F+S Flash
(Vol.194)


============================= CONTENTS =============================
【F+Sメンバー紹介/第160弾】
  加藤 正雄 / 環産業          <大阪>
  城戸 徹  /(サンテック)        <広島>
【コラム/『IT部門にコスト意識はあるのか?』】   <寄稿>
  製造現場とのコスト意識の差はどこから?   広川 智理/プラッサム
【コラム/『隠居のたわごと:徒然なるままに』】    <寄稿>
  「ぐろーばる」事始め…大学ランキング        公江 義隆
【コラム/『今こそ重要な「ステークホールダー・マネジメント』】
  忘れてはならない「ステークホールダー視点」   西嶋 陽一/TRU
【F+S Forum/開催予定】 (最新日程はHPをご覧くさい)
  東 京【第178回】6月10日(水):講演会+交流会
  広 島【第32回】 6月 5日(金)〜6日(土):講演会+交流会+GOLF
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  (F+S紹介==> http://www.tru-solutions.jp/F+S_Forum.htm)
    直近日程に参加できなくとも今後の御案内が可能な方へは
  今後の開催案内をお送りいたしますので事務局まで御連絡ください。

■=== 【F+Sメンバー紹介/第159弾】

※自己紹介バックナンバーは以下のURLでご覧ください。
  ==> http://www.tru-solutions.jp/F+S_Home.htm#flash

1)加藤 正雄 / 環産業          <大阪>

しばらくぶりにメールが来たと思ったら転職でした(*^_^*)。
今回はIT業界以外の社長になられると言うことで
近況報告を無理矢理お願いしました。

<ご本人からの一言> 

2001年に一度自己紹介をさせていただきましたが、
今年の4月に25年間お世話になったIT業界を離れて、
鉄の商社(環産業)で残りの人生を歩むことになりましたので、
改めて自己紹介をさせていただきます。

今までの私の人生は一言でいえば「縁と運」に導かれて、
今日まで来たようなものでした。
振り返れば、今回お世話になる環産業株式会社が8社目(社名として)と
なりますが、私が社会人になってお世話になった会社と勤続年数は
次の通りです。
1.日立造船株式会社(5年)
2.環産業株式会社(5年)
3.東洋情報システム(後のTIS)(10年)
4.AMSジャパン株式会社(2年)
5.株式会社網屋(2年)
6.株式会社ネットマークス(9年)
7.ユニアデックス株式会社(旧ネットマークス)(1年)
8.環産業株式会社

今から思えば、よくぞここまで会社を変わったものと我ながら呆れますが、
1社1社を思い返せば、「縁と運」そしてその時の「感性と判断」で
人生を歩んで来たと思います。

ただ、転職を繰り返した私の人生でしたが、悔いはありません。
なぜなら私の転職理由のほとんどが、会社が嫌になったから辞めたのではなく、
次にやりたいことがあって転職してきたからです。
途中人生の奈落を味わったこともありましたが・・・。

たとえば、日立造船は海の仕事がしたくてエンジニアとして就職、
環産業は営業の仕事がしたくて転職、もっと先端技術の営業がしたくて
東洋情報に転職、ベンチャー企業に入りたくてAMSジャパン、網屋に転職、
上場企業で大きな仕事がしたくてネットマークスに転職。
そして、今回は義父からの相談もあり、社長として人生最後のご奉公のための
転職という訳です。

しかし、今回の転職に関しては、今までの転職とは違い本当に「縁と運」を
感じるとともに、これが私の人生最後の転職のタイミングと感じました。
というのも今回の転職のタイミングで、複数の重要な懸案事項が交錯した
からです。

1つ目は、昨年から私が担当している2つのBIGな営業案件の対応、
2つ目は単身赴任生活8年目で娘が千葉に就職が決まり、妻が大阪で一人に
なること、3つ目は義父からの後継者問題での社長就任依頼でした。
どれも私にとっては大きく重要な懸案事項でしたが、
2つ目は3つ目を了承すれば解決する問題でしたので、
1つ目が気がかりでした。しかし1つ目は会社の皆さんのご支援とお客様の
ご理解とご了承で解決できました。

