F+S Flash
(Vol.158)

============================= CONTENTS =============================
【F+Sメンバー紹介/第133弾】
  浦野 和夫 / (もとSRA)       <東京>
  安福 哲也 / インターコム       <大阪>
  上野 豊和 / シスコ          <大阪>
【コラム/『経営や歴史の著名人に見るBSC的考察』】   <寄稿>
  「ヤフージャパンの経営に見るBSC的考察」   高橋 義郎/TML
【コラム/『研究者を「憧れの職業」に(インタビュー)』】 <寄稿>
  ノーベル賞・山中伸弥・京都大学教授    湊 伸悟/ビジネスコーチ
【美味い店紹介/「美味しい米と渋谷の和食レストラン」】
  山形の美味しい米「つや姫」、渋谷の和食割烹「きざはしのえにし」
【F+S Forum/開催予定】 (最新日程はHPをご覧くさい)
  名古屋【第39回】 11月29日(木)@池下「ビストロ プーフェ」
  大 阪【第57回】 11月30日(金)@梅田「エスカイヤ駅前第3ビル」
  東 京【第163回】12月12日(水)@竹芝「アジュール竹芝」
======================================================================

  《「F+S Forum」2012年度:大忘年会&クリスマスパーティー開催》
   東京【第163回】12月12日(水)@竹芝「アジュール竹芝」
   今年の目玉はF+Sでは初めての女流講談「神田すみれ」さん
   さて、どんな出し物になるのか?楽しみにしてください!(*^_^*)!
    ★「神田すみれ」 http://park.zero.ad.jp/k-sumire/

■=== 【F+Sメンバー紹介/第133弾】

1)浦野 和夫 / (もとSRA)      <東京>

少子高齢化、熟年世代の増加で、色んな問題が山積みです。
文面を読んでいて感じました。
「私はF+S幹事をずっとやっているので、一生ボケ無し?」なんてネ(#^.^#)

<ご本人からの一言>

2010年暮れの「アジュール竹芝」で開かれたクリスマスパーティー参加を
最後に、約2年ご無沙汰しております。最近「F+S Flash」に私が参加していた
頃の人達の記事が載っていたので、懐かしく読ませていただいていましたが、
まさか、私のところにまで、執筆依頼が来るとは思ってもいませんでした。

(株)SRAを7年前に60歳定年退社してからは、退社直前に携わっていた
「個人情報保護」、「Pマーク取得」等に関連した資格の1つ
「個人情報保護士」を取得し、先輩諸氏に習いコンサルティング活動に
足を踏み込んだ矢先のこと、家内が「小脳の出血」を起こしたのです。

しばらくリハビリ訓練を続けたが歩行に快復が見られず、外出時は車椅子の
介助が必要になりました。さらに慢性の腎不全が悪化し、昨年4月からは
週3回の人工透析が始まりました。家族は家を空けることが難しくなって
しまい、現在全く仕事らしい仕事はZEROです。

仕事の話ではありませんが、現役でバリバリ働いている定年間際の男性諸君に、
私が直面している「伴侶への介護」の「大変さ/難しさ」を
少しお話させていただきます。

まず、朝から晩まで「主夫」の仕事が待っていること。
家族のための食事の支度、洗濯、部屋の掃除、さらには、ゴミ出しから、
買物、本当に大変な家事仕事です。
改めて、「仕事をしていたころが楽だったな」と思います。

それ以上に、何が大変かというと若くして「介護」を受ける身体になった
ことで、何事にも「プライド」が邪魔をして、「家族以外の介護支援者から
外出支援、家事支援、入浴支援などを受けるくらいなら、我慢する」と
言い出す始末。家族が介護する場合、「どこまでやればいいのか?」と
いつも自問自答し、手抜きができなくなるのです。

親や他人の介護なら割り切った判断ができますが、
伴侶に対する対応の難しさが出てしまいます。
家族の場合、得てして自分でできることでもつい手を貸し過ぎ、
リハビリ効果を減少させ、益々体力が衰えてしまう結果に繋がります。

料理にしても、男の料理はレパートリーが狭く、出来合いのもの買ってきて
並べることも多なりがちです。皆さんも、若いうちから「料理」の腕を
上げておくことをお薦めします。

以前、私の大先輩である「西田さん」も言っていましたが、
チャンスは「今」しかない。思い切って行けるときに「外出」しておく
ことも大切で、伴侶が倒れると、なかなか外出機会が少なくなります。
後になって、後悔することが多いですね。

