F+S Flash
(Vol.195)


============================= CONTENTS =============================
【F+Sメンバー紹介/第161弾】
  鈴木 俊久 / ノリタケ伊勢電子(i-Products)  <名古屋>
  栗山 敏  / 北海道情報大学         <北海道>
  掛川 俊一 / サンネット           <広島>
【コラム/『人材育成の強化と品質の向上?』】   <寄稿>
  単発ではなく継続的な努力が人と品質を作る  広川 智理/プラッサム
【コラム/『注目される「デザイン・シンキング(デザイン思考)」』】
  必要なのは「自由闊達な風土」+「発想力」+「スピード」 西嶋 陽一/TRU
【F+S Forum/開催予定】 (最新日程はHPをご覧くさい)
  広 島【第32回】 6月 5日(金)〜6日(土):講演会+交流会+GOLF
  東 京【第178回】6月10日(水):講演会+交流会
======================================================================

  ★☆★ 各地の新規メンバー勧誘を是非ともお願いします ★☆★
  (F+S紹介==> http://www.tru-solutions.jp/F+S_Forum.htm)
    直近日程に参加できなくとも今後の御案内が可能な方へは
  今後の開催案内をお送りいたしますので事務局まで御連絡ください。

■=== 【F+Sメンバー紹介/第161弾】

※自己紹介バックナンバーは以下のURLでご覧ください。
  ==> http://www.tru-solutions.jp/F+S_Home.htm#flash

1) 鈴木 俊久 / ノリタケ伊勢電子(i-Products)    <名古屋>

メールでのやりとりはしていましたが十数年ぶりにお会いしました。
好きなことをヤレ!オレをビックリさせてみろ!と言われても
そんなにたやすくはビジネスは立ち上がってこないものですよね。
皆様の案件に是非とも御提案を!

<ご本人からの一言> 

伊勢神宮の近くにおります鈴木と申します。ご遷宮の賑わいも少し落ち着いて
きた様に思います。西嶋さんとは、私が社内の情報システム担当していた
15年程前にERP関連セミナーでご一緒させて頂きました。
それ以来、私に取り憑かれる始末で、度々無理な相談をしてご迷惑を掛けて
おります。今回も、「東京へ来られた時には連絡してください」という
西嶋さんの社交辞令を真に受けて面談をお願いしてしまいました。
そして・・・今回の原稿執筆となった訳です。

さて、Noritakeというと、洋食器のブラントとしてご存知の方も見えると
思います。その電子部門で、蛍光表示管(VFD :Vacuum Fluorescent Display)
という表示素子をかれこれ50年近く開発・製造をしてきました。
7年程前の世界同時不況時に、部品商売以外の道を拓くべく指示がありました。
当時、営業を担当していましたが、企画室に異動となり「何をやってもいい
から」と言う社長の言葉にほだされてi-Productsというチームを立上げて
活動を始めました。  http://www.i-products.jp/

“何をやってもいいから”という言葉がこれ程迄に自分を苦しめるとは
思っていませんでした。

コアコンピタンスを考える時、やはり表示は外せずデジタルサイネージから
着手して進んで行く姿を想定しました。

VFDを使ったサイネージで“文字のチカラ”と題してテキスト中心の展開を
してきました。即時性と意志伝達を売りにしていますがお客様から「なんだ
動画は出ないのか?」と言われる事もあり苦しんでおります。
おまけに社長からは「表示に捉われ過ぎている」と言われる始末です。(涙)

i-Catchシリーズと呼ぶ当初の製品は、商業向けで装飾を目的としたものが
ラインナップされています。すみだ水族館、渋谷ヒカリエやパチンコ店、
百貨店などでのご採用もあり僅かながらの実績も積みました。
いきなり表示の無い製品迄は考えていませんでしたが、デジタルサイネージを
起点にして特定目的に向けた動きを取っていく段階に入ってきました。
テーマに安心安全・防災防犯を掲げておりi-Catch Roll+と言う製品で
各社さんとのコラボレーションを図っているところです。