最終的には社長就任を受けたのですが、社長就任を受けるまでには、
色々な方々の助言もいただきながら最終的には自分の感性と判断で決めました。

こうして私の最後の転職を果たしたのですが、忘れてはいけないのが、
これまでの人生で、沢山の方々と出会い、そして出会った方々に助けて
いただいたということです。

私の「縁と運」の人生において、本当に沢山の方々との出会いがあり、
多くの助言、助力をいただきましたことが、今日まで楽しく人生を生きて
こられたことと改めて感謝するとともに、これからも感謝の気持ちを忘れず
生きていきたいと思います。

最後に、これからの人生も「縁と運」を大切に、「感性と判断」の
バランス感覚に磨きをかけて、義父の会社である環産業の社長としての
責務を全うすることに全力をつくしたいと思います。
それと、自分の我儘で生きてきた人生ですが、陰で私と家庭、家族を支えて
くれた妻には大変感謝するとともに、娘ふたりが旅立ったこれからは、
妻と再度恋愛をしたいと思います。

2)城戸 徹 / (サンテック)        <広島>

たいへんお世話になった先輩であり一緒に遊んだ仲間でもあり
ご存じのように親分肌でスパッと竹を割ったような性格の方です。
いくら健康に自信があっても何か起こるものですので・・・!御注意を!。

<ご本人からの一言> 

私は3月31日付で(株)サンテック 顧問を退任し退職致しました。
1969年三洋電機(株)入社以来のビジネスの世界から引退しました。
69歳です。

私は今はパナソニックの傘下になった三洋電機(株)の設備機器担当の営業を
長い間やってまいりました。2002年三洋電機子会社の(株)サンテックに
出向し、F+S東京の会合へ出席するようになり、
今迄と全く違うソフト業界の皆様とお付き合いが始まりました。
初めの内は会話の単語も意味が解らず大変な所へ来たというのが印象でした。

しかし、仕事は元々好きではなかったので、ゴルフ、お酒、美味しいもの、
旅行等の遊び中心で皆様と付き合うようになりました。
北海道から小浜島迄日本全国ゴルフツアー、京都祇園は一力茶屋での舞妓さん
遊び、中国、タイ、ベトナム等へのゴルフとグルメツアー等 
今考えるとよく遊べたなと自分でも感心します。
時代も良い時代で、放っておいても売りは上がるし利益も上がる時代で
誰でも経営ができる時代でした。

2008年三洋電機よりMBOで株式を買い取り自前の会社としてやって
参りましたが、リーマンショックでの思いもかけない業績ダウンで
今迄は何だったのかと驚きました。
それでも何とかやってましたが2011年3月の東日本大震災、計画停電、
首都圏直下型地震の予測等で首都圏での生活もソロソロ引き際だなと決心し
2012年2月いずれは帰ろうと思っていた娘家族が居る広島へ
引揚げて参りました。

広島での生活は今迄余り出来なかった嫁との旅行他 嫁、娘、孫孝行です。
毎朝4時半からの平和公園三周の7kmウォーキング、昼からホテルの
プールで1時間半の水泳、週一のテニス時々のゴルフで
健康オタクを続けています。

朝夕の風呂上がりにタニタの体組成計に乗り体内年齢53歳と言われ
ニンマリしながらもっとやる気をだして挑戦する毎日です。

F+Sの皆様には大変お世話になりました。
三洋電機時代とは全く違った業種の皆様と知り合いになり
お付き合いさせて戴いて私の人生が大きくかわりました。
貴重な体験を教えて戴いた皆様に感謝致します。有難うございました。

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 求心力を高め、コミュニケーション強化でPDCAサイクルの
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■=== 【コラム/『IT部門にコスト意識はあるのか?』】 <寄稿>

                         広川 智理
                     (株)プラッサム 代表取締役
                      http://plussome.co.jp/

   〜 製造現場とのコスト意識の差はどこから? 〜

あるお客様(プロセス製造業)のシステムの保守運用に関わる外注費用削減の
お手伝いをさせて頂いているのですが、改めて「IT部門にコスト意識が
あるのか?」と感じています。ここでいうIT部門には情報システム子会社も
含みます。