話はガラッと変わりますが、
定年を迎え社会人から個人に戻ると途轍もなく「若い時のことが懐かしく
なる」時がよくあります。3年前から、高校の同期会の幹事役を引き受け、
毎年同期会を企画し、実施しています。
初めて参加した者達から必ずといって「ずっと前から仲間に会いたかった」。
参加した者は50年間の空白を埋められ、懐かしかったと
笑顔を見せてくれます。
長い準備と努力が報いられる瞬間で、病み付きになります。

勇気を出して、自らが率先して企画するのも認知症にならないボケ予防に
役立ちます。是非お勧めしますヨ(#^.^#)。

2)安福 哲也 / インターコム     <大阪>

40歳定年制が叫ばれる時代ですが、2ndステージは60歳まで。
そこから3rdステージでまた20年、計60年所得税や社会保険を払う
ことが望まれるそうです。つまり、転職2回が標準です。ア〜、ヤだヤだ。

<ご本人からの一言>

初めまして、(株)インターコムの安福(あぶく)と申します。
私は、54才ですが転職回数が6回と多いのが特徴です。
出身地の岡山で大学卒業後にゼロックスの販売会社に初めて就職したのを
皮切りに、7年後に初めての東京に単身転職でSI会社
(現:ITフロンティア)に入りました。

東京で働くのは初めてで「東京って凄いところだな」と感じたものでした。
2年後には岡山に戻りたくなり、東洋情報システム(現:TIS)の岡山営業所
の新規開設に応募しIBMのシステム38のスキルを見込まれ採用いただき
ました。その後、CADやPCやPC-LANのシステムを地場の企業に販売して
おりました。バブルの崩壊後、営業拠点を閉鎖する波に飲み込まれ大阪への
転勤となりダウンサイジングをテーマとした営業活動に取り掛かりましたが
2年程度で九州支社(博多)に転勤となり、初めて九州の地で生活を始める
ことになりました。

最初は、違和感があったのです焼酎やモツ鍋を囲んでコミュニケーションを
図ることによりジックリ馴染んでしまいました。
仕事としては福岡県庁の数億規模の大プロジェクトのインフラ基盤の
導入推進実行リーダーとしての役割でした。
何度も徹夜に近い状態が続いたものでした。ほぼ導入が完了したころ
同じ博多の地でENICOM(現:NSソリューションズ)の西日本支社へ
転職することになりました。

元上司に引っ張っていただく形で転職に到りました。
ここでCheckPoint社のFireWall-1の販売契約を結びNTTドコモ様などへの
営業・導入などの担当として新規ビジネスに取り組むことになりましたが、
2年後、元上司の知人が米国のPUSH技術のソフトウェアの社長になることが
決まり、元上司の許可を得て東京のバックウェブ株式会社(イスラエルの
BackWeb社の子会社)の国内進出へ参画することに致しました。

ここでは大きなリスクを覚悟し、大きなチャンスを狙うことに致しました。
1年半、力の限り頑張りましたが、なかなか普及が進まず、
社長からある日クビ宣告され船を降りることになりました。
40才位だったと思います。
当然すぐに転職活動に入るわけですが精神的にかなりキツイ思いをしたことを
覚えております。仕事上で接触のあったソリトンシステムズの当時の取締役へ
電話で直接、入社のお願いを連絡したところとんとん拍子で話が進み
2週間で内定をいただきました。今度は大阪での新たな勤務となりました。

結局、9年間お世話になりました。岡山市情報水道プロジェクトをNTT
西日本様と数年間担当し岡山営業所を新設し所長として勤務いたしました。
米国の新進メーカーのネットワーク機器が3つの大きなトラブルを引き起こし
数年間トラブルの解決に腐心致しました。その後、再度、単身赴任で東京や
大阪で営業活動に当たっておりましたが、今から4年前に縁があり
インターコムの大阪で所長として再スタートを切りました。

今は、「Biware」といったEDI通信ソフトや「まいと〜くFAXServer7」
といったFAXサーバーソフト、資産管理・情報漏えい対策ソフトの
「MaLion3」などの拡販に全力を注いでおります。

プライベートでは、ITガバナンスのフレームワークのCOBITを開発、
普及推進しているISACAの活動に関わり大阪支部の会長も本年6月までの
2年間務めさせていただきました。

