火力発電の設備効率が下がり
発電コストの高騰は免れません。
地域間での天候の違いの少ない日本列島では、雨天続きのある地域の
電力需要を、好天続きの他の地域の太陽光発電でカバーするといったこと
にも限界があります。蓄電池を置いても長期間のバックアップは到底無理
ですし、数年で交換が必要になる蓄電池交換のコストはバカになりません
から、ただでさえ高価な太陽光発電のコストを更に押し上げることになって
しまいます(現在1日分くらいの蓄電容量バッテリーは100万円くらい
ですから、発電コストは約2倍になります。自動車のバッテリーン活用も、
電気満タンで朝から活動したいという多くの人の生活パターンに合うとは
思えません)。

つまり、「CO2さえ減れば電力コストはいくら上がってもよい」という
環境原理主義か、「日の出と共に働き、日が暮れれば眠る、雨の日は
活動しない」といったアーミッシュのような生活に戻ろうという
超自然派のような考えに立つのでなければ、自然エネルギー中心の方法は
容易ではないということになります。

こんなことを考えてゆけば、太陽光発電は日本の電力需要の1割程度の
カバーといったところが現実的な姿のように思います。
それなら現状は少し騒ぎすぎかもしれません。
自然エネルギーなら、日本では地熱や海流なども幅広く考えてみるほうが
良いように思います。

こちらはもっと安定的な発電が出来ます。また、優れた日本のバイオ技術の
素地を生かしてバイオマスや、遺伝子組み換え植物によるエタノールの
生成などの本格的な研究開発に取り組むなどのほうに可能性が期待できる
ようにも思います。

自然エネルギーは適した自然環境の地域でしか効果を生みません。
太陽の国スペイン、北アフリカの砂漠に近い地域での太陽光発電、
ドンキホーテの昔からの風車の国スペイン、排水動力用の風車が絵になる
海面より低い土地のオランダや、風の耐えない北海に面するデンマークなど
の風力発電を、日本は単純に参考には出来ないと思います。

『スマート・グリッド(賢い電力網)構想』:

こんな状況の中で、電力網のコントロールのスマート・グリッド云々という
米国発の話が話題に上がります。ICT業界や太陽光発電の関連業界や
その関係者にとっては都合のよい話です。
こんな問題は、まず必要性、有効性、妥当性を具体的に議論して評価する
ところから始めるべきなのですが、日本では名前で飛びついてから
「それはどういうことだ?」といった順番になるようです。

時流に聡い各界の有識者といわれる人による“都合のよいとこ取り”の
推進論の抽象的解説から、いきなり方法論の議論になり、何となく
政官財学の利害関係を巻き込んだ既定路線が出来上がってしまうようです。

スマートグリッド(グリッドは電力網のこと)は、大小を問わず電気機器、
発電機能や蓄電機能を持つ装置や機器に接続したコンピュータを
ネットワークで結び、需給情報が“旨く”集まるようにして、
電力需給のコントロールが“旨く”行く仕組みを考えようというアイデアです。

しかし、これはコントロール(管理)の問題です。
季節、時間帯、天候(日照)・・などで異なる需要と、供給・蓄電の電力供給
パターンが全体ではバランスしているという条件があって初めて成り立つ話
です。電力の地産地消で現在約10%ある送電ロスを減らすというアイデアも、
需給バランスが地域内でとれていることが前提です。
しかし、同じ地域に住む人たちはほぼ同じようなパターンの生活をしている
可能性が高いですから、これは中々難しい条件のように思います。

出来るだけ広い地域の色々の生活パターンの家庭や職場を集めれば平均化され、
需給ギャップのコントロールは容易になりますが、これは小地域での自給自足
という考え方とは相容れません。

まだ色々矛盾したことを言っている段階のようです。

一般的に少数の大きな項目の管理は容易です。
少ない管理コストで大きな効果が比較的容易に得られます。
逆に多数の項目からなる問題の管理は大変です。コストや手間がかかるわりに
チリを集めた効果は少ないものです。
それほど簡単な問題ではないことは容易に想像できます。

『現在の日本にとってのスマート・グリッド』

スマート・グリッドなるもの、“電力インフラの更新時期を迎える米国や、
電力インフラをこれから建設する新興国にとっては、電力の制御システムを
どのような方式(規格)で実現するかは大変重要な問題です。
日本は、今後これらの国々の電力インフラの建設の受注や設備の輸出に
力を入れようという中で、国際規格化の競争に打ち勝ってゆく必要に迫られます。

しかし、従来からあらゆる分野で国際標準化に熱心なヨーロッパ勢に対して、
規格化への交渉が不得手な日本は、結果的に苦杯を舐めさせられてきました。

日本は、こんな観点から方式の開発や実効性の検証とともに、
これらを基にした国際標準化のも注力してゆく必要に迫られます。
しかし、この問題は単に技術の問題ではなく、その国や地域の文化、天候、など
により大いに異なったものが要求される問題のように思います。