そもそもの私へのご依頼は、この企業様のITコストを一層抑制すべく、
IT部門からだったのですが、IT部門内の各システム担当の方々の話を
聞いていると、この企業様のIT部門そのものが一枚岩になっていないように
思います。

ご担当者にSIベンダー企業(以降ベンダー)への仕事の依頼の仕方や
工数見積りの精査方法を聞いていると、ベンダーの「身方」ではないかと
感じるほどです。確かに日常的にコミュニケーションをとり、心理的にも
距離が近くなっているせいもあるのだと思いますが。。。

特にベンダーを観る際に「生産性」の視点が全くないのです(この企業様の例
ですが)。いつも私が書いているように、特にSE(Systems Engineer)の
仕事は同じ仕事を10時間でできる人と20時間かかる人とがいます。
1時間当たりの単価が同じでしたら、費用が2倍にも半分にもなるのです。

また、この企業様では保守改修の案件があると、ベンダーからの見積り工数が
IT部門で出しておいた概算工数に近ければそのまま発注すると仰っていました。

この企業様の製品製造現場では、原価をどうやって1円でも安く抑えようかと
努力を重ねられているはずです。このコスト意識の差は何でしょう???。
IT部門に「自分のお金」という意識が無いのではないでしょうか。
「人の金」なら確かにコスト意識が甘くなるでしょう。

15年くらい前、私がITコンサルタントに成り立ての頃ですが、
ある組立て製造業様(D社)からのご依頼で、ITコスト削減のお手伝いを
したことがあります。その時のご依頼元はIT部門ではなく購買部門でした。
その時の購買部門長が「IT部門はベンダーと仲良しになっていて
ITコストを下げられない」と嘆かれていたことを思い出します。
確かにそのIT部門の方はやはり「ベンダーの身方」でした。
でも私が入って、ある新規開発案件で24.2%削減できました。

またその数年後、リーマンショック前ですが、あるプロセス製造業様(E社)からも
ITコスト削減のご依頼を頂きました。そのときのご依頼元はIT部門外から
来られた新任のCIO(Chief Information Officer)の方で
「IT部門は金の感覚がない」と仰っていました。

リーマンショック(2008年9月)以降、IT部門の意識が変わっきているのは
感じますが、貴社では「一枚岩」になれていますか?

 <著者略歴> 広川 智理 (ひろかわ ともさと)
 1977年に日本電気(株)入社以来、社内のIT部門に所属し、
 海外を含むNECグループ内の情報システムの開発、保守、運用を
 24年間にわたり担当。
 2001年より(株)ITR シニア・アナリストとして、
 各種リサーチやコンサルティングを実施し、常にユーザ目線での
 問題提起や課題解決への提言を実施。
 2014年4月に現在の(株)プラッサムを設立。

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     組織の求心力強化とリーダーシップ強化への変革プロセス
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 *組織全体のビジョン・戦略をきっちり策定(選択と集中)
 *それを下位組織・関連組織へ賢く展開(合意とコミットメント)
 *経営層や部門長のみならず実務管理者レベルまでの意識変革を実施
 *PDCAサイクルを通じた実施改善活動を継続推進する仕組みを構築
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■=== 【コラム/『隠居のたわごと』】  <寄稿>

                      公江 義隆
               JUAS/ISC、もとITコーディネータ
                もと武田薬品工業(株)情報システム部長

  〜 隠居のたわごと:「ぐろーばる」事始め…大学ランキング 〜

何でも今、人には「きょうよう」と「きょういく」が大切と云う。
若い人には「教養」と「教育」、サンデー毎日の老人たちには「今日の用事」と
「今日いく処」だそうだ。

半生をひたすら捧げてきた会社を卒業したサラリーマンが、会社の仕事に励み
すぎ家庭を顧みてこなかった罪滅ぼしで何か家の仕事を思っても、世の奥様方
からすれば、もはやそんなことは期待しないし、そもそも今までいなかった
人間が家にゴロゴロいるだけで目障りだろう。「きょうよう」は無いが、
とりあえず「きょういく」を求めて団塊の世代がどっと街に繰り出すことに
なった。