趣味はあまりなくお酒を飲みながら仕事やコンピュータ系の話をする程度です。
音楽は今はほとんど聞かないのですが大学時代は、JAZZ研で沢山聴いており
ました。当時の後輩がJAZZプレーヤー(多田誠司)のプロとなり
活躍しております。SHARPの片山会長は高校の同級生ですが特に付き合いは
ございません。

F+Sには既に複数の知人がいらっしゃいますが未だお会いしていない方
とも大阪の交流会などでお会いすることを楽しみにしております。
今後とも宜しくお願い申し上げます。

3)上野 豊和 / シスコ(東レグループ)     <大阪>

通勤が遠いのに毎晩遅くまで飲み歩かれているようです。
酒が弱い私にはとてもマネできません。
ちなみに、まだ釣果の御相伴にあずかったことはありません。

<ご本人からの一言>

はじめまして(株)シスコの上野豊和と申します。
西嶋さんとは、弊社の社員教育をお願いして以来のお付き合いで、
その時にF+Sを紹介され、人脈を更に広げることを目的に、
大阪で参加しております。

私は、兵庫県市川町出身、52歳、滋賀県大津市在住、
現在、大阪堂島浜まで90分かけて通勤しています。
この90分のうち、快速電車に55分ほど乗車し、
車中では、スマホでカラオケの課題曲を聴いて覚えたり、
海釣りの釣果状況を確認したり、そして、朝と夜の体重の入力や、
食事内容とカロリーを記録したりダイエットの努力はしています(笑)
結果はぼちぼちですが・・・。

そうそう、たまにはタブレットで、グループウエアを見て
今日の仕事の段取りや、メールの事前確認を行っています。
会社に着く前に段取り確認を行うので、
オスプレイじゃないですが、会社に着いてスグに垂直に立ち上がれ、
効果的ですよ(#^.^#)。

会社では、主に事業企画や市場開拓を担当しております。
中々厳しい市場環境ですが何度もトライし続けています。
打たれても、打たれても、復活する精神力が、ここ数年で更に鍛えられました。
きっと事業企画が当るまで継続するでしょうね(笑)。

弊本社は、大阪市北区堂島浜にあり、西日本一の繁華街・北新地を背負って
いるようなロケーションとなっています。よくお客様やパートナー様と
ランチミーティングをするのですが、リーズナブルでおいしいランチが
大変好評です。
機会がありましたら是非、お試しください。
それと、私の通勤経路が、北新地をショートカットしていることもあり、
夜はさりげなく誘惑にまけてしまうことが、少し?、いや、多々?あり、
その都度、後悔しています。

北新地は2700店ほどあるそうで、年間70−80店舗が入れ替わる、
まさしく激戦地ですね。そこで何十年もやられているお店というのは、
本当に凄いと思います。

休日は、主に船釣りを福井県小浜、常神をベースに楽しんでいます。
たまに、明石や伊勢にも出没します。
アジ、タイ、イカ、タコなどの釣りから、ハマチやメジロなどのジギングまで、
オールシーズンやっています。今は、アオリイカに行っていますが、
風の影響も大きく、釣りの女神様から見放されています。
昨年からは、釣った魚やイカ,タコもさばく為に、包丁の3点セット(出刃包丁、
小出刃、ヤナギバ包丁)を買い、板場修行?にも励んでいます。(笑)

なんか、ヤナギバ包丁をはじめて持ったときの、なんとも言えない緊張感が
心地よく、病みつきになっているのだと思います。

最後に、昔、テレビで「大統領のように働き、王様のように遊ぶ」という
CMがあったと思います。やっと、この年齢になり少しわかってきたように
感じています。やはり、「人生は楽しむためにある」ということを。

※自己紹介バックナンバーは以下のURLでご覧ください。
 http://www.tru-solutions.jp/F+S_Home.htm#『F+S Flash』