我々“i”には強いこだわりがあります。

伊勢の頭文字“i”、弊社の製品の蛍光表示管もデジトロンと呼ばれる昔に
商標としてitronと名付けられました。
その魂を引継ぎ、チームをi-Productsと命名し登録しています。
ロゴの“i”はエクスクラメーションをひっくり返したもので「ビックリが
ひっくり返るくらい面白いものを創ろう」というものです。社長からは
「なにもビックリせん」と冷ややかに言われています。

製品もサイネージですので Eye Catch つまり i-Catch にした訳です。
“i”は人の形、また”愛”でもありまして理屈をこねだすと長いです。
ところが巷にi○×△というスマホなどが台頭し、我々がそれにあやかろうと
している様に見えるのが嫌です。「くやしいです!」

既にRoll+NはNHKさん、+dはドコモさん、等とのコラボで緊急地震速報や
エリアメール等の情報表示を可能とする機能を搭載したモデルをリリースして
います。さらにM2Mへの利用を促進するためにI/Oポートを搭載した
モデルを追加し、様々なコラボ展開を期待しています。

工場、農業、医療の現場での機器、ネットワーク接続を前提とした情報遠隔
表示と機器コントロールができます。PLC(シーケンサ)、センサーまたは
情報システムとの連動により可能性が広がると考えています。

コラボレーションモデルとして、あらゆる可能性を模索して行きたいのは
Roll+ですが、HPをご覧頂くとLCDのモデルに於いても一般的なアプローチ
とは異なるものもあり「これを料理してやろう」とおっしゃる方のご連絡を
お待ちしております。不躾な野武士集団です、何のお気遣いも不要ですので
「こんなアイデアがあるよ」「こんな事で困っているが・・・」など
是非お声掛け頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。

2) 栗山 敏 / 北海道情報大学       <北海道>

単身赴任生活も1年を過ぎたので、何か面白いエピソードが無いかと思い、
近況報告をお願いしてみました。
寒さが「痛い!」のは実感ですよね。でも、冬以外は楽しい北海道のようです。
それにしても、勉強好き、また別な大学に通ってるようです。
私は絶対マネできません。

<ご本人からの一言> 

「F+S Forum」の皆様、はじめまして、栗山と申します。
西嶋さんとの出会いは確か2000年ごろ、中小企業診断士の研究会でERPに
関する講演をいただいた際に、「このおっちゃんは何かスゴイぞ、仲良くして
おこう」と感じ、それ以来のお付き合いをいただいております。

2013年末から2014年にかけて「F+S Flash」に「プロジェクトは社長で失敗する!」
というコラムを連載させていただきました。また2014年の1月と2月には
F+S東京でもお話をさせていただきましたので、ご記憶の方もいらっしゃる
かもしれませんが、ゴルフや各種パーティーには全く参加しておりませんので、
改めてお見知りおきをお願い申し上げます。昭和35年3月生まれの55歳です。
以下に略歴を記します。

昭和53年3月 大阪府立 北野高等学校 卒業
昭和57年3月 早稲田大学 法学部 卒業
昭和57年4月 日本アイ・ビー・エム(株)入社(平成24年11月15日まで)
   この間、中堅企業担当の営業、コンサルタント(IBCS:IBMビジネス
   コンサルティングサービス株式会社)、セミナー講師(IBM天城セミナー)
   など、一貫して顧客接点業務に従事。
平成11年4月 中小企業診断士登録(情報部門)
平成14年3月 岩手県立大学大学院・ソフトウェア情報学研究科にて修士号を取得
平成14年12月 ITコーディネータ登録
平成24年11月〜平成26年月 無職(プータロー)
平成26年4月 北海道情報大学 経営情報学部 先端経営学科 准教授 着任
平成26年4月〜宮城大学大学院 事業構想学研究科 在学中

簡単にまとめますと現在は大学で教鞭を執りながら、博士号の取得を目指して
大学院生でもあるという二足の草鞋(札幌では教え、仙台では学ぶ)の生活です。

それ以外にもIBM時代のご縁で2社の顧問業をさせていただいています。
IBMで30年、情報システムに関わりながら客商売にやり甲斐を感じつつも
「数字づくり」への倦怠感を払拭できなくなり、「人づくり」の現場に飛び込んだ
という次第です。

40歳で大学への転身を決意して以来、14年目の念願がようやく成就したことに
なります。住まいは高校までは大阪、大学から企業時代は東京から関東近辺、
第二の人生である現職は札幌と、拠点が徐々に北上している状況です。
「F+S Forum」の北海道開催などあれば是非参加させていただきます。