若いころから趣味のあった人は暇が出来てこれ幸いと待ち望んだ世界に没頭
できる。しかし多くの人はそうでない。新しく趣味を開発と云っても、
面白くない基礎からみっちりやらないといけないものはハードルが高すぎる。
本当は奥は深くても、まずは手っ取り早く着手できる俳句や川柳などに人が
集まり、俄かカメラマンが出現する。学校の同窓会や会社の同期会が賑わう。

「自助・共助・公助」を福祉政策の旗印に掲げる与党・政府は、彼らを「共助」
と「生涯学習」の戦力とする地方振興策の拠点として大学を捉えようとする。
元気な老人には教育が福祉だ。

国の発展には有意な人材を育てる「教育」が何より重要だ。
そして何だかよく分からぬがグローバル人材育成云々と世は騒がしい。
政府は大学改革に取り組みグローバル人材の育成をすると云う。

内容の是非はさておき、国は教育改革の旗を今度はチョッと本気?で振り
始めたようだ。少子化で学生数が減少してゆく大学側も手をこまねいている
わけにはゆかない。多くの大学が夫々の改革の概念をホームページなどにも
公表し始めている。

さて、その日本の大学であるが、世界ではどう評価されているのであろうか。

「USNEWS-EDUCATION」 のサイトに、世界の大学のグローバル評価・ランキング
について、トップ500校の報告記事があった。
http://www.usnews.com/education/best-global-universities/rankings?int=9cf408

調査方法の詳細記述や、また留学先の検討などの参考用に、地域、国、分野を
指定して大学探しの検索機能などが上記サイトに中にあるので、
興味ある方はご覧になっていただきたい。

世界のトップ10は、1位ハーバード大100.0、2位MIT88.9、3位カリフォル
ニア大バークレー校88.0、次いでスタンフォード大、オックスフォード大(英)、
ケンブリッジ大(英)、カリフォルニア工科大、カリフォルニア大ロスアン
ジェルス校(UCLA)、シカゴ大、コロンビア大。

日本の大学では、次の17校がトップ500にはいった。
東大(24位)71.3、京大(60位)61.4、大阪大(111位)55.4、東北大(129位)
52.8、東京工大(164位)49.9、名古屋大(167位)49.7、北大(244位)43.0、
筑波大(248位)42.8、九州大(250位)42.6、早大(284位)40.3、広島大
(343位)35.9、慶応大(364位)34.6、岡山大(377位)33.3、神戸大(401位)
32.4、東京首都大(462位)29.1、東京医科歯科大(462位)29.1、千葉大(473位)28.4

なお、上記の大学名(順位)の後の太字の数字は評価点数である。
順位や点数の僅かの違いを問題にすべきものでもないが、
気になるのはベスト10と日本の多くの大学との間の差である。
なお、米国の一流大学の授業料はメチャメチャ高いが、パフォーマンスで見るか
コスト・パフォーマンスで見るか・・・。 

その他各国のトップは、トロント大(カナダ)14位、チューリッヒ工科大学
(スイス)26位、メルボルン大(豪)32位、北京大39位、香港大42位、
ピエール・マリー・キューリー大(仏)46位、ミュンヘン大(独)48位、
カロリンスカ大(スエーデン)55位、シンガポール大(シンガポール)55位、
ユトレヒト大(オランダ)68位、ソウル大学(韓国)72位、ゲーエント大
(ベルギー)87位、バルセロナ大(スペイン)96位、ヘルシンキ大(フィンランド)100位、
ロモソフ・モスコー大(ロシア)196位など。

また、イギリスの会社が行っている同様のレポートが下記に掲載されている。
気になるのは、年々下がってゆく日本の大学の順位である。
これは他国の大学の努力が日本を上回っているということだろう。

(※URLが長いのでトップページから、
  "World Reputation Rankings"のページを参照ください。
 http://www.timeshighereducation.co.uk/world-university-rankings/)

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■=== 【コラム/『今こそ重要な「ステークホールダー視点』】

                        西嶋 陽一/TRU
                     ynishijima@TRU-Solutions.jp

   〜 !忘れてはならない「ステークホールダー視点」! 〜

★「ステークホルダー(stake-holder)」とは?