┏━━━━━━━━━━━ COFFEE BREAK ━━━━━━━━━━━━━┓
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  ■<メルマガチェック> 生産管理から学ぶ「問題感知の鍵」■
   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 『事務の現場』
 事務の仕事は、人によって仕事の出来映え(納期・質)が大きく変わる
 ことも大きな問題です。その理由の多くは、本人の資質の問題と言うよ
 り、仕事を指示する時に「目的」や「何時までに」というような、基本
 的なことや内容についても説明が曖昧で、的確さに欠けるなど、指示す
 る側の問題の方が多いことも事実です。
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 『手待ちの無駄』
 自動機の動きを監視したり、コピー機の前で「コピーが終わるのを待つ」
 というようなことは「手待ちの無駄」の典型ですが、世間では、それが
 「無駄」と自覚されていないようです。監視が必要な自動機なら、自動
 化したことの意味がありません。何故監視が必要なのか、コピーが終わ
 るのを何故待つのか、追求すべきでしょう。
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
   ※和田朋一郎「1分間実践生産」より http://www.isk.ne.jp/
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

■=== 【コラム/『経営や歴史の著名人に見るBSC的考察』】 <寄稿>

 〜〜『ヤフージャパンの宮坂学社長の経営に見るBSC的考察』〜〜

                高橋 義郎 yosiro-t@cb4.so-net.ne.jp
                 高橋マネジメント研究所(TML) 代表

好業績だが、つまらない会社。こう揶揄されてきたヤフージャパン。
平均10歳以上若返った経営陣は「2019年までに営業利益2倍」を
必達目標に奔走する。

2012年3月期で連結売上高3020億円、営業利益1650億円、
広告とオークション事業を核に、15期連続の増収増益記録を更新中の
ヤフーは、業績を見れば文句のつけようがない。
しかしながら、規模拡大につれて、ある種の停滞感がヤフーをむしばむように
なったことは、親会社のトップも不安視していたようだ。

頑張っても頑張らなくても儲かる会社と言われ、スピード感に乏しく、
ヒットサービスは生まれず、何よりも組織に活力がない。
組織に嫌気がさした優秀な社員が次々とヤフーを去り、このままでは
凋落の道をたどるのではないかという思いがあったのであろう。

社長を引き受けた宮坂氏は、挑戦の機会を増やして、
その中から成功の確度を上げていく「動」の人間だ。
10倍挑戦、5倍失敗、2倍成功。宮坂氏はこんなスローガンを掲げ、
組織の変革を目指した。
そして、一緒に仕事ができる人選をはじめ、「最初に誰をバスに乗せるのか、
これが企業の命運を決める」と、ともに改革を主導するメンバーを
秘密裏に探し始めたのだった。

宮坂氏は、社内改革の成否は目標設定で決まると考えている。

どんなに遅くとも2019年までには営業利益を倍増させるというものだ。
目標はなるべくシンプルで明快に。そこには「経営者が判断に迷うのは、
やるべきことが目標が明確ではないからだ。
やるべきことがはっきりしていれば、判断はおのずと下せるように
なる」という親会社のトップのアドバイスがある。

迷ったら立ち返る明快な目標を策定した宮坂氏は、それを達成するための
戦略立案に移った。

この目標を達成するには何をすればよいのか。
宮坂氏が打ち出した戦略は3つある。「オンリーワン」「異業種最強タッグ」
「未踏領域への挑戦」。端的に言えば、ヤフーの強い分野はさらに強化して
伸ばし、弱い分野は自前主義を捨てて他社の力を借りるというものだ。

策定したのが「ヤフー番付」。
ヤフーのサービスをランク分けし、ヤフーの利益を2倍にできる中核サービス
上位5つには、利益を拡大するために大きな権限が与えられる。
そこには人事の優先配分権も含まれる。
その一方で、他社が圧倒的な優位を持つサービスについては、
自前主義を捨て、積極的に提携していく。
その分のリソースをオンリーワンサービスに注ぐのである。

こうした戦略をどう社員に伝えるのかにも宮坂氏はこだわった。

大事なのは、ワンフレーズで響くキーワードだ。
「課題解決」「爆速」「フォーカス」「ワイルド」「スマホファースト」
といったフレーズを繰り返し、ヤフーの行動規範として機会があるたびに
社員に訴えている。

爆速の方針に沿う形で、企画、開発、運用が別々に分かれていた開発体制を
見直し、三位一体となった少人数のユニットを増やし、開発のスピードを上げた。
巨艦体制から小さな駆逐艦を大量に作ったということだろう。

目標を明確にした後に宮坂氏が取り組んだのが、社内の人事制度の改革だ。

同じ目標を共有する仲間のような関係で仕事に向かってもらうよう、
また、ヤフーバリューに沿った働きをしたかどうか、
そして上記のフレーズに沿った行動をしているか、
これらの基準によって給与が決まってくる仕組みになる。
場合によっては、マネジメント層と同等の報酬も出される可能性も
出てくることになる。