札幌は単身赴任ですので、自炊や家事全般には手を焼いていますが、
「単身赴任は少しの不便と大きな自由」という名言があるそうで、
これに深く共鳴しています。また都会人ですので、初の越冬にはそれなりに
苦労もありましたが、北海道には500万人もの人が住んでいるんだから、
自分だって快適に過ごせるはずだと言い聞かせて乗り切りました。
ただ氷点下20℃という気温には流石に「寒い」を通り越して「痛い」という
感覚を初めて味わいました。

ローカル都市はレジャーには恵まれています。
特にゴルフは1時間圏に手ごろなコースが幾つもあり、プレーできる半年の間は
月一のペースで楽しんでいます。こちらのゴルフはハーフでの食事休憩はなく、
18ホールぶっ通しでやるのはご存知でしたでしょうか?
これが元々のゴルフというスポーツで、日本の接待文化がハーフの食事と
アルコールをゴルフに持ち込んで堕落させたとする批判もあるようです。

自宅から大学まではちょうど10Kmで、冬場と雨の日は自家用車ですが、
それ以外は自転車で通勤しています。

やや札幌市内から外れているので、途上には牛馬の放牧場やトウモロコシ畑が
広がっており、朝夕の自転車通勤は快適そのものです。
宮沢賢治のイーハトーブ(エスペラント語で「いわて」のことだそうな・・・
ここは北海道ですが)の世界を彷彿とさせる光景に、都会の喧騒や数字に
追いまくられていた企業時代を思い出しつつ、これこそ自分の求めていた世界だ、
との想いを深くしています。

仕事の方は、何と言っても若人を育成するという念願の仕事です。
企業と大学の文化や風土の違いなど、戸惑うところも若干ありますが、
日々情熱をもって取り組んでいます。
彼らが主役となる近未来の日本が直面する様々な困難に立ち向かい、
どうしたら彼らが自分の頭で考え克服していけるか。大学こそが彼らに
その気付きを与え得る最後の場であるということを忘れないように、
日々精進しているつもりです。

企業出身者としての私の強みは、ビジネスの実務を経験した上で教壇に立って
いるという点に尽きますが、余りにもお気楽な学生諸氏を見るにつけ、
「おいおい君たち、そんなんで企業で通用すると思ってるの?」という気持ちに
させられますし、そのギャップを自分のような立場の人間がきちんと教えて
やらねばならないとも思います。同時に企業時代のビジネス感覚は急速に
失われていくことも痛感しており、そのうち自分も浮世離れしたことを
言い出すのではないかとの怖れも抱えております。

そういった観点でこれからも産学協同といった堅苦しい用語を用いるまでも
なく、ビジネス界の皆さんとはコンタクトを持ち続けていきたいと考えています。

以上、北海道へお越しの節は是非すすき野で歓待させていただきますので、
よろしくお願い致します。

3) 掛川 俊一 / サンネット          <広島>

「選択的XX」も「非選択的XX」も!人生!ですね。
(お母様が御元気で何よりです)
それで得た多くの経験や人脈は将来の!宝!。得難いものですね。
私も本籍が山口県なので気分的に近い存在です。

<ご本人からの一言> 

皆さん、お世話になります。(株)サンネットの掛川俊一と申します。
福井さんのご紹介で、昨年の秋から会合に2回ほど参加させて頂きました。

職歴としては、初めは東京で外資の医療機器メーカーにて血液検査機器の
ソフト開発をしており、新規に開発した検査システムが各国の事業所に
販売されていき、「技術職ってなんて天職なんだろう」と喜んでおりました。

そんな時に、母がガンになり「もう死ぬから帰れ」と言われて、
結構楽しみなロードマップがありましたが85年の27才の時に「選択的退職」を
して山口に帰郷しました。母は30年経った今でも88才で幾分、脳の動きが
悪いものの元気で生きており、騙された気分です。
墓ももう使うから早く作れと言われ、建てた後も8年は使われませんでした。