企業・行政・NPO等の利害と行動に直接・間接的な利害関係を有する者を指す。
また、日本語では利害関係者という。具体的には、消費者(顧客)、従業員、
株主、債権者、仕入先、得意先、地域社会、行政機関などを指す。(Wikipedia)

一般的に企業などで「ステークホールダー」と呼ばれる場合は、CSRとの関係
で扱われるケースが多く、また企業サイドから見て『外部』を中心に指すよう
だが、その場合、一般的に「お客様」「従業員」「取引先」「地域社会(環境)」「株主」
など大雑把なくくりになっている。

また、CS(顧客満足/Customers Satisfaction)やES(従業員満足/Employees
Satisfaction)が叫ばれて久しい。また、CSR(社会貢献/Corporate Social
Responsibility)として環境や地域社会への貢献度も重要視されるように
なってきている。

これらは全て「ステークホールダー」を重要視する視点から出てきている。

企業がモノを製造販売したりサービスを開発提供したりする場面で
その成功のためには多くの「関係者=ステークホールダー」の協力と満足が
必要となります。

しかし、現実では何処まで意識しているのでしょうか???

作ることが目的になっていたり、売ることが目的になってしまっていたり、
パートナーは意見を聞いてもらえず下請けイジメの状態になっていたり、
等々の多くの問題が顕在化したり潜在的に発生したりしているのです。

ですから、単にCSやESを追いかけたりするだけでは足らないのです。
複数の多くの「ステークホールダー」を分類整理した上で、
意識や期待のギャップを分析し、そのギャップを埋め、目的や状況に対応した
正しい戦略的な行動を決定し確実に実施することが重要なのです。

★あらゆる場面に必須の「ステークホールダー・マネジメント」

企業や組織が事業目標を達成しようとしたり、プロジェクトの成功のためや
問題の発生を防いだり問題を解決しようとする時、「ステークホールダーが
誰なのか?」、「ステークホールダーの期待とのギャップは何なのか?」を
明確にし「そのギャップを埋めたり回復したりするための施策を実行する」
ことが必要となります。

つまり、合意を形成し、「ステークホルダー」の期待(要望)に適切に対処し、
コンセプトや施策を幅広い実行可能な選択肢へとつなげて組織の目標を達成
することは、現代のマネジメントにとって欠かせないことなのです。

この場合の「ステークホールダー」は、『外部』ばかりでありません。
『内部』の「ステークホールダー」を含めて明確に定義しておく必要があります。

以下は、「ステークホールダー」を意識した一般的なPDCAサイクルです。
1)意思の決定=何をどの位売りたいのか?なりたい状態は?など
2)誰が目的達成のためのステークホールダー(=利害関係者)なのか?
3)そのステークホールダーの期待(要望)は何か?
  その期待(要望)の現状値は?(=ギャップ分析)
4)目的達成のためにバランスを考慮しプライオリティーを設定し
  何から取り組むべきか?完了時の期待(要望)値の目標は?
5)行動の結果の検証=期待(要望)値の目標とのギャップは?
  必要な行動改善は?PDCAサイクルを実践します。

★バランスが重要な「ステークホールダー・マネジメント」

「ステークホールダー」の『幸せの追求』あるいは『満足度の追求』が重要
であり、そのためにも常に「ステークホールダー」を意識した行動をするべき
である、と言われる。しかし、本当にそうだろうか???

例えば、「お客様(顧客)」や「従業員」等との関係において、
・顧客満足を向上させるために、従業員満足が犠牲になっている
・「会社の都合、社員の都合」を顧客に押し付け、顧客満足を低下させている
・事業目標達成がパートナーの犠牲の上に成り立っている
・「顧客ニーズ」を追求するあまり、「自分が売りたい商品・サービス」を
 見失ってしまっている
などのような本末転倒の状況になっていないだろうか?