もうひとつ宮坂氏が取り組んだのは、社内の組織の壁を取り払うことである。

安定した収益基盤の下でリスク回避志向に陥っていた社員の意識を変えることが、
その社内風土改革だ。しかしながら、宮坂氏自身が「社員の6割程度は
今も様子見の状況」というように、真の意味で社風を変えるには、
相当の時間がかかる。

そんな宮坂社長の経営の取組みを、バランス・スコアカードの「4つの視点」に
書いてみると、次のようになるのではないだろうか。読者の意見を待ちたい。

−−−−−−−−−−
<財務の視点>
・2019年に営業利益を倍増(3300億円)
・戦略目標の明確化と実現
<顧客の視点>
・親会社の期待に応える経営戦略の策定と実現
・パソコンではなくスマートフォンを有効活用する顧客ニーズへの対応強化
<プロセス変革の視点>
・戦略的に重要な事業への大きな権限移譲と利益向上へのプロセス推進
・三位一体型のユニットによる開発スピードの爆速への革新
<学習と成長の視点>
・社員のリスク回避志向の変革
・新人事制度、新評価報酬制度の導入
・ヤフーバリューや行動規範フレーズの理解浸透と実践
・マネジメントチームの努力による戦略の組織内浸透
−−−−−−−−−−
(参考:「日経ビジネス」、2012年9月17日号)

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■=== 【コラム/『研究者を「憧れの職業」に」』】

                 湊 伸悟 sminato@businesscoach.co.jp
                    ビジネスコーチ(株) 顧問
  
  〜 ノーベル賞・山中伸弥・京都大学教授 〜
 2011年秋のインタビューで語った研究への思い

2012年のノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった山中教授。
再生医療の切り札「iPS細胞」を発見し、日本で最もノーベル賞に近い研究者
と言われ続けてきた末の快挙です。

「研究者を“憧れの職業”に」:ノーベル賞山中伸弥・京都大学教授
2011年秋の日経ビジネスのインタビューで語った研究への思い
 ・論文は書きたくなかった
 ・金儲けへのアレルギーを捨てる

 http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20121008/237791/?P=1
================= 

・日本は科学技術立国として輝き続けることができるでしょうか?

 日本人の技術者は、間違いなく世界一です。
 器用さ、勤勉さ、創意工夫、チームで取り組む力など、
 研究者として重要な素養を備えている。
 現在は米国にも研究室を構えているのですが、
 日本人は素晴らしいと痛感しています。
 日本が生きていく大きな道の1つは科学技術立国だと考えています。
 研究者や技術者はみな、科学技術立国たる日本を背負っているのだ
 と自負しています。若くて柔軟な人が次々と研究に従事するようになれば、
 もっと伸びていくでしょう。

 ただ、理系離れは深刻です。日本では研究者の地位があまりに低い。
 若い人たちに研究者が魅力的な仕事に見えていません。
 このままでは担い手がいなくなってしまうと懸念しています。

・大学で得られた知見が、続々とベンチャー企業などで実用化されている
 米国ではどうなのですか?

 米国は日本の逆です。医師よりも研究者の方が社会的地位が高い。
 ハードワークなのは日米同じですが、ちゃんとした家に住んで、
 ホームパーティーを開いて、楽しく暮らしている人が多い。
 給料そのものも高く、ベンチャー企業とのつながりも強い。

 ですから、米国では研究者が憧れの職業なのです。
 「私も一生懸命研究して、あんな先生になりたい」と
 子供が思い描いている。子供は憧れから将来の夢を見ます。
 残念ながら、日本にそういうロールモデルはいません。

 毛利衛さんが宇宙飛行士として活躍していた当時は、
 研究者になりたいという子供が一時的に増えたこともあります。
 でも、研究者というと、毎日研究室にこもって、家族も顧みず、
 稼ぎもよくないというイメージが定着している。
 これでは、理系離れが止まるはずがありません。

・どうすべきなのでしょう。

 まずは、日本の研究者が、自分たちの仕事について発信
 していくべきでしょう。
 日本を支えているのだという誇りを内に秘めるだけでなく
 外に出すべきです。
 難しいのは、一般の人たちの分かる言葉で伝えなければならないこと。
 研究室にこもって論文を書いている方が楽だと考える研究者も
 多いかもしれません。
 ですが、それでは研究者の社会的地位はいつまでたっても高まりません。