山口ではNECの販売店で製造系のFAシステム開発の営業をしました。
技術職から営業職への転身には不安はありましたが、87年にはLANの販売を始めて
山口県にひしめく大手工場群に納入し、dbMAGIC、Lotus Notes、Oracle等、
当時では先端の新規製品の開発、販売しました。
数年後には「営業職ってなんて天職なんだろう」と楽しんでおりました。
身勝手なものです。

2001年から(財)クマヒラセキュリティ財団さんと出会い、セキュリティ啓発、
講演、企画などをお手伝いしました。
当時、ISMSなど聞いたこともない私が企画などをすることは無謀なこと
でしたが、新しい「事業」を企画することには大きな魅力と達成感を感じました。

86年からPCの勉強会(ユーザ会)を始め、地域の工場系のお客様に定期的に
お集まり頂き、東京からメーカ講師をお呼びし先端の製品情報、事例のお話を
頂きました。2006年まで20年間、110回開催して勉強会を終了しましたが、
この事務局の仕事も何もないところからテーマや講師を設定していくところは
苦しくも同じく魅力的な仕事でした。

また、新規に自社商品を企画しパートナーと開発し、全国に販売を開始し、
実績を作り始めていたところ、転職して21年、残念なことに2006年に会社の
資金が尽き、倒産の憂き目に遭いました。「非選択的退職」でした。

名刺のない立場になりましたが、何か、どうも気持ちが割り切れず、
東京から博多までのお客様やパートナー様、友人の16ヶ所にご挨拶や事後処理
対応の為と言う名目と言いながら、(たぶん)気持ちの整理の為、自費で「行脚」
しました。しかし、いまだ行脚の明確な動機は自分でも不明です。

2ヶ月のブランクの後に現在のサンネット(本社広島)へご紹介頂き入社しました。

初めは、山口の防府市に住み、当社の山口支社に在席しておりましたが、
前職に開発した全国商品の販売を引継いでいたところ、東京を含めそれなりの
事業規模になり、今は3年前から広島へ単身赴任して、毎晩のおかずを
心配する生活になっています。

趣味もなく、ストイック、ペシミックな私は、57才になってやっと?また?
懲りずに?別の新しい人生を求めて、ついフラフラと「ラグーン」の宴に
参加する訳です(*^_^*)。今後ともよろしくお願いいたします。

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■=== 【コラム/『人材育成の強化と品質の向上?』】 <寄稿>

                         広川 智理
                     (株)プラッサム 代表取締役
                      http://plussome.co.jp/

   〜 単発ではなく継続的な努力が人と品質を作る 〜

「情報サービス産業白書2015」(JISA:情報サービス産業協会)も
「企業IT動向調査」(JUAS:日本情報システム・ユーザー協会)と同様に
面白いデータを見ることができます。ご覧になったことがありますか?

情報サービス事業を営んでいる企業(いわゆるベンダー)の「今後の経営の
方向性」がグラフ(図3-1-2-4)で紹介されていました。2012年度の調査(n=202)
と2013年度の調査(n=174)の結果が棒グラフで比較できるようになっています。

「その他」を含む25の選択肢から当てはまるものを全て選ぶというもので、
「その他」を選んだのは1.1%しかなく、概ね残りの24の選択肢に該当する
ものがあったということでしょう。

その中でダントツの1位が「人材育成の強化」です。

2012年度が90.1%、2013年度が92.5%と2.4ポイントも増加しています。
また、第2位は「品質の向上」で2012年度が70.3%、2013年度が73.6%で、
3.3ポイントの増加です。そのあとは50%以上のもの(2013年度)をご紹介する
と「営業力の強化」66.7%、「既存事業分野におけるシェア拡大」63.8%、
「新規事業分野への進出」62.6%、「開発・生産性の効率化(コストダウン)」
55.2%と続いています。

皆さん、お気づきでしょうか?ベンダー企業の「人材」と「品質」につきまして
は、このコラムで私が嘆き続けているものです。この白書では「方向性」という
言葉が使われていますが、「解決すべき課題」と読み替えても良いのでは
ないでしょうか。

この2つとも、2012年度に比べ2013年度の数値が高くなっているのもポイントです。
「人材育成の強化」92.5%、「品質の向上」73.6%をどうご覧になりますか?
「方向性」を私なりに「課題」と読み替えると、殆どのベンダー企業で
「人材」の能力の不足を感じ、4社のうち3社が品質管理に大きな課題を抱えて
いるということです。

逆に私がここで改めて問いたいのは、「人材」と「品質」に関して、
「いままでどのような努力を重ねて来ましたか?」
「いまどのような対策を立てて解決しようとしていますか?」
「2年後、5年後の目標値をもっていますか?」
「誰が責任者ですか?」・・・ということです。

また「人材育成の強化」という表現は「教育の充実」ということではなく、
「いままでやってきた人材育成」を「強化、改善」するという意味ですよね。
ベンダー企業で「教育」をおこなっていることは知っていますが、
本当に「育成」をしてきましたか?