例えば、米国の資料を見ると、電力の使用や販売の条件と価格条件の
多数の組み合わせから時々に応じて選択すし、転売もするような、電力も
金融商品並みのお金儲け・博打の対象にしているような感じがしないでも
ありません。この国はそんな文化のようです。

問題全体の構造や条件を分析しなければ、ここに求められるコンピュータ・
システムに求められる機能は定まりません。
その上に、何をどこまで標準化できるか・するかは、また中々大変な問題です。

経済産業省が音頭をとるフォーラムの資料がありました。
1番目は全体について、2番目にIT関係の記述があります。

http://www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g100615a01j.pdf
http://www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g100615a02j.pdf

でも、この問題はこんなことな問題なのでしょうか?

『あとがき』

太陽光発電ひとつとっても大変難しい問題です。
昨今は、新しい話題に賛同するほうが評判がよいようです。
慎重論は消極的、後ろ向きといわれ評判はよくありません。

しかし、綺麗ごとの総論に、都合の悪いところには蓋をしてずるずると
進んでいるように見える課題が多くあります。
ここまでやってきたからそのまま進むしか仕方が無いといった流れに
なりかねません。しかし、この動きおかしくないでしょうか?

国民一人ひとりが、自ら調べ、考えてみて欲しい問題です。

■=== 【コラム/『待つ努力してますか?』】

                        西嶋 陽一/TRU
                     ynishijima@TRU-Solutions.jp

あなたは自分より能力のある部下や友人を何人持っていますか?

一般的には、組織が小さく伸び率が大きいときには優れた行動型のリーダーが
必要だが、組織が大きくなるにつれ有能な行動型リーダーとメンバーとの
隔たりが大きくなっていく。

まず、『組織(企業)の状況によって必要なリーダーは異なる』。

ということは、リーダー自身が変幻自在でなければ、
あらゆる場面に対応出来ない、のである。

成長期に力を発揮できた人が、安定期には力を発揮できない。
こんなケースが多く見られるはずだ。
組織の規模が違う、商品群が違う、顧客が違う、組織メンバーが違う、
組織のメンタリティーが違う、ビジネスプロセスが違う、・・・
にもかかわらず、昔と同じ方法で成功しようとするヒトです。

成功体験が邪魔をしているケースが多い。

概してこのタイプは成功体験の少ない部下の意見は聞かない。
聞いても「やはりオレのこのやり方でなきゃ!」と
リーダーシップを意識するが故に、
自分が動いてしまう、動かそうと行動してしまう。

現場をより知っていて、成功体験が少ないから色んな発想が出来る、
のが部下です。・・・と考えないリーダーが多い。
経験が長いからオレの方が現場が分かっている、成功体験が多いから
間違いのない選択肢を持っている、なんて考えるのです。

ビジネスの環境は毎日変化しているのに、
過去の成功体験に縛られてどうするんだろう?って思いませんか?

次に、『リーダーひとりが考え動いても、出来ることは一人分』。

世の中には自分ひとりで世界を動かしているかのように誤解している人がいる。
この人達も、最初からそうではなかったのだが、
数多くの成功体験が自分自身を神格化してしまっているのだ。

オレは違う、と皆言うだろう。しかし、潜在意識の問題だから始末が悪い。
人間というのはそういうもんだ、と考え、
意識的にゼロベースに戻して考える訓練が常日頃から必要なのだ。

組織としてのパワーをどう最大化するか、を常に考えるのがリーダー。

そこで重要なのが「ヒトの心」。
信頼感と目的意識、この2つがモチベーションの源泉で最重要項目となる。
準備が出来るための仕掛けやコミュニケーションをしたら「待つ!」です。
「心の準備」無しでは、短期決戦型の勝負しかできない。

あなたは「待てないリーダー」になってませんか?
50名以上の組織のリーダーなら「待つ能力」が必須です。

ヒトはスグには変われない・・・
だから『成功体験が邪魔になるとオオゴト』なのです。

■=== 【ライブ告知/『おやじバンド奮戦記』】

『♭+#』出演ライブのお知らせ:
    http://www.tru-solutions.jp/FandS.htm

★LiveBAR 「イーハトーブ」 (IHATOVO) クリスマス・ライブ2011★

  X'masライブ特別ページ==>
    http://www.tru-solutions.jp/IHATOVO_live_111217.htm

日程:2011年12月17日(土)14:00〜19:00

会場:都立大学「グラナダ」2階特別ステージ

主催:LiveBAR「IHATOVO」イーハトーブ
    http://www.tru-solutions.jp/IHATOVO.htm

☆懐かしのフォーク&ロックからJazz、演歌まで
   バラエティーに富んだサウンドの数々をお楽しみいただきます☆
・出演6バンド:「♭+#」、「カラーズ」、「ビーバーズ」、ほか