 日本の研究現場は、今危機に瀕しています。東京電力の
 福島第1原子力発電所事故が起こり、原子力の安全神話は崩れました。
 科学者は良いことばかり言って、重要なことを隠しているのではないかと、
 科学者に対する不信感やアレルギーが高まっているかもしれない。
 こういう時期だからこそ、科学者からの情報発信が大切なのでは
 ないでしょうか。

・大学の研究現場では、続々と新技術が誕生しています。
 こうした技術の萌芽を「稼げる技術」に育てていくためには、
 どうしたらよいでしょうか?

 大学で発見した知見を社会に還元していくためには、
 産学連携を進めることが重要です。そこで必要不可欠なのが、
 大学が特許を持つことです。
 論文を発表するということは、手の内をさらすということ。
 企業からしてみれば、特許で守られていない大学の技術は、
 恐ろしくて手出しできません。
 競合が既に同じ技術を使っている可能性があるためです。
 何十億円という資金を投じる気にはなれないでしょう。

 「論文は書きたくなかった」
 企業の研究所では、論文を発表する前に知財を押さえます。
 私たちも「iPS細胞(人工多能性幹細胞)」を発見した時は、
 論文を書きたくありませんでした。
 論文を書いたら、すぐさまライバルの研究者たちが、
 こぞって追いかけてくるのが分かっていたからです。

 ただ、国などの研究費で日々暮らしている以上、論文で成果を示して
 いかなければ、予算が減らされてしまう。
 もし、企業の研究所に勤めていたら、iPS細胞の根幹に関わる部分を
 特許で盤石に固めるまで、何も発表しなかったかもしれません。

 特許が難しいのは、新しい知見を発見した当時は、
 将来化けるかどうか見当がつかないことです。
 特許申請には多少なりとも費用がかかるため、
 大学は厳選して申請するのが普通です。
 ただ、稼げる技術に育つ知見を選択して申請することは困難です。
 もしかすると、宝の卵をふるい落としてしまっているかもしれない。
 ですから、なるべく多くの特許を申請する必要があると考えています。

・まず大学の研究者が知財についての知識を持つことが必須だと。

 知財を意識しておく必要はあります。
 ただ、知財に関する専門知識を研究者が持つのは不可能に近い。
 知財の専門家を大学で抱えるべきです。

 良い技術が出てきた時に、実用化まで持っていくには、
 知財の専門知識があり、厚生労働省などの規制当局と早期から
 交渉できる人材が必要です。日本の大学の研究者が良い論文を発表しても、
 事業としての成果は米国企業に取られかねません。

 ただ、ここに問題があります。日本の大学には、
 プロのサポートスタッフを雇用する枠組みがないのです。
 大学の採用枠は、「教職員」と「事務員」のみ。
 1年単位の非正規職員としてしか雇えません。これでは、
 製薬会社などで好待遇で働いているスタッフを、
 大学に引き抜くのは困難です。
 iPS細胞研究所では、幸運にも知財の専門家に入ってもらえましたが、
 ほかの大学もみな必要としています。

 米国では、博士号を持つ人たちのキャリアとして、
 こういった専門職が定着しています。
 研究者としてはドロップアウトしても、別の形で研究に貢献できるのです。
 日本でも人材を育成していかなければなりません。

・大学の雇用制度から改革していく必要がある。

 もうひとつ、大きな課題が、研究者自身の中にある
 「稼ぐことへのアレルギー」でしょう。
 工学部のように、実用化できる技術を開発しようという
 意識が先生方の頭にある学部はよいのですが、
 理学部は対照的です。
 「研究の目的は真理の探求であって、実用化などとんでもない」という
 先生もいらっしゃる。

 「金儲けへのアレルギーを捨てる」
 それは医学部も大きく違いません。20年ほど前のことですが、
 ある研究者が特許を申請しようとしたら「おまえは金儲けのつもりか」
 と言われたという話を聞いたことがあります。
 製薬業界などと近い医学部でさえ、少し前にそういう時代があったのです。

・青色発光ダイオードの特許を巡って訴訟を起こした、
 カリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)教授の中村修二氏が
 思い出されます。