ユーザー企業の皆さん、ベンダー企業のPM(Project Manager)やSE(Systems
Engineer)の能力不足を嘆くだけではなく、手を組んでRFP(Request for
Proposal)でベンダー企業の「人材育成策」「品質向上策」について積極的に
問いましょう。

彼らのほとんどは、ユーザー組織からの圧力がなければ決して動きません。

 <著者略歴> 広川 智理 (ひろかわ ともさと)
 1977年に日本電気(株)入社以来、社内のIT部門に所属し、
 海外を含むNECグループ内の情報システムの開発、保守、運用を
 24年間にわたり担当。
 2001年より(株)ITR シニア・アナリストとして、
 各種リサーチやコンサルティングを実施し、常にユーザ目線での
 問題提起や課題解決への提言を実施。
 2014年4月に現在の(株)プラッサムを設立。

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■=== 【コラム/『注目される「デザイン・シンキング(デザイン思考)」』】

                        西嶋 陽一/TRU
                     ynishijima@TRU-Solutions.jp

 〜 !必要なのは「自由闊達な風土」に「発想力」と「スピード」! 〜

新しい商品やサービスの創造を狙い、ソニーやヤフー、日立製作所など国内の
大手企業が注目している手法がある。それが「デザイン・シンキング」だ。
直訳すれば「デザイン思考」であり、文字通り優秀なデザイナーや
クリエイティブな経営者の思考法をまねることで、新しい発想を生み出そう
とする手法である。ビジネスに活用すればイノベーションを起こせるのでは、
と大いに期待されている。

◆何故「デザイン・シンキング」が注目されるのか?

 <「デザイン・シンキング」は新しいキーワードではない>

米シリコンバレーに本拠を構え、アップルの「マッキントッシュ」に付属する
初代のマウスをデザインしたことで知られるコンサル会社IDEOの動きとして
約10年前から日本国内でも提唱されてきた。
それが2013年になって各社が注目し始め、続々と成功事例が出てきた。
今後も、さらに多くの企業から活用事例が登場する見込みである。

「デザイン」と聞くと、商品やパッケージなどの形態、図案や模様、レイアウト
など、美術的なイメージを思い浮かべることが一般的だろう。
本来の言葉の意味が「従来の記号(sign)の否定・分解(de)」と理解される通り、
「デザイン・シンキング」におけるデザインは、より広義に捉えられ、
イメージとしては、「設計」に近いニュアンスを含んでいる。

つまりデザインとは、ある問題を解決するために思考・概念の組み立てを行い、
それを様々な媒体に応じて表現することと解される。日本では図案・意匠など
と訳されて、単に表面を飾り立てることによって美しくみせる行為と解される
ような社会的風潮もあったが、最近では語源の意味が広く理解・認識されつつある。
形態に現れないものを対象にその計画、行動指針を探ることも含まれ、就職に
関するキャリアデザイン、生活デザイン等がこれにあたる。

 <今、何故「デザイン・シンキング」なのか?>

日本はこれまで、生産や販売といった下流工程において強みを持っていた。
しかし、上流工程やコンセプト創造には強みを発揮出来ていない。
しかし、今後は、自ら課題を定義し、コンセプトを創造し、市場を創り出して
いかない限り、大きな収益を生み出すことは難しくなる。

新しい発想を生み出すことに対し、今までのやり方では限界を感じている。

今までは、主に技術やマーケットの動向から、新しい商品やサービスを
考えるケースが多かったに違いない。確かに既存の市場なら予測しやすいかも
知れないが、従来の延長線上の発想しか出てこないだろう。