☆ベリーダンス(荒井明子さん)のダンスタイムもあります(#^.^#)

<スペシャルゲストの参加決定!>
・大場 吉雄さん:もと「パープルシャドーズ」 ドラム担当
         ヒット曲「小さなスナック」
        (出演予定時刻:14:30〜15:00)
・塚原 光男さん:オリンピック体操金メダリスト
        「月面宙返り(ムーンサルト)」の生みの親
        (出演予定時刻:17:45〜18:30)

<チケット> 前売 3,000円、当日 4,000円
        (5時間のフリードリンク&軽食付)

チケット希望、詳細のお問い合わせは、IHATOVOマスターまで
   ==>eMail: ihatovo@tru-solutions.jp

 !皆様の御来場をお待ちしております!

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  問題の発見&整理から課題抽出への紐付け、解決への実行計画策定
   PDCAまでの全体の流れを学習していただく一日コースです
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  問題は、目的と解決・改善への意志のあるところでのみ課題となる
  ★☆★ 「発想力を磨く!問題感知・課題発見力強化」研修 ★☆★
      2012年2月14日(火)10:00〜18:00<413250>
http://www.juas.or.jp/seminar-event/open_seminar/detail.asp?SEMICODE=413250
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 発想力(新しい視点で物事をとらえるアイディアを生み出す力)を養い、
 課題発見力(何をすべきかの本質を見極める力)と課題解決力を磨きます
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■=== 【F+S Forum/開催日程】

 ★☆★ 名古屋&大阪の新規メンバーを是非ともご紹介ください ★☆★

◆開催予定:  <最新日程はHPでご確認ください>

 東 京【第157回】12月7日(水)@赤坂「シャングリラ」
  ※今年も「忘年会&クリスマス」の季節がやってきました!!

  今年は「ジャグラー・チュゲ(CHUGE)」の「魔法の水晶玉」の妙技を
  楽しんでいただこうとの趣向です。
  クリスタルボールに命を与えたかのようなチュゲ独特の
  コンタクトジャグリングをベースに帽子を使った
  ハットジャグリングに5ボールを展開。
  不思議でスタイリッシュなチュゲワールドには思わず歓声が!!
  http://www.youtube.com/watch?v=OTWzBtlFaVM&feature=related

 東 京【第158回】2月 8日(水)@未定
 名古屋【第37回】 1月26日(木)@未定
 大 阪【第55回】 1月27日(金)@未定
 広 島【第22回】 3月 2日(金)〜3日(土)@未定
 福 岡【第34回】 ?月??日(?)@未定

◆開催報告:

 名古屋【第36回】 10月27日(木)@栄「club Adoriana」
   8名の御参加でした。今回は東さんのお友達のバーへ2次会も全員で

 大 阪【第54回】 10月28日(金)@梅田「エスカイヤOSビル」
   9名の御参加でした。次回は会場が改装で使えません。

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  「人が創る」を合い言葉に、「F+S Forum」を通じてより良い社会へ
       http://www.TRU-Solutions.jp/F+S_Forum.htm
   参加者のご紹介や【F+S Flash】のバックナンバーは上記URLで
  各種有益な情報提供やイベント等の告知があればお知らせください
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編集後記: 大阪府知事から大阪市長へ鞍替えの橋下徹さん。「独裁」なのか
「独断」なのかは分かりませんが、風は吹いているようで、日本が変わるため
の引き金になる可能性があり、私としては大いに期待しています。あら探しを
して批判するのは簡単ですが、何も変えられない民主党よりはマシでしょうね。
生まれ大阪人の私としては、大阪復興&東西緊張(東京と大阪の意味)が日本
を元気にする源だと思います。よしもと芸人+鶴瓶さん以外は、東京で見られ
なくなった大阪発。ほかの地方もB級グルメ以外にも積極的に取り組んで行き
活性化。どこかに行ってしまった浪速のど根性、見せてもらいたいものです。

※<全国イルミネーションスポット2011〜2012>
 クリスマス・イルミネーションが美しい季節です。
  ==> http://www.rurubu.com/season/winter/illumination/
    http://www.jalan.net/theme/xmas/illumi/

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     当社提供の<組織活性化・人材育成関連サービス>は、
       http://www.tru-solutions.jp/tru-199.htm
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    ※当社の研修の特徴
      1)全て・・・考えるワークショップ型
      2)全て・・・気付きを促す自己変革型
      3)全て・・・実践に即結びつくコミットメント型
      4)全て・・・小難しい理論排除のシンプル型
    ※1社研修を御希望の場合は当社へお問い合わせ下さい。 
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