 中村先生は勇気を持って、当然の権利を主張したと考えています。
 その彼が、今は米国で教壇に立っている。
 日本人としては寂しいことです。すごい技術を開発した研究者に、
 日本の若い人たちが学び、後に続くことができたら、
 どれだけ素晴らしいことか。
 ただ、多額の報酬を得ることへのアレルギーは、
 少しずつ緩和されているかもしれません。
 イチローなどの野球選手は、何十億円稼いでも叩かれなくなりました。
 サッカー選手も同じです。

・山中先生は「iPS細胞を早く医療現場で役立てたい」と常々話されています。
 研究者が実用化を意識することも、稼げる技術を生み出すのに
 重要なことなのでしょうか。

 それは違います。研究は、最初から社会の役に立つようにしようと
 意識しすぎると、浅いものになりがちです。
 みんなが実用化間近の研究ばかりやり出すと、
 将来のイノベーションの芽が摘まれてしまいます。

 幸運にもiPS細胞という技術が私たちのところにやってきたから、
 実用化を強く意識しているのです。
 こういう技術に出合ってしまったら、実用化するのが研究者の使命だからです。
 研究を始めた頃から、明日にも薬になる研究がしたいと思っていたわけでは
 ありません。

 研究者は、役に立つか分からないものを研究すべきだし、
 科学研究費助成事業(科研費)のように、
 海のものとも山のものともつかない研究を支援する仕組みが、
 国全体の技術力を維持するうえで非常に大切です。

・イノベーションを生む研究と、そうでない研究の違いは
 どこにあるのでしょうか。

 研究者が、自分の研究が本当に新しいか、誰かのマネになっていないかを、
 常にチェックしているかどうかにあると思います。
 大阪市立大学大学院に在籍中、助教授に言われた言葉が印象に残っています。
 それは、「阿倍野の犬実験をやるな」です。

 日本の研究の多くは、「米国の犬がワンと鳴いたという論文があるが、
 日本の犬もワンと鳴いた」というもの。
 さらに、日本の犬がワンと鳴いたという論文を見て、
 「阿倍野の犬もワンと鳴いた」と書く
(編集部注:大阪市立大学医学部は大阪市阿倍野区にある)。

 研究者は油断すると、他人の方法論を真似て、
 阿倍野の犬のような論文を書いてしまう。
 こういう研究からは、イノベーションは生まれない。
 私は、本当に誰もやっていないことだったら、
 どんな研究でも価値があると思っています。
 だからこそ、若い研究者には、誰かのマネではないか、
 繰り返しではないか意識してもらいたい。
 本当のイノベーションは未知の領域でしか見つからないのですから。

  ※日経ビジネス(2011年10月10日号)
   編集長インタビュー 研究者を「憧れの職業」に

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  会社方針に基づく業務上課題の発見とその解決への自己課題の検討
   組織変革への引き金となる管理職の自己変革へのコミットメント
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■=== 【美味いもの紹介/「美味しい米と和食レストラン」】

★山形の美味い米『つや姫』

デビュー3年目を迎える山形の新しい美味しい米「つや姫」
今年のテレビCMは、阿川佐和子さん。

特徴は、「艶」+「食味」。最大の特徴は「冷めても美味しい」です。
一度お試しあれ!!
その中でも高畠(置賜)の有機栽培米が特に美味しいですよ(#^.^#)

 山形つや姫「ほれぼれ新米キャンペーン」開催中!
 http://www.tuyahime.jp/campaign/

 *****美味探求 山形美味屋*****
 (株)おきたま興農舎 TEL:0238-57-4116
 〒992-0323 山形県東置賜郡高畠町露藤85
 http://y-umaiya.jp/category/2/

★渋谷の和食『きざはしのえにし』 TEL:03-6427-8763

渋谷は道玄坂の喧騒を少し離れた静かな雰囲気。
美味しいお酒とお料理を楽しむ和食屋です。

コースは3週間毎に変わり、アラカルトは旬の食材で豊富な構成。
内容は要望に応じてもくれますので、まずはお試しあれ。
飲み物は日本酒大好き店主が自分の好みだけで選んだ約60種をメインに
ワイン・焼酎を取り揃えてあります。

「階(きざはし)の縁(えにし)」スグ横が神泉駅に続く階段です。
コースもアラカルトもイロイロありますが、どれも美味しいです。
ホテル街にあるので、若い女性とは行きにくい場所ではあります。
前回は【はもしゃぶコース 8,400円】を食べましたが
3800円のコースでも充分です。美味い日本酒とどうぞ!