これに対し、「デザイン・シンキング」は優秀なデザイナー達の思考法を
ベースにしているため、今までとは異なる新しい発想につながる可能性が
高くなる。「既存の延長ではなく、新しい問題を発見してゼロベースから
発想するのに「デザイン・シンキング」は向いている」といわれる。
既存の技術やマーケットをベースに論理的に発想するやり方を
「ロジカル・シンキング」と呼ぶなら、「デザイン・シンキング」は
発想の起点が全く異なる。
デザイナーたちが重視するのは、ユーザである人間の姿だからだ。

◆人間を中心にして発想する

 <観察力や発想力を強化することで、
      イノベーションが生まれやすくなる>

ユーザ(人)がどんな行動を取り、どんな考え方をするか、どんな感情を示すか、
などを詳細に観察し、時にはインタビューすることで、何を求めているのかを
把握することが、発想の起点になる。ニーズを理解できれば、簡単なスケッチを
描いて示し、ニーズと合致するかを検証するデザイナーもいる。
求められているものが明確になるまで、こうした作業を行きつ戻りつしながら、
何度も繰り返す場合もある。

ユーザ自身も自分のニーズを理解していない場合も多いだろう。

必ずしもロジカルには行かず、無駄な作業も増える。だがユーザの本音を
的確に把握して発想すれば、たとえ技術やマーケット上の「常識」とは
異なっても、ユーザの利便性につながるものが出来上がるに違いない。

現状を分析・理解してアイデアを考え、プロトタイプを作って検証して
再度、現状を分析したり考えたりする、といった思考法を優秀なデザイナー
らは「頭の中」で無意識に行っているはずだ。「デザイン・シンキングは
分かりにくい」と言われるのは、このためだろう。
それでもあえて「デザイン・シンキング」について定義すると
「人間を中心に発想すること」といったシンプルな表現になってしまう。

もちろん日本企業でも、これまでもユーザを意識して商品を開発してきたはず
である。確かに、かつてはそうだったかも知れないが、今はどうだろうか?。

表面的なアンケート調査を行うことで、「生活者の声を聞いたつもり」になって
いないだろうか?。ユーザの本音は簡単には見えてこない。水面下に隠れている
ユーザの本当のニーズをつかまえなければ、成功できる新しい商品やサービスの
開発にはつながらない。

◆機能的価値から意味的価値へのシフト

 <ユーザが気付かない「本当の目的(価値)」を見つける>

「デザイン・シンキング」では、「どこに問題があるのか」「なぜ問題なのか」
を明らかにするために、想定されるユーザを観察し、共感を通じて潜在的な
問題を探る点に特徴がある。
「われわれが本来解くべき問題は何なのか」を問うことがスタートとなる。

スティーブ・ジョブスが「顧客は自分たちが欲しい物は知らない」と言ったと
されるように、ユーザが課題の本質を言語化したり認識したりすることは
まれである。スマートフォンが発売される前に、スマートフォンが欲しいと
認識できていた人がどれだけいただろうか?。しかし、ひとたび社会に投入
されれば、それがない生活が考えられないほど、人々のライフスタイルに
溶け込んでいったのである。

 <徹底的な観察と分析に基づく根本的な問題と要求の発見>

「デザイン・シンキング」の方法論を簡潔にまとめると、
まずはユーザの状況を理解するため、現場の動きを詳細に観察したり
インタビューを実施したりすることがスタートだ。

分かった事実を基に議論して多くの意見を出し、その後は意見を収束させて、
課題を浮き彫りにしていく。こうした「議論の発散」や「議論の収束」は、
「デザイン・シンキング」のさまざまな場面で必要になる。

さらに課題の解決に向けてブレインストーミングなどの手法を使ってアイデアを
出していく。発想力が問われる場面だ。
その上で解決策をまとめていき、試作品(プロトタイプ)の作成に移る。
最初は紙でもいいからすぐに試作品を作り、イメージを確認することが重要。
ユーザに試作品を見せるなどして試作品を検証し、不具合があれば再度試作品を
作ったり、解決策を検討したりする。