営利を追求する企業(株式会社)にとって、まず意識すべきことは、
売上・利益の継続的な拡大・成長のために、
「ステークホールダー」を『不幸にしない』あるいは『不満を減らす』こと
である。過度の『幸せの追求』や『満足度の追求』は間違いの基となる。

目的(目標)の達成のために「ステークホールダー」の犠牲を無くし、
利益を少しでも多く提供する、というのがやるべきことだろう。
だとしたら、「あれもこれも」ではなく「あれかこれか」の選択になる。

つまり、将来の利益のために今は利益を食いつぶしてでもブランド価値を
向上させるための投資をしよう、顧客の信用を回復するために従業員の
給与アップを我慢してもらって品質向上に積極的に投資しよう、節電に
協力するために休日振り替えを実施しよう、等々・・・中長期的な視点で
事業継続と継続的な拡大・成長のためにバランスを考慮した戦略の立案が
重要になるのです。

全ての「ステークホルダー」を詳細に洗い出し、目的(目標)との因果関係を
分析し、目的(目標)達成のためにどうプライオリティーを付けるのかを
十二分に吟味する必要があるが、そこまで掘り下げているケースが
どれだけあるだろうか?

例えば、「お客様」といってもお客様の立場によって千差万別な「期待(要望)」
がある。だから、総花的な「顧客満足度の向上」では駄目で、具体的に「お客様」
を分類し、各々の『利』と『害』を明確にすることが第一歩となります。

言い換えれば、目的(目標)の達成のために何と何をどうバランスさせるのか
が非常に重要となるのです。

★「人(ヒト)」には「心がある、感情がある、体調もある」、・・・

「ステークホールダー」を「人(ヒト)」として考えると、絶対に忘れてはならない
のが、「人(ヒト)」には「心がある、感情がある、体調もある」、ということです。
その上やっかいなことに、これらは日々変化するということです。

例えば、「部下」と一括りにしない。
現在ヤル気のある部下、ヤル気の無い部下、順調に成果を出せている部下、
なかなか成果のでない部下、体調の悪い部下、家族に問題を抱える部下、・・・

このように分類することにより、A君はどんな状態か?B君はどうだ?
などと具体的にイメージしやすくなるのです。

★具体的な定義と準備が肝心

同じ「ステークホールダー」でも通常の場面とトラブルなどの問題が発生した
場面では考慮すべき要素は異なりますよね。ですから、一回分析して方針を
決めたからOKというわけには行かないのです。

なので、「ステークホールダー」を詳細に分類しておいて、場面に応じての
確認や要素の再分析をしたうえで行動の決定や変更が必要なのです。

あなたに関わる色んな立場の「ステークホールダー」を、
「人(ヒト)」として考えてみよう!!影響を及ぼしたり、影響を及ぼされたり
する相手は、全て「ステークホールダー」の候補となる。

あなたに直接・間接に関係する周りのヒトの立場に立った視点(目線)で
ものごとを考え行動しなければ、自分の勝手な思いでの考えや行動では
良い結果に繋がらない。

出来るだけ具体的に、詳細に、役割別に、定義していく。

立場によってニーズ(希望・要求)が大きく異なるので、
顧客やパートナーなどのように大雑把に一括りにしないことが大切です。。
例えば:顧客のシステム部長、顧客のPM、顧客の当社への窓口担当者、
顧客のプロジェクト担当者、顧客の経営者、顧客のエンドユーザ、・・・
(関係者が少ない場合には、個人名まで分解するのが望ましい。)

直接的な関係(接点)が有る場合は忘れないだろうが、
忘れがちなのが間接的な接点となる立場のヒトである。
例えば、直接関係者の家族、顧客の経営層やエンドユーザ部門長、
直接関係しない部門のヒト、機器のサプライヤー、・・・

通常場面では意識する必要が無くとも、問題の引き金になったり、
直接関係者の働きに影響が出たり、することがある要素をシッカリと
因果関係を明確にして分類・定義しておく必要があります。