 日本料理「きざはしのえにし」 TEL:03-6427-8763 <要予約>
 東京都渋谷区円山町14-2 (井の頭線 神泉駅徒歩2分/渋谷駅徒歩8分)
 http://kizahashinoenishi.jp/
 日曜・祭日は前日までの予約が必要。カウンター&座敷(個室)有り。

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     <ITコンサルタント/ITコンサル営業の養成講座>
       http://www.tru-solutions.jp/tru-198.htm
     基礎能力編、業務知識編、論理思考編、文章力強化編
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    <意識変革、人材育成、組織活性化のための研修サービス>
       http://www.tru-solutions.jp/tru-199.htm
     課題整理編、戦略構築編、自己変革編、コーチング編
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■=== 【F+S Forum/開催日程】

 ★☆★ 新規メンバー勧誘を是非ともお願いします ★☆★

◆開催予定:  <最新情報はHPでご確認ください>

 東 京【第163回】12月12日(水)@竹芝「アジュール竹芝」

  《 2012年度:大忘年会&クリスマスパーティー開催 》
  今年の目玉はF+Sでは初めての女流講談「神田すみれ」さん
  さて、どんな出し物になるのか?楽しみにしてください!(*^_^*)!

  ★「神田すみれ」 http://park.zero.ad.jp/k-sumire/
  女流講談師、昭和55年4月 文学座付属演劇研究所、演劇集団『円』、
  二代目山陽の芸に触れ講談の魅力に取り付かれ、神田山陽門下に入門。
  昭和58年5月 二ツ目昇進、平成元年 真打ち昇進。

  さあいつも通り、
  飛び入り参加、臨時参加、特別参加、久しぶりの参加、いつもの・・・
  友人、同僚、部下、上司、彼女、彼氏、旦那、嫁さん、両親、お子様、
  の同伴で・・・どなたでも!!参加・大歓迎!!ですのでお気軽に、
  楽しいイベントですので、お誘い合わせのうえご参加ください。
  !!女性熱烈大歓迎!!
  女性には、ワイン、花、などプレゼント多数!(*^_^*)!
  漏れなく参加者全員へ差し上げますので楽しみにしていてください。

 名古屋【第39回】 11月29日(木)@池下「ビストロ プーフェ」
 大 阪【第57回】 11月30日(金)@梅田「エスカイヤ駅前第3ビル」
 広 島【第25回】  ?月??日(金)〜??日(土)@<未定>
 福 岡【第34回】  ?月??日(?)@<未定>

◆開催報告:

 広 島【第24回】 10月19日(金)〜20日(土)@立町「ラグーン」
   F+S広島はちょっと少ない18名、ゴルフは20名満杯でした。
   次回開催は来年になります。しばらくお休みです。
 東 京【第162回】10月24日(水)@恵比寿「ベリータ」
   23名の御参加でした。今回は新規参加が4名おられました。

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  「人が創る」を合い言葉に、「F+S Forum」を通じてより良い社会へ
       http://www.TRU-Solutions.jp/F+S_Forum.htm
   参加者のご紹介や【F+S Flash】のバックナンバーは上記URLで
  各種有益な情報提供やイベント等の告知があればお知らせください
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編集後記: 10月30日はイタリアの今年収穫されたブドウで造られる新酒
『ノヴェッロ』の解禁日です。例年、11月6日だったのですが、8月、イタ
リア農林政策省の新法規により、ヴィーノ・ノヴェッロの解禁規定が、10月
30日へと改定されました。片や『ボジョレー・ヌーヴォー』は11月15日
解禁。今年のブドウは小ぶりながらも引き締まっており、凝縮した深い味わい
になると予想されます。おそらく質の高いワインになることでしょう。しかし、
天候のせいか、収穫量が例年よりも少なくなっているようです(T_T) 最近は、
一時ほどの騒ぎは無くなりましたが、相変わらずヌーボー人気はあるようです。

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     当社提供の<組織活性化・人材育成関連サービス>は、
       http://www.tru-solutions.jp/tru-199.htm
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    ※当社の研修の特徴
      1)全て・・・考えるワークショップ型
      2)全て・・・気付きを促す自己変革型
      3)全て・・・実践に即結びつくコミットメント型
      4)全て・・・小難しい理論排除のシンプル型
    ※1社研修を御希望の場合は当社へお問い合わせ下さい。
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