こうしたサイクルを素早く何度も繰り返すことで、次第に完成へと近づけて
いくのである。

重要なのは「柔軟な発想(Flexibility)」と「素早い実行(Speed)」。

そのためには、「自由闊達に意見を述べたりできる風土」と「必要な行動を
素早く実施できるための権限とリーダーシップ」を持ったチームであることが
前提となる。

◆最後に

最後に、IDEOの野々村健一さんのコメントを書いて締めくくりたい。

『日本で仕事をしていて、少し危惧しているのは、この道具に過ぎない
「デザイン・シンキング」が目的化しているきらいがあるということです。
プロトタイピングやブレーンストーミングの方法自体を習得することが
目的になってしまっていて、もっと大事な、「課題発見」なり「問題設定」の
部分がおざなりになっているケースが散見されるようになりました。』

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■=== 【F+S Forum/開催日程】

 ★☆★ 各地の新規メンバー勧誘を是非ともお願いします ★☆★
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   直近日程に参加できなくとも今後のご案内が可能な方へは
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◆開催予定:

・東 京【第178回】6月10日(水)@恵比寿.ベリータ

 ★      「F+S Forum」東京開催 特別講演会        ★
 ★     6月10日(水) 17:30〜18:45     ★
 ★       『 IT50年とイノベーション 』       ★
 ★    佃 均(つくだ・ひとし) IT記者会・代表理事    ★

・広 島【第31回】 6月5日(金)@立町.ラグーン 
             6日(土)@広島東映カントリークラブ

 ★      「F+S Forum」広島開催 特別講演会        ★
 ★      6月5日(金) 17:30〜18:45      ★
 ★     『放送あれこれ』もとRCCアナウンサー     ★
 ★   (株)ひろしまケーブルテレビ 副社長 川島 宏治氏    ★

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      成功の鍵は、管理職の人間力強化による行動変革です
      「360度評価」による自己の改善課題への「気付き」
     上司の意識と言動が変わらなければ組織は変わらない
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  管理職の行動変革に最適な研修<私が変わる!組織が変わる!>
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  会社方針に基づく業務上課題の発見とその解決への自己課題の検討
   組織変革への引き金となる管理職の自己変革へのコミットメント
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  「人が創る」を合い言葉に、「F+S Forum」を通じてより良い社会へ
       http://www.TRU-Solutions.jp/F+S_Forum.htm
   参加者のご紹介や【F+S Flash】のバックナンバーは上記URLで
  各種有益な情報提供やイベント等の告知があればお知らせください
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編集後記: 自宅に帰ってきたとたんに久しぶりの大きな揺れ!もう少し揺れ
が続いたら飛び出ようと構えたら静かになりました。さて、スマホからPCに
共通の「Windows 10」があと2ヶ月ほどで発売されます。デスクでwin7、ノート
ではwin8.1、タブレットがiOS8.3、携帯はいまだにガラケー、の私ですがワン
OSにしようと思えば出来るようになります。無償アップグレード可能だけど、
怖いので最初に変えるのはノートからかな?共通といえば「マイナンバー制度」
クレジット、銀行、定期、ポイントカードだけでなく、免許証からパスポート
まで全てのカードが1枚で済む時代に早くならないだろうか?マイナンバーは
今年10月から、住民票のある住所に送付される書類で確認できる。この時、
送付されるのは「通知カード」と呼ばれる少々丈夫な紙カードだ。通知カード
には、氏名、生年月日、住所といった個人情報と一緒にマイナンバーが記載さ
れている。これとは別に「個人番号カード」というものもある。こちらは顔写
真付きでICチップも搭載される。自動的に送付されてくるものではなく、市
町村役場で申請することで取得できる。紛失すると大変なので、届いたならば、
十分に注意を払って管理しなければならない。なお、写真の付いた「個人番号
カード」は顔が変わるので有効期限が10年となっているらしい。

※マイナンバー制度が、はじまるとどうなるの?(政府公報)
  ==> http://www.gov-online.go.jp/tokusyu/mynumber/point/

※マイナンバー/社会保障・税番号制度(内閣官房)
  ==> http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/

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    ※当社の研修の特徴
      1)全て・・・考えるワークショップ型
      2)全て・・・気付きを促す自己変革型
      3)全て・・・実践に即結びつくコミットメント型
      4)全て・・・小難しい理論排除のシンプル型
    ※1社研修を御希望の場合は当社へお問い合わせ下さい。
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