つまり、「ステークホールダー」を具体的に定義しておくことにより
行き当たりばったりの対応を防ぎ、問題の発生を未然に防いだり、
見えなかった問題が見えてきたり、成果を確実に出せるようにしたり、
することが出来るのです。

★おわりに

事業目標の達成やプロジェクトの成功のために必要な「ステークホールダー」
の影響をより良い方向へ推進することで目標の達成を確実にすることが
不可欠です。

「ステークホールダー・マネジメント」は、「ステークホールダーの感じている
ギャップ」と「我々の感じているギャップ」を目的に合わせてバランスを取り
ながら低減させて行くことにほかなりません。

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■=== 【F+S Forum/開催日程】

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   直近日程に参加できなくとも今後のご案内が可能な方へは
   今後ご案内差し上げますので事務局まで御連絡ください。

◆開催予定:

・東 京【第178回】6月10日(水)@恵比寿.ベリータ

 ★      「F+S Forum」東京開催 特別講演会        ★
 ★     6月10日(水) 17:30〜18:45     ★
 ★       『 IT50年とイノベーション 』       ★
 ★    佃 均(つくだ・ひとし) IT記者会・代表理事    ★

・広 島【第31回】 6月5日(金)@立町.ラグーン 
             6日(土)@広島東映カントリークラブ

 ★      「F+S Forum」広島開催 特別講演会        ★
 ★      6月5日(金) 17:30〜18:45      ★
 ★     『放送あれこれ』もとRCCアナウンサー     ★
 ★   (株)ひろしまケーブルテレビ 副社長 川島 宏治氏    ★

◆開催結果:

・東 京【第177回】4月15日(水):交流会@赤坂エスカイヤクラブ
  今回はF+S東京が始まってから何年も会場として親しまれた
  エスカイヤ赤坂での開催で、20名の方々に御参加頂いただきました。

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      成功の鍵は、管理職の人間力強化による行動変革です
      「360度評価」による自己の改善課題への「気付き」
     上司の意識と言動が変わらなければ組織は変わらない
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  管理職の行動変革に最適な研修<私が変わる!組織が変わる!>
 ★☆★ 事業目標達成を推進『マネジメントスタイル』革新研修 ★☆★
      http://www.tru-solutions.jp/tru-103.htm
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  会社方針に基づく業務上課題の発見とその解決への自己課題の検討
   組織変革への引き金となる管理職の自己変革へのコミットメント
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  「人が創る」を合い言葉に、「F+S Forum」を通じてより良い社会へ
       http://www.TRU-Solutions.jp/F+S_Forum.htm
   参加者のご紹介や【F+S Flash】のバックナンバーは上記URLで
  各種有益な情報提供やイベント等の告知があればお知らせください
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編集後記: 今年のGWは後半が5連休、29日から休めば8連休です。海外
に出かける人も多そうで、各地に日本人が溢れます。9月のシルバーウイーク
も5連休。特に秋9月の連休は原稿の祝日法が変わらなければ、次にシルバー
ウイークがやってくるのは2026年になります。私個人はいまだに実感でき
ませんが(*^_^*)景気の良い方は、思い切り金と時間を使って遊んでください。
チリでの連続火山大爆発に驚いたら次はネパールでの大地震、日本はXX前夜?

※GWイベントガイド
 (WalkerPlus)==> http://sp.walkerplus.com/gw/
 (enjoyTokyo)==> http://gw.enjoytokyo.jp/event/

※世界で発生した最新の地震マップ(JIS)
  ==> http://j-jis.com/world/worldmap.shtml

※世界の火山噴火年表(防災情報ナビ)
  ==> http://www.ifinance.ne.jp/bousai/disaster/volcano_world.html

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     当社提供の<組織活性化・人材育成関連サービス>は、
       http://www.tru-solutions.jp/tru-199.htm
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    ※当社の研修の特徴
      1)全て・・・考えるワークショップ型
      2)全て・・・気付きを促す自己変革型
      3)全て・・・実践に即結びつくコミットメント型
      4)全て・・・小難しい理論排除のシンプル型
    ※1社研修を御希望の場合は当社へお問い合わせ下さい